じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 10月5日(水)の午前中、2017年10月18日以来5年ぶりに運転免許更新に行ってきた。前回は定年退職前だったので年休をとる必要があったが、今回は隠居生活のため妻が車を使わない日を選んで出かけてきた。一部記憶があやふやだが、5年前とは以下の点が異なっていた。
  1. 10時過ぎに到着したところ、窓口に並んでいる人は数人程度。その後一人も居ない時もあった【写真上参照】
  2. 5年前までは、交通安全協会の会費を払った人の申請書には窓口の人が証紙を貼ってくれたのに対して、会費を拒否した人はいったん別の窓口まで証紙を買に言って自分で貼る必要があったと記憶しているが、今回は同じ窓口でお金を払うだけであり、会費を拒否しても自分で証紙を貼る必要はなかった。
  3. 5年前の視力検査は窓口に置かれていた簡単な装置だけで行われていたが、今回は専用の視力検査場があり暗い部屋の中で行われた。
  4. 高齢者講習を受けた人は、更新手続時の講習は免除された。このため、スマホのタイムラインの記録によれば、手続を開始してから新しい免許証を受け取るまでの時間はわずか14分であった。
  5. これまで免許証の有効期限は「平成34年○月○日まで有効」というように元号のみで記載されていたが、今回の免許証は「2027年(令和09年)○月○日まで有効」というように西暦年が併記されていた。
 運転免許証更新というと、毎回、交通安全協会の会費徴収で腹を立てているところであるが、今回は先手を打って、窓口で書類を出す時に私のほうから「交通安全協会の会費は払いません」と述べたところ、「それは残念です」という返事があっただけでそれ以上の勧誘はなかった。いちおう理由として「運転免許証の更新手続の最中に、免許更新には必要無い勧誘行為を行うことは間違っていると思う」と述べたが、特に反論は無かった。私の前に並んでいた若者は「いま持ち合わせがないので」という理由で断っていた。

 覚悟していたことだが、今回の更新では、裸眼による視力検査はパスしなかった。私の人生で初めて、「免許の条件」欄に「眼鏡等(小特車及び原付車を除く)」という但し書きがつけられてしまった。「眼鏡等」の条件付きの運転免許で眼鏡やコンタクトレンズをせずに運転すると、免許条件違反となり、違反点数2点・反則金7,000円となるそうだが、高齢者の場合にはさらに厳しく対処されるようなので、今後はかならず眼鏡をつけて運転しなければならない。
 なお、今回更新した免許は5年間有効であり、次回の更新は75歳の誕生日前後となる。その時になってみなければ分からないが、さらに更新できるかどうかは微妙なところだ。

2022年10月6日(木)


【連載】太陽系の基本知識を更新する(17)木星(1)

 だいぶ間が空いてしまったが、9月10日に続いて、NHK「コズミックフロント」:

●「冒険者たちが語る 太陽系のヒミツ」

についての備忘録と感想。今回からは木星を取り上げる。

 木星は他の惑星に比べて桁外れに大きく(直径は地球の11倍)、重力が強すぎて(重さは地球の320倍)、木星の表面(←実際にそのような地形があるのかどうか不明だが)を歩いたりジャンプしたりすることは殆ど不可能。しかも、強力な磁場や放射線帯があるため、探査機による探査を困難にしてきた。じっさい、私が子どもの頃に読んだSF小説の中でも木星人が登場しているものは1つも無かった。ネットで「木星人」で検索すると、木星に住む生物としての木星人ではなく、六星占術の木星人の記事ばかりがヒットした[]。
]木星を扱った作品一覧はこちらにあり。

 もっとも、木星の周りを回る衛星の中にはいくつか興味深い環境があり、何らかの生物が存在する可能性も指摘されている。

 放送では、まず、1972年に打ち上げられたパイオニア10号の探査が紹介された。パイオニア10号は1973年12月3日に木星に接近。まず木星の巨大な磁気圏が観測された。この磁気圏に太陽風が吹き付けられることで巨大な尾ができるがその先端は土星にまで届くほどの大きなものであるという。
 もう1つの重要な発見は強力な放射線帯であり、測定された放射線量は最大で人の致死量の1000倍にもなった。この放射線帯は、太陽からフレアなどの爆発現象によって放出された多くの粒子が磁気圏で加速されることで形成されるという(ヴァン・アレン帯)。

 続いて紹介されたのは1977年9月に打ち上げられたボイジャー1号に始まるボイジャー計画であった。打ち上げから1年半後、ボイジャーは木星に接近し、まず、大気の詳細な動きを観測した。特に注目されたのは地球がすっぽり入るほどの大きさを持つ大赤斑の存在であった。木星が高速で自転していることで生じる巨大なエネルギーで生じる乱気流とコリオリ効果によって発生し存続していると考えられている。

 ボイジャー1号は続いて、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストという木星の4つの衛星を観測した。最初に接近したイオでは活火山の噴火が観測された。イオのいくつもの火口からは毎秒1トンもの火山ガスが放出されていることが確認された。このガスは木星の回りにドーナツ型の帯を作る。これもまた木星の強力な放射線帯の大きな原因となっていた。
 イオの活火山の仕組みは、木星の巨大な重力とイオの楕円軌道にある。木星に接近する時は重力でつぶされ離れると元に戻る。これを繰り返すことでイオの内部に摩擦熱が生じて火山活動を引き起こしていると考えられている。

 次回に続く。