じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 半田山植物園内で見かけたハンミョウ。人が近づくと飛んで逃げ、1 - 2 m程度飛んで着地し、度々後ろを振り返る。という性質があるため接写は難しい。これまでで接写が成功したのは数回程度。2008年9月7日の楽天版参照。


2024年9月16日(月)




【小さな話題】1つの質問(答えはY/N)をしたあとでABO血液型を当てるクイズ

 少し前にYouTubeで、

【2ch面白いスレ】面接官「私の血液型をひとつの質問だけで確実に当ててください」【ゆっくり解説】

という興味深い動画を視聴した。念のため、問題を整理しておくと以下のようになる。
  1. 面接試験で、受験生が面接官のABO血液型を当てるという問題。
  2. 受験生は面接官に1つだけ質問をすることができる。
  3. 面接官の回答は、YesまたはNoの2通り。(なので、「あなたの血液型は何型ですか?」といった質問をすると回答拒否される。)
  4. 面接官の血液型は日本人の血液型分布からランダムに選ばれたものとする。
  5. 計算を簡単にするため、ここでは、面接官がA、O、B、AB型である確率は、4:3:2:1とする。

 一例として、
  1. 受験生は面接官に対して「あなたはA型ですか?」と質問する。この場合、面接官は4割の確率で「Yes」と答える。その場合、受験生は迷わずに「あなたの血液型はA型です」と答えれば大当たりとなる。
  2. いっぽう面接官が「No」と答えた場合は、面接官の血液型は、O、B、ABのいずれかとなる。そこで受験生は「あなたの血液型はO型です」と答える。
  3. O、B、ABの中でO型者である確率は3/(3+2+1)=1/2となるので、1/2の確率で当てることができる。

 ではこの方略で正解となる確率はどうなるか?場合分けしてみると、正解となるのは、
  1. 面接官がA型である確率。4/10
  2. 面接官がA型ではなく、O型である確率=(6/10)×(3/6)=3/10
  3. 上記1.と2.は排反事象なので合計すると4/10+3/10=7/10
となり、この方略では7割の確率で当てられることが分かった。
 もっとも、この確率計算はもっと簡単にできる。なぜなら、上掲の方略は、
  1. 1番目の質問:あなたはA型ですね?
  2. 2番目の質問(ファイナル・アンサー)1番目の質問の回答が「Yes」だった場合は、あなたはO型です。【1番目の質問の回答が「Yes」だった場合は当然、「あなたはA型です」】
という質問をしているのと同じことになる。なので、要するに、ランダムに選ばれた人の血液型がA型またはO型である確率と等しいということになる。
 ちなみに、上掲の方略は、
  1. 1番目の質問:あなたはO型ですね?
  2. 2番目の質問(ファイナル・アンサー)1番目の質問の回答が「No」だった場合は、あなたはA型です。【1番目の質問の回答が「Yes」だった場合は当然、「あなたはO型です」】
としても当たる確率は変わらないが、B型やAB型に取り替えると確率は小さくなってしまう。当たる確率を最大化するためには、一番多い血液型(日本人ならA型)と二番目に多い血液型(日本人ならO型)を質問に含める必要がある。

 動画のコメントの中に確か、最初の質問を「あなたはO型ですか?」とし、Yesの時は当然「あなたはO型です」、Noの時は「あなたはA型です」と答える方略が記されていたと記憶しているが、この場合の正解率も7割であることに変わりは無いように思う。

 では、最初の質問を「あなたはA型またはAB型ですか?」とし、Yesの時は「(A型である確率のほうが大きいので)あなたはA型です」、Noの時は「(面接官はO型またはB型であることが確定したのでそのうちの多数派を選んで「あなたはO型です。と答える方略にしたらどうなるか?上掲と同じように場合分けしてみると、
  1. 面接官がA型またはAB型である確率。5/10。よって「あなたはA型です」が当たる確率は(5/10)×(4/5)=4/10
  2. 面接官がA型でもAB型でもなく、O型である確率=(5/10)×(3/5)=3/10
  3. 上記1.と2.は排反事象なので合計すると4/10+3/10=7/10
となり、私の計算に間違いがなければ、この方略の正答率は7割にあることが分かった。

 ということで、「1つの質問+ファイナルアンサー」で相手の血液型を当てるというクイズの正答率を7割より大きくすることは困難であるように思われる。但しこれはあくまで日本人の場合。別の国・民族であれば、正答率は変わってくるだろう。

 なお、冒頭のリンク先の動画では、全く別の方略も紹介されていた。一部改変すると、以下のようになる。
あなたの血液型はアルファベット順に数えた時奇数番目ですか?
  1. 即答YES→A型
  2. 即答NO→B型
  3. 時間かかってYES→O型
  4. いつまで経っても回答できず。もしくは回答拒否→AB型
この方略は、A型とB型はアルファベットで1番目、2番目なのですぐに回答できるが、O型は15番目のため数えるのに時間がかかるという反応の時間差を利用したものと言える、似たようなクイズとして、帽子の色を当てる問題というのもある。
 もっとも、この方略が成功するためには、(面接官がO型であった時に)Oがアルファベットの何番目の文字なのかを知らなかったということが前提となっている。またAB型であった時にどう反応するのかがイマイチ曖昧になっている。これについては、最初の質問を、

●A、B、O、AB型を、それぞれ、A、B、O、P型に置き換えます。あなたの血液型はアルファベット順に数えた時奇数番目ですか?

とすればスッキリするかもしれない。この場合AB型者はP型に置き換えられたので、時間がかかってからNOと答えるはずだ。