じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 半田山植物園が年末年始の閉園となったため、12月29日は近隣の運動公園(岡山県総合グラウンド)内を歩いた。岡大筋の交差点近くで、以前と風景が変わっているところが1か所あり【写真上】、念のためGoogleのストリートビュー(2023年5月)を参照したところ、某建物の看板が撤去されていることが確認できた。岡大関係者であればその理由が分かるかも。



2023年12月30日(土)




【小さな話題】潜入!岡山機関区・貨物列車の裏側(2)

 昨日に続いて、12月28日の18:15〜18:45にNHK岡山で再放送された、

●@okayama 潜入!岡山機関区・貨物列車の裏側 臨時便

のメモと感想。

 放送では続いて『HD300』が紹介された。日本発のハイブリッド機関車で、ディーゼル発電機と蓄電池を組み合わせ、モーターで走行する最新の機種であるという。半世紀前に作られた『DE10』と比較すると遙かに静かに走行する。なお、いずれも運転席は横向きになっており、運転士は90°左を向いて運転しなければならない。なぜこのような設計になったのかBingに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。
JR貨物の機関車『DE10』や『HD300』は、主に入換作業に使用される機関車です。入換作業では、頻繁に前後の運転台を移動したり、後方監視をしながら後退したりする必要があります。このような不便を解消するために、運転席を横向きに設置しています。運転士は、首を動かすだけで運転方向の切り替えができるようになり、効率的な作業が可能になります。121: 運転台は前向き……じゃない! 横向き運転台の鉄道車両とは ... 2: JR貨物のハイブリッド機関車HD300お披露目 | モデラーな日々 ...

(1) JR貨物HD300形ハイブリッド機関車 - Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/JR%E8%B2%A8%E7%89%A9HD300%E5%BD%A2%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%89%E6%A9%9F%E9%96%A2%E8%BB%8A.
(2) 国鉄DE10形ディーゼル機関車 - Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%89%84DE10%E5%BD%A2%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%82%BC%E3%83%AB%E6%A9%9F%E9%96%A2%E8%BB%8A.
(3) 運転台は前向き……じゃない! 横向き運転台の鉄道車両とは .... https://www.tetsudo.com/column/211/.
(4) JR貨物のハイブリッド機関車HD300お披露目 | モデラーな日々 .... https://modelernahibi.blog.jp/archives/7495347.html.
(5) 昔の機関車に凸形が多かった理由 - マイナビニュース. https://news.mynavi.jp/article/trivia-219/.
出典にあったこちらの記事にも分かりやすい解説があった。

 続いて紹介されたのが1日およそ80本が発着する岡山貨物ターミナル駅であった。岡山駅から2.5kmほど西にある貨物専用の駅であり、広さは甲子園球場5個分くらい。この駅からは、米子、福山、水島臨海などに車両を入れ替えて荷物を分散させている。
 放送では前日21時28分に新潟貨物ターミナルを出発し、富山、敦賀、吹田を経由して岡山貨物ターミナル駅に14時59分に到着する列車の到着の様子が紹介された。到着するとすぐ、機関車を切り離す。その後フォークリフトでコンテナの積み卸しが行われる。
 番組の終わりのあたりでは、水島臨海鉄道が紹介された。乗客を運ぶ列車もあるが主役は貨物列車で、鉄道収入の6割を稼いでいるという。倉敷貨物ターミナルでは、三菱の軽自動車がフォークリフトを使って専用のコンテナに載せられる様子が紹介された。フォークリフトの運転席からは軽自動車に遮られて前がよく見えないが、誘導者との絶妙なコンビで1台あたりわずか1分余りで次々と積み込まれていく。軽自動車の前端とコンテナの壁との隙間は10cmにも満たない。行き先は新潟で、撮影時は5台が積み込まれていた。なお、コンテナに車を積み込むのは、岡山のほか、福岡と京都の全国3か所だけであるという。30年ほど前までは専用の『車運車』があったが積み卸しに大きな設備が必要ということで廃止。今は軽自動車のみ1日最大70台が専用コンテナで運ばれている。

 上記を含めて、コンテナを運ぶ貨車は最大で26両編成。1両には5個が搭載されるので、5個×26両で最大130個のコンテナが載ることになる。10トントラックで言えば65台分。効率的で環境にやさしい物流手段と言える。

 そう言えば、11月30日付けの楽天版にパキスタンのデコトラの写真を掲載したところであるが、パキスタンでは一部区間に鉄道も敷かれているものの物流の主役はトラックに頼られているようであった。その点、日本では今回紹介の貨物列車、また各種トラック、さらに海運というように物流の手段が多様化していることに気づかされる。2024年問題の1つにドライバー確保があるが、この際、鉄道輸送を強化するのも一案。また、パキスタンからのトラック運転手の出稼ぎを認めることも1つの対応策になるだろう。パキスタンでは車は日本と同じ左側通行であり、またパキスタンの運転手は優れた運転技術を持っていて安全運転ができると期待される。

 最近、YouTubeで『乗り鉄』関連の動画を視聴することが多くなったが、貨物列車に関しては『撮り鉄』関連の動画がある程度で、今回のように運転操作や荷物の積み卸しを取材した動画は、まず見かけない。やはり取材許可を必要とするこの種のコンテンツはテレビ番組でないと視聴できない。そういう点で、今回の番組はなかなか意義深いものであった。