じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 毎朝、自家製ヨーグルトと豆乳とバナナをミキサーでかき回したジュースを飲んでいるが、最近、バナナの袋の入れ方について共通の特徴があることに気づいた。それは、

●バナナの房の茎部分(クラウン)のほうが袋の底に入れられ、袋の開け口(緑色の矢印)のほうに果指の先(フィンガーティップ)がある。

という点である。はっきりした理由はよく分からないが、機会を使って袋に詰める場合はクラウンのほうから袋に詰め込むほうが、袋の口に房が引っかからないので効率的であるのかもしれない。

 なお1本1本を房から切り離して袋から出す場合は、袋の口の側に茎の部分があったほうがハサミで切り取るのに便利であるように思う。もっともバナナは袋の中に熟成用のエチレンガスが充填されているため、必要以上の熟成を避けるため、買った後は袋から出すのが良いと言われている【こちらに関連資料あり。】 もっとも、袋に穴を開けたあとであれば、袋の中にはエチレンガスが残ったままになっている可能性は低いように思われるのだが。

 なお、こちらのサイトによれば、バナナを食べることによる健康メリットとしては、
  1. 食物繊維が多く、ダイエットをサポート
  2. 豊かな栄養。1本あたりの主な栄養素は、たんぱく質1グラム、食物繊維3グラムなどとなっている。ビタミンCは1日の推奨量の12%ほどを補えるほか、ビタミンB2は7%、カリウムは10%、マグネシウムは8%など、1本で多くの栄養素を補給することが可能
  3. カリウム摂取いにより血圧のコントロールに役立つ。心臓病リスクを最大で27%下げる。
  4. 食物繊維を摂取することで血糖値を抑制し2型糖尿病のリスクを下げる
  5. 腸内環境を改善。
  6. カリウムとマグネシウムの補給により疲労回復に効果。
  7. バナナに含まれるレクチンには、白血病化したリンパ球の増殖を防ぐ効果がある可能性。またレクチンは抗酸化物質であるため、フリーラジカルを除去する働きがある。
などがあるという。いっぽう、食べ過ぎた場合のデメリットとしては、
  1. 便秘
  2. 眠気
  3. 虫歯
  4. 体重増
  5. 高カリウム血症
  6. 頭痛
  7. アミノ酸が多く含まれてるため血管を拡張する副作用
が挙げられていた。

2022年9月4日(日)


【連載】太陽系の基本知識を更新する(10)火星(4)

 昨日に続いて、NHK「コズミックフロント

●「冒険者たちが語る 太陽系のヒミツ」

についての備忘録と感想。

 昨日の日記に記したように、1975年〜1976年に打ち上げられたバイキング1号と2号の探査、特に4種類の生物学実験の結果、火星には生命が存在しないことが確実視され、火星への興味は失われてしまった。

 そのバイキングの探査の20年後の1996年8月、NASAが火星から来た隕石の中に生命の痕跡らしきものを見つけた、という発表が行われた。この岩石は1984年に南極で発見されたもので、その岩石の中に含まれていたガスは火星表面のガスの成分とピッタリ一致していた。その岩石には炭素の粒を分析したところ、有機物が含まれていることが確認された。また、岩石の中には干からびたミミズのような「化石」状の痕跡が見つかった。

 こうした発見に後押しされて、1992年9月には「マーズ・オブザーバー」が打ち上げられた。もっとも、上記の「発見」は、後に、生命の痕跡ではなく地質学的な作用の結果であると論じられた。それでも火星探査への関心を高める効果は十分にあった。

 なお放送では言及されなかったが、マーズ・オブザーバー自体は1993年8月に火星に接近したものの通信途絶によりミッションを達成できなかった。余談だが、その失敗の6年ほど後には、日本発の火星探査機のぞみが打ち上げられたが、同様に交信途絶に見舞われ、ミッションを達成できないままに終わっている。

 放送のほうでは、その後の火星探査が、探査機の名前に触れずに紹介された。そのあらましはウィキペディアにも紹介されているが、
  1. マーズ・グローバル・サーベイヤー(Mars Global Surveyor)
    1996年11月7日打ち上げ、1997年9月12日に火星周回軌道に入る。火星の詳細な地図の製作に成功した。2006年11月2日太陽電池パネルに異常が起こり通信が途絶えた。
  2. マーズ・パスファインダー (Mars Pathfinder)
    1996年12月4日打ち上げ、1997年7月4日に着陸機「ソジャーナ(Sojourner)」の軟着陸に成功した。ソジャーナは1997年9月27日まで探査を行い、地表の映像と地質データを送信した。
  3. マーズ・クライメイト・オービター(Mars Climate Orbiter)
    1998年12月11日打ち上げ、1999年9月23日に火星に到達したが軌道投入に失敗。そのまま火星表面に墜落した。
  4. マーズ・ポーラー・ランダー(Mars Polar Lander)
    1999年1月3日打ち上げ、12月3日に火星に到達したが、着陸に失敗した。
  5. ディープ・スペース2号(Deep Space 2)
    マーズ・ポーラー・ランダーに搭載して打ち上げられて火星に到着したが、データは送られて来なかった。
というように、2001年打ち上げのの「マーズ・オデッセイ」、2003年打ち上げの「マーズ・エクスプロレーション・ローバー」までの間はけっこう失敗が多く、火星探査の難しさを示しているように思われる。

 なお、旧ソ連・ロシアの探査機のほうは、
  1. マルス計画 (Mars)
    • マルス1号 - 1962年11月1日打ち上げ、火星へ向かうが通信途絶。1963年6月19日に火星から 19万3000 kmを通過と推定。
    • マルス2号 - 1971年5月19日打ち上げ、11月27日にマリナー9号に次いで火星周回軌道に入る。着陸機を投下するが墜落。しかし火星に到達した最初の人工物となった。
    • マルス3号 - 1971年5月28日打ち上げ、12月2日に火星周回軌道に入る。着陸機を投下して初めて着陸に成功。しかし砂嵐が起こっており、着陸後20秒で通信途絶した。
    • マルス4号 - 1973年7月21日打ち上げ、火星周回軌道投入に失敗し、1974年2月1日に火星から 2200 kmを通過。
    • マルス5号 - 1973年7月25日打ち上げ、1974年2月12日に火星周回軌道に入るが、直後に通信途絶した。
    • マルス6号 - 1973年8月5日打ち上げ、1974年3月12日に火星周回軌道に入る。着陸機の軟着陸に成功したが1秒で通信途絶。
    • マルス7号 - 1973年8月9日打ち上げ、6号より早く1974年3月9日に火星に到達したが周回軌道投入に失敗。接近時に着陸機を投下したが、到達できなかった。
  2. フォボス計画 (Phobos)
    • フォボス1号 - 1988年7月7日打ち上げ、火星に向かうが9月2日に通信途絶。
    • フォボス2号 - 1988年7月12日打ち上げ、1989年1月29日に火星周回軌道に入る。火星の太陽面の反対から酸素が流出していることを発見したが、衛星フォボスの調査はならず、3月27日に通信途絶。
  3. マルス96 - 1996年11月16日- プロトンロケットの4段のトラブルで打ち上げに失敗。
  4. フォボス・グルント (Phobos-Grunt) - 2011年11月9日、中華人民共和国の蛍火1号と共に打ち上げられたが、地球軌道離脱に失敗。
となっていて、ほぼすべて失敗している。
 米ロ以外では、中国の「天問1号」の成功のほか、いくつかの国や機関による取組があるが具体的な成果についてはよく分からない。

 次回に続く。