じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 9月20日の朝10時17分頃、色ラインの『キハ120形300番台(浜田色)』とオレンジ&赤色ラインの『キハ120形300番台(岡山色)』を連結した車両が岡山方面に向かっているところを目撃した。浜田色を見かけたのは、9月13日以来一週間ぶりであるが、何か規則性があるのだろうか。
 今回見かけた車両【写真上】は前回【写真下】と同様『キハ120-357』であり、こちらの情報によれば、岡山所属のキハ120は16両であり、そのうち1両だけが浜田色であるという。なので同一車両が使われているものと推測される。
 もっとも、9月13日は、浜田色の車両が岡山方面(下り)側に連結されていたのに対して、今回は津山方面側【岡山に向かう時は後部】に連結されていた。次回はどうなるだろうか?



2023年9月21日(木)




【連載】笑わない数学(2)虚数(9)複素平面とxy平面/高校数学で統計学

 昨日に続いて、NHK『笑わない数学』で2022年8月17日に初回放送された、

虚数

のメモと感想。

 さて、複素数と言えば次に思い浮かぶのが複素平面である(高校数学では『複素数平面』)。複素平面は1811年にガウスによって導入されたため、ガウス平面と呼ばれることもあるという。ウィキペディアでは、この呼称問題については以下のように記述されている。
英称 complex plane の訳として複素数平面と呼ぶことも少なくなく、大学以上の数学書では『複素平面』または『ガウス平面』の方が〔複素数平面よりも〕圧倒的に主流であるとの見解がある。しかし、接頭辞「複素-」を「係数体を複素数体とする」という意味に解釈すると、複素数を成分とする「平面」という意味になり、C2(実部と虚部に分けると実4次元線形空間)(二次元複素解析空間)を指すので、文脈によってどちらを指しているかは注意が必要である。日本の高等学校の学習指導要領では現在は「複素数平面」が用いられている。

 私自身は高校時代は理系であったので、当然『複素平面』についても教わったはずであるが、当時は受験勉強で精一杯であり、もっぱらテクニカルな「問題の解き方」の練習ばかりしていて、『複素平面』の導入にどういう意義があるのかについては全く考える余裕が無かった。大学入学後は文学部に転学部したため、唯一必要とした数学分野は統計学であったが、私が学んだ範囲では統計解析の中に虚数や複素平面が出てきたことは一度も無かった。

 かつて高校時代に複素平面を学んだ時に生じた疑問は、そんなケッタイなものを考えなくても、この世界はxy平面(あるいは3次元のxyz空間)だけで十分ではないか?ということであった。
 今回、改めてBingに、

複素数平面で幾何的表示をすることは、xy平面で表示することに比べてどういうメリットがあるのですか? と尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。
複素数平面は、複素数を座標平面上の点に対応させることで、幾何的な意味を持たせることができます。以下に、複素数平面のメリットをいくつか挙げます:
  1. 1. **回転移動に強い**: 複素数平面では、90°の回転移動が単純な計算で表現できます。
  2. 2. **煩雑な計算が簡単**: 複素数平面では、実数の範囲では煩雑な回転の計算が楽になります。
  3. 3. **留数定理**: 複素関数論の留数定理によって、実数関数の定積分を簡単に求めることができます。
これらの特徴により、複素数平面は幾何的な意味付けをする際に有用です。
(1) 複素数の図形的意味、座標平面上の点の90°回転移動 - 受験の月. https://examist.jp/mathematics/complex-plane/zukeitekiimi/.
(2) 【高校数学V】複素数による図形の性質の証明 | 受験の月. https://examist.jp/mathematics/complex-plane/fukusosuu-zukeisyoumei/.
(3) 「複素数平面」の学習における「平面上の変換」の 概念化に .... https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasme/24/1/24_37/_pdf/-char/ja.
(4) 複素数の存在意義と様々な例 | 高校数学の美しい物語. https://manabitimes.jp/math/778.
(5) 複素数の存在意義と様々な例 | 高校数学の美しい物語. https://bing.com/search?q=%e8%a4%87%e7%b4%a0%e6%95%b0%e5%b9%b3%e9%9d%a2%e3%81%ae%e3%83%a1%e3%83%aa%e3%83%83%e3%83%88.
(6) 虚数 (複素数)は何の役に立つ?目的は?実社会や日常生活 .... https://www.koregasiritai.com/imaginary-numbers/.
(7) 高校数学V→C 複素数平面 - 受験の月. https://examist.jp/category/mathematics/complex-plane/.
(8) 複素数平面における回転と極形式 | 高校数学の美しい物語. https://manabitimes.jp/math/875.
(9) 複素数平面の公式まとめ(極形式・回転・ドモアブルの定理 .... https://rikeilabo.com/complex-plane.


