じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 5月2日(金)のNHK朝ドラ『あんぱん』で、たかしが『東京高等藝術學校』に合格するシーンがあった。ロケ地は東京農工大学農学部本館だったという。4月24日の日記にも指摘したが、木々が青々としていて3月に行われた入試&合格者発表としては季節がズレているように感じた。また前年の『高知第一高等学校』受験の時はマフラーを着用していたのに対して、今回は父親などの服装が3月にしては薄着すぎるように感じた【←こっそり発表を見に来ていた母親は毛皮の大きなマフラーをつけていたが】。
 写真は、私自身が高校を受験した時の合格者発表風景(1968年)。ドラマの『高知第一高等学校』では正面玄関に合格者の番号が掲示されていたが、じっさいは正面入口から曲がったところの掲示板に貼り出されていた。

 ちなみに私自身が生涯に受験したのは以下の通りで4勝1敗であった。1敗は麻布中学。
  • 中学:1勝1敗(2校受験して1校合格、1校不合格)
  • 高校:1勝0敗
  • 大学:1勝0敗
  • 大学院:1勝0敗
ここまでのところは高い勝率を誇っていたが、その後、
  • 自動車学校の仮免試験は3回不合格
  • 大学教員の公募は13回不採用
という屈辱を味わった。特に自動車学校では後から入学してきた高校生たちにどんどん先を越され、教官からは「お前の目はイワシ【の干物】みたいに死んでいる」と怒鳴られるなど散々だった【←もっともこの教官のおかげで、今でも交差点で停止中は四方八方目をキョロキョロさせて周辺状況の把握につとめている】。
 隠居人になったいま、もはや試験を受けることはないが、この先、
  • 毎年の特定健診、内視鏡検査、血液検査
  • 車の免許更新に必要な認知症検査
で一喜一憂することになりそう。

2025年05月3日(土)





【小さな話題】あさイチ「まさかの想定外が…がんとお金のリアル 経験者が語る落とし穴」(3)治療費以外の出費、免責期間、先進医療

 昨日に続いて、4月30日の『あさイチ』で取り上げられたがんとお金の話題。今回で最終回。

 放送ではさらに、がんの直接の治療以外にかかる費用について解説された。まずは視聴者からの情報として、
  1. 抗がん剤の副作用に対する治療。抗がん剤は半年で済んだが、副作用に対する治療は数年単位で続いた。
  2. 保険が出ない場合の収入確保。職場への復帰。
 ニュースをはさんで、9時台から、次のような想定外の費用がかかることも紹介された。7年前にステージ4の乳がんと診断された42歳の女性の場合は以下の通り。
  1. フライパンなどの調理器具を軽いものに買い換え。手術後のリンパ浮腫により、重い物を持つと腕の調子が悪くなるため。リンパ浮腫でむくみが生じたため左脇のリンパ節を取ったところ後遺症が残った。「できていたことができなくなるのはつらい。ちょっとでもできるように物を変える」。調理器具の買い換え自体は1万円ほどだったが、リンパ浮腫対策のグローブ・スリーブが3万円、症状を和らげるためのリンパのケアに毎月1万1000円がかかった。1つ1つの出費はそれほど大きくないが、7年間の総額では125万円に。
  2. 抗がん剤治療での脱毛をカバーするためのウィッグが23個分で28万円。毎日使うので数ヶ月で買い換えが必要。
  3. まつげも抜けるため、下まつげ用シールが1回55円、まつげエクステで年間2万4000円。「朝起きて鏡に映る自分の顔とか、本当に見ていられない感じだった。命の危険に比べたら大した事ないと思いたいけど、自分だけがすごく惨めになっている感じがして...」
  4. 靴類を6年で10足くらい買い換え。抗がん剤の影響で足の爪がもろく剥がれやすくなった。軟らかい素材の靴11足分で4万4000円。
 がん患者団体が全国のがん患者・家族615件にアンケートをとったところでは、治療費以外の出費は年間約55万円にのぼるとのことであった。それぞれの人の家族の事情が異なるので、事前に備えておくべき金額は一概には言えない。視聴者から寄せられた情報としては、
  1. 食事を変える試行錯誤
  2. 予後のためのウォーキング用の靴
  3. 子どもががんの場合に付き添う大人の食費
  4. 自炊から弁当の購入へ
  5. 交通費

 高額療養費制度やがん保険に関しては視聴者から次のような情報も寄せられた。
  1. 高額療養費制度は月単位であるため、手術を月末、その後の入院が月初めとなった場合は限度額に達しないことがある。
  2. がん保険は基本的に90日間の免責期間がある。期間は、保険契約してから診断確定の日であって、病院に行く日までではない。
 最後に、重要なのはやはりがん検診による早期発見であると指摘された。また放送終了前のお便りコーナーで以下のような追加説明が行われた。
  1. いま入っている保険を見直して変更した場合は免責期間がリセットされる。見直し時点で重複することにはなるが、変更後の保険の免責期間が過ぎるまではそれまでの保険を解約しないことが必要。
  2. 保険の広告でよく見かける「先進医療」というのは厚労省が指摘した一部の病院の技術に限られる。どのような医療が対象になるのかはそのつど厚労省のHPなどで確認が必要。

 ここからは私の感想・考察を述べる。

 まず、治療費以外の出費であるが、ウィッグや買い換えの靴などは、命には直接関わらないため一見ぜいたくなようにも見えるが、患者さんのQOLを可能なかぎり維持していく上では不可欠のアイテムになるかと思う。ま、私の場合は、抗がん剤使用で頭が丸禿げになっても全く気にすることはないが、ウォーキング用の靴は必要。あと、病床でも使えるようなタブレット端末とか、手指が不自由になった時の入力装置などが必要になるだろう。

 先進医療を受ける機会は、岡山市内在住の場合はかなり難しいと思う。といって首都圏に移住したところで順番待ちになるか、治験のモルモットにされてしまう恐れもある。岡山市内に住んでいる限りは通院先が近いというメリットもあるので、がんであれ、それ以外の病気であれ、標準治療の範囲内で最善の治療を受けるのが妥当ではないかと思う。