じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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カタールからトビリシへの航路はどうなる? 各種報道によれば、アメリカがイランの核施設に攻撃を行ったことへの報復だとして、イランは日本時間の6月24日午前1時半すぎ、中東カタールのアメリカ軍の空軍基地に対してミサイル攻撃を行ったという。 カタールと言えば、2019年、コーカサス山麓フラワーハイキング(ジョージア・アルメニア)の際にドーハで乗り継ぎ。ドーハからトビリシに向かう途中、イラン上空を通過したことがあった。 ロイターによれば、現状は以下の通り【抜粋】。
[※追記]直近の迂回ルートを左下に追加した。 |
【連載】チコちゃんに叱られる! 「なぜエレベーター待ちはイライラする?」(その2) 昨日に続いて、6月13日(金)に初された表記の番組についての感想・考察。本日は、
放送では、 ●「電車待ち」や「信号待ち」に比べて「エレベーター待ち」のほうが待ち時間が長く感じられ、その結果としてイライラする。 ということをデモ実験で示した上でその理由を解説していたが、昨日指摘したように、
●あるエレベーターにおいて、待ち時間が長い、もしくは短いと感じさせる要因は何か? というように置き換えることである。その際、「電車待ち」や「信号待ち」との比較は必ずしも必要ではないが、待ち時間が長い、もしくは短いと感じさせる要因に共通性があった場合は、3者をひっくるめて法則を一般化することができる。今回の放送でも、結局はこの方向に解説が進んでいるように思われた。 前置きが非常に長くなってしまったが、心理学の観点から時間の感じ方について研究している一川誠さん(千葉大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
ではどうすればエレベーター待ちのイライラを解消できるのか? 以下の方法が例示された【要約・改変あり】。
ここからは私の感想・考察を述べる。 まず、『注意ゲート』とは何かということだが、ネットでザッと調べた限りでは、 ●Prospective and retrospective duration judgments: A meta-analytic review. また一川さんの日本心理学会2018年大会の発表要旨としては、 ●空間的注意が持続時間知覚に及ぼす影響の検討 が見つかった。専門的なことはよく分からないが、『注意ゲート』というのは脳に実在する部位ではなく、仮設的なモデルであるように思われた。『注意ゲート』の開閉に影響を与えるとされる「注意」の量をコントロールすることで体感時間の違いが予測できればこのモデルは有用ということになる。但し、単に「時間経過にどれだけ注意を向けているのかによって体感時間が変化する」と主張するだけであれば、『注意ゲート』は冗長な概念になってしまう。このあたりは元の論文をちゃんと読んでいないので分からない。 放送では、「視覚情報を増やすことで時間経過に注意を向きづらくすること」が待ちの体感時間を少な目する上で有用であると解説されていたが、この場合の「視覚情報を増やす」というのは、時間経過から注意をそらすような別の視覚刺激を提示するという意味のようだ。しかし、交通信号の待ち時間のメーター表示や内部の製造工程を見せるコーヒー自販機などは、むしろ時間経過を視覚化したものであり、時間経過のほうに注意を向けさせているように思う。ネットの接続が悪かったりWindowsの更新作業中に表示される砂時計ロゴ(もしくは回転ロゴ)なども、時間経過から注意をそらすのではなく、「作業が進行しています。フリーズしたわけではありません」という意味で表示されているのではないかと思われる。 時間を気にしていると時間経過がとても長く感じることは、私自身も体験している。最も顕著なのは入学試験の監督をしている時で、受験生に「残り10分です」と伝えてからの10分間はとても長い。 いっぽう時間以外の何かに注意を向けると体感時間が短くなるということもしばしば体験している。但し、例えば、映画館で1時間半の映画を観た後で館外に出た時には、映画館に居た時間がもっと長かったように感じる場合がある。同じ1時間半でも、映画の中でいろいろな刺激が次々と与えられているような場合は、何もせずにボーッと過ごしている1時間半よりも長く感じられるはずだ。 さらに、ウォーキングやWeb日記執筆、買物など日々同じように過ごす一週間と、海外旅行に出かけた時の一週間では、旅行中の時間のほうが遙かに長く感じられる。これもまた、新たな体験が多ければ多いほどその期間が長く感じられるということを示しているように思われる。 時間の過小評価・過大評価については、4月23日や4月25日の日記でも、 ●Time―a Journey Through Thousands of Years という番組の感想・考察として取り上げたことがあった。 このほか、 ●ヒューマニエンス「“時間” 命を刻む神秘のリズム」 などでも取り上げているが、なかなか奧が深い。今回は全く言及されなかったが、室内照明の色も体感時間に影響を与えるようだ。 次回に続く。 |