 同じ質問をChatGPTにもさせていただいたところ、Bingよりさらに詳しい回答をいただいた【webの制約上、うまく表示できない箇所あり】。
複素数平面での幾何的表示は、複素数の性質や演算を直感的に理解する上で非常に便利です。以下に、複素数平面を使用する際のメリットをいくつか挙げてみましょう:
  1. 複素数の加法と減法がベクトルの加法と減法に対応する:
    複素数a + biは、x軸方向にaだけ移動し、y軸方向にbだけ移動するベクトルと対応します。
  2. 複素数の乗法がスケーリングと回転に対応する:
    複素数z = a + biは、原点からの距離|z|と、x軸からの角度θで表現できます。このとき、z1 * z2 = |z1| * |z2| という性質があります。
  3. 指数関数や三角関数の表現が簡単:
    オイラーの公式 e2iθ=cos(θ)+isin(θ)eiθ=cos(θ)+isin(θ) を使うと、三角関数や指数関数を複素数として表現できます。
  4. 複素数の割り算が割合と角度の分配に対応する:
    複素数z1/z2は、|z1|/|z2|と、z1とz2の偏角の差で表現できます。
  5. 複素数の収束や発散が幾何的に理解しやすい:
    複素数の列が収束するかどうかや、どのように収束するかを複素数平面上で視覚的に把握できます。
  6. 微分や積分が幾何学的に表現できる:
    複素関数の微分や積分は、複素平面上での曲線の動きとして直感的に理解できます。
  7. 留数定理などの複素解析の理論が直感的に理解しやすい:
    複素数平面上での留数や周回積分の概念が、異常点や閉曲線として幾何学的に表現されます。
  8. 特異点や極限の挙動を視覚的に把握できる:
    複素数平面上での特異点の位置や周囲の挙動が、グラフとして表現されます。
総じて、複素数平面は複素数理論を視覚的に理解するのに非常に役立ちます。具体的な問題や理論を考える際に、複素数平面を使うことで直感的な洞察が得られる場合が多いです。
 ま、これだけ有用性があるなら、高校数学ではxy平面は教えずにいきなり複素平面だけを教えればいいのにという暴論も出てきそうな気もするが、やはり、まずは小学校で折れ線グラフを習い、中学で一次関数やら二次関数を習わないと直感的な理解が難しいということだろうか。

 ついでにベクトルと複素平面との関係についてもChatGPTに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた【webの制約上、うまく表示できない箇所あり】。
ベクトルと複素数平面には密接な関係があります。実際、複素数は2次元ベクトル空間を形成します。
  1. 複素数の幾何的表現:
    複素数 z=a+biz=a+bi は、2つの実数 aa と bb によって定義されます。これを 2 次元実数ベクトルとして考えることができます:(a,b)(a,b)。
  2. 複素数の加法:
    2つの複素数 z1=a1+b1iz1?=a1?+b1?i と z2=a2+b2iz2?=a2?+b2?i の和は、それぞれの実部と虚部を加算することで得られます。この操作はベクトルの加法と同様です。
  3. z1+z2=(a1+a2)+(b1+b2)iz1?+z2?=(a1?+a2?)+(b1?+b2?)i
  4. 複素数の乗法:
    2 つの複素数 z1=a1+b1iz1?=a1?+b1?i と z2=a2+b2iz2?=a2?+b2?i の積は、通常の実数の積と同様に計算できます。これにより、2 つのベクトルのスカラー倍と角度の変化が関連付けられます。
    z1?z2=(a1a2?b1b2)+(a1b2+a2b1)iz1??z2?=(a1?a2??b1?b2?)+(a1?b2?+a2?b1?)i
  5. 複素共役:
    複素数 z=a+biz=a+bi の共役は、虚部の符号を反転させたものです。つまり、zz の共役は a?bia?bi です。
  6. 絶対値:
    複素数 z=a+biz=a+bi の絶対値は、原点から zz までの距離であり、通常のユークリッド距離と同じです。この場合、絶対値は √(a2+b2) となります。
  7. 極座標表示:
    複素数を極座標形式 reで表現することができます。ここで、r は絶対値、θ は偏角を表します。これは原点からの距離と角度を示すベクトルの表現です。
  8. 複素平面上での操作:
    複素平面上での加算や乗算は、ベクトルの和やスカラー倍に対応します。
複素数は、2次元のベクトル空間を用いて表現され、ベクトル演算との関連が強いです。この関係を理解することで、複素数の幾何学的性質や演算を直感的に把握することができます。


 全くの余談だが、高校数学の新課程では、ベクトルは数学Bから数学Cに移動するという話が出ているそうだ。これにより文系受験生はベクトルを教わらずに卒業するという可能性もあるらしい。そのいっぽう、

●「統計的な推測」が数学Bで必須化。新課程「データの分析」では仮説検定も扱うことに。

という改訂が行われるという話も出ているようだ。高校段階で統計学の基礎知識を身につけることは大いに意義深いとは思うが、かつて

心理学研究法再考 (1) 基礎的統計解析の誤用をなくすための30のチェック項目

などで指摘したように、中途半端に統計学を学ぶと逆に誤用の弊害が出てくるのではないかと懸念される。また、何でもかんでも平均値の有意差検定で片づけてしまうのではなく、単一事例法とかベイズ統計学も同程度に学ぶ必要があるのではないかと思う。

 次回に続く。