【小さな話題】次に海外旅行に出かけるとしたら...
こちらのリストにあるように、私の生きがいの1つは海外の山や辺境地域を旅行することであった。しかし、2023年11月のパキスタン南西部旅行【インデックスは掲載準備中。ハイライトは2023年12月21日になどにあり】に参加して以来、もう1年以上海外には出かけていない。 これには以下のような理由を挙げることができる。
- 年金生活者となり、旅行資金の確保が難しくなった。
- 加齢により、登山目的のツアーは難しくなった。まだまだ登れそうな山はあるが、万が一ケガをすれば迷惑をかけることになるし、そもそも苦労してまで登りたいとは思わない。
- 円安ドル高や原油高の影響で、コロナ禍以前に比べると旅行代金が2倍以上に跳ね上がった。総額で50万円以下ならどうにかこうにか準備できるが、100万円を超えるようなツアーは手が出ないし、そこまでお金を出して何が何でも行ってみたいというような場所は地球上には存在しない。
- YouTubeなどの旅行動画を通じて、高精細で絶景を楽しむことができるようになり、わざわざ長時間飛行機に乗ったり、苦労して山登りしなくても景色自体は眺めることができるようになった。
ということで現時点では、何が何でも行ってみたいという地域は存在しない。このまま寝たきりになっても「元気な時に行っておけばよかった」と後悔することはたぶんないと思う。
以上をふまえた上で、あくまで思考実験のようなつもりで、「次に海外旅行に出かけるとしたらどこがいいか?」について考えを巡らせてみたい。【以下、順不同】
- チリ南部、パタゴニア方面
私にとっては未知の世界だが、その中の有名観光地はテレビや高精細動画で何度も紹介されており、わざわざ訪れても「これってテレビで視た風景そっくり」と思うだけで新たな発見は無いように思われる。何よりも旅行代金が総額100万円以上とべらぼうに高く、また日本からの飛行機乗り継ぎは片道で丸2日もかかることから、体力的には耐えられたとしてもそこまで苦労するほどのことは無いように思われる。
- サハリン最北端、オホーツク海北部沿岸
コロナ禍前には30万円台のツアーがあったのだが、現在の国際情勢を考えると私の健康寿命が尽きるまでの期間では再開されそうにない。
この地域への興味はあくまで「北海道の北にはどんな世界があるのだろう?」という観念的なものであり、何かの絶景を期待しているわけではない。
- ヨーロッパ最北端、北アメリカ最北端
「最北端」ということで観念的には意味がありそうだが、YouTube動画などを拝見した限りでは、別段特別の絶景が見られるわけではなさそう。
- スヴァールバル諸島
上記のヨーロッパ最北端よりは絶景が期待されるが、旅費がべらぼうに高いわりには見どころが少ないように思う。冬場のツアーはもう少し安いが、冬景色はどこも似ており、冬の知床半島あたりのほうが絶景に恵まれているようにも思う。
- シベリアの北極海沿岸
そもそもツアーが出ていない。いずれにせよ今の国際情勢のもとでは到底行かれる場所ではない。
- カスピ海横断
カザフスタンのアクタウからアゼルバイジャンのバクーまで船で横断したいという気持ちは長年いだいている。これまた絶景を期待するというよりは、カスピ海の広さを実感したいという観念的なもの。
もっとも2023年5月にカスピ海に沈む夕日を体験したことで、わざわざ海を渡らなくてもカスピ海の広さは十分に実感しておりもうエエかなという気もする。
- カナリア諸島
カナリア諸島のツアーには、通常の島巡りのほか、最高峰のテイデ山に登頂するツアーも募集されているが、夜中に標高2399mの登山口から3718mの山頂まで登るというのは、私の現在の体力ではかなり難しい。いっぽうロープウェイで山頂近くまで登るツアーもあるがこちらは少々物足りない。
時期によってはエキウムの花が魅力だが半田山植物園で実物を目撃したことでわざわざカナリアまで行かなくてもエエかなという気になっている。
- ブロモ山と炎イジェン山
インドネシアにあり、イジェン山は神秘的な青い炎が見られるという魅力がある。円安が続いているとはいえ、旅行代金はヨーロッパ方面に比べるとかなり割安だが、日数が短いので1日あたりの費用として計算するとそれなりに高い。
火山そのものは日本でも、北海道や九州各所で同規模の光景が見られるのであまり新鮮味はないかもしれない。
- ナミビア、ナマクワランド
花好きの私としては魅力的だが、ナミビアとナマクワランドの両方を廻るツアーは催行されない年もあるようだ。8月下旬〜9月上旬に見られるという「奇蹟の花園」を見るだけならナマクワランドだけでも十分という気がする。
- アルゼンチン最北の高原砂漠(プーナ)
コロナ禍前は確か40万円台のツアーがあり旅行先候補としては優先順位が高かったのだが、いまの旅行代金は2倍以上に跳ね上がっている。紹介写真を見ていると、これまで私が訪れたことのあるカザフスタン・マンギスタウやパキスタン南西部の風景とよく似ておりそれほど新鮮味が無くなってしまった。また、「雲の列車」や大塩湖『サリナス・グランデ』は2004年に訪れたことがあった。
- タイ・ノンハン湖
湖面に赤い蓮の花が一斉に咲く光景は死ぬ前に一度は見たいと思ったが、YouTube動画を拝見するとそれなりに観光地化しており、意外に規模は小さいかもしれない。ラオス周遊とセットのツアーがあったが、これまたYouTube動画を拝見するとそれほど大したことがないようにも思われた。
ということで、行きたい場所をいろいろ探してみること自体は楽しみではあるが、実際に参加するかどうかは、旅行資金の確保や健康状態などの諸事情により左右される。但し1つだけ言えるのは、旅行に出かけることができるのは、どんなに頑張っても75歳まで。旅行会社によっては75歳以上の参加者には健康診断書の提出を義務づけているところもあるが、そこまで無理をして参加するほどの魅力的な旅行先があるとは思っていない。
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