じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 【インドネシアその20】謎の鉄塔

 専用バスで高速道路を移動中、農村地帯の各集落ごとに鉄塔が立てられているのが目についた。ミナレットにしてはシンプル過ぎるし、今どき火の見櫓でもあるまい。地デジの電波塔かもしれないとも思ったが、現地ガイドさんに尋ねたところ携帯電話の基地局であることが分かった。
 ネットで検索したところインドネシアの携帯電話契約者数は3億5215万7000人で、中国、インド、米国に次いで世界第4位となっており、基地局が多いことも頷ける。
 インドネシアのスマホ契約者数が多い理由についてChatGPTに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。


インドネシアの携帯電話契約者数が世界第4位となっている理由には、以下のような複数の要因が挙げられます:
  1. **人口が非常に多い(世界第4位)**
    * インドネシアの人口は約2.8億人(2025年時点)で、中国、インド、アメリカに次いで世界第4位です。
    * **人口の多さ自体が、契約者数の多さに直結**します。
  2. **1人で複数のSIMカードを保有**
    * インドネシアでは、**1人が複数のSIMカードを使うのが一般的**です。
    * 通話用とデータ用を分ける。
    * 通信会社のキャンペーンを使い分ける。
    * 通信状況や料金の差に応じて使い分ける。
    * これにより**契約件数が実際の人口を大きく上回る**ことになります。
  3. **島嶼国家ゆえの通信インフラの課題と携帯普及**
    * インドネシアは1万3千以上の島からなる島嶼国家で、固定電話や有線インターネットの整備が困難。
    * そのため、**固定回線を飛ばして携帯電話が一気に普及**しました(いわゆる「リープフロッグ現象」)。
  4. **低価格スマホとプリペイドSIMの普及**
    * 安価なAndroid端末やプリペイド式SIMカードが広く流通しており、**所得水準の低い人々でも契約が可能**。
    * 通信料金も比較的安価で、使いたい分だけチャージする方式が人気。
  5. **SNSやEコマース、デジタル決済の爆発的成長**
    * Facebook、Instagram、WhatsApp、TikTok、Shopee などのサービスが広く使われており、**モバイルインターネットの需要が非常に高い**。
    * オンラインでの買い物や送金など、**スマホが生活インフラの一部**となっている。
  6. **観光客や短期滞在者の利用も影響**
    * インドネシアは観光地としても人気があり、旅行者が短期用のSIMを購入することも契約数にカウントされます。

    ### ? 結論:
    インドネシアの携帯契約者数が多いのは、単に「人口が多いから」というだけでなく、
    • * **複数SIMの文化**
    • * **島国特有のインフラ事情**
    • * **安価なスマホとプリペイドの普及**
    • * **スマホ依存の生活インフラ化** といった複合的な要因が重なっているためです。

2025年07月16日(水)



【連載】あしたが変わるトリセツショー「認知症」(1)

 2025年6月19日に初回放送されたNHK『あしたが変わるトリセツショー』についてのメモと考察。この日のテーマは、

「認知症」自分らしく生きていくための備えSP

であった、最近、物忘れや勘違いが多くなった私にとってもこれは切実な問題である。ちなみにこの1か月余りのうちに体験した勘違いは以下の通り【←そのことを覚えているだけまだマシ】。
  1. スーパーのレジで、ちょうど人の少ない列があったのでそこに並ぼうとしたら、すでにその後ろにも列があり割り込みを指摘されてしまった。
  2. スーパー入口付近にある回収機にペットボトルを投入したが何度やってもボトルが戻ってくる。諦めかけた時、通りがかりの主婦の方から「これはアルミ缶回収機ですよ」と指摘された。以前はペットボトル回収機だけだったが、最近になってその隣にアルミ缶回収機が設置されたことに気づかなかった。
  3. みどりの窓口でジパング倶楽部割引の帰りの切符を買おうとしたが「往復なら変えるが、片道で帰りの分を売ることはできない」と言われた。その理由が分からず何度か聞き返したが、この窓口は実は「当日売り」のみを扱っていることに気づいた。


 もう1つ余談だが、この番組のエンターテイナー(MC)の石原さとみさんが産休のため、この回は市村正親さんが助っ人として登場された。失顔症傾向のある私には、この市村さんが、NHK朝ドラに出演中の朝田健次郎さん(『月刊くじら』の編集長役)と同一人物のように見える。ネットで調べたところ、
  • 市村正親さん:1949年生まれ
  • 朝田健次郎さん:1971年生まれ
というように20年以上の年の差があると分かった。




 ということでようやく本題に戻るが、放送によればそもそも認知症とは、

認知症は、様々な原因により脳の働きに変化が起き、生活に支障が出る状態。

のことであり単独の病気ではない。認知症と予備群の人を合わせるとおよそ1000万人、高齢者の3〜4人に1人がなりうるという。
 認知症の原因となる病気は70以上あると言われており、放送で示されたグラフの数値によれば、主な病気は
  • アルツハイマー病 68%。主な症状はもの忘れ。
  • 血管性認知症 11%。脳梗塞や脳出血を起こした場所によって症状は異なる。
  • レビー小体型認知症 5%。主な症状は幻視。
などとなっている。
 いずれの場合も症状の原因は医学的に確認できるが、重要なポイントは、脳の働きの変化が直接原因(=中核症状)ではなく、むしろ
  • 認知症に対する過度なマイナスイメージ
  • 症状を受け入れられず適切な治療や支援にたどり着けず社会的に孤立
というような二次的な原因によって生じる周辺症状が不適応をもたらすことが多い。周辺症状は悪循環によって重大化する可能性があるいっぽう、適切に対処すれば自分らしく生きていくことができる。

 放送では、脳の機能の低下は部分的であると説明された。ごく大ざっぱに言えば、
  • 海馬:物忘れ
  • 後頭葉:幻視
  • 前頭葉:注意力や感情のコントロールの障害
などとなっている。裏を返せば、ダメージの少ない部位の機能は比較的保たれている。

 続いて、スタジオに登場された清水聰一カさん(東京医科大学)による詳細な解説は以下の通り。
  1. 認知症とは「認知機能が低下し日常生活に支障をきたす状態」。
  2. いちばん多いアルツハイマー病の場合は、
    MCI(軽度認知障害)→軽度→中等度→重度
    というような進行をたどるが進行の速さには個体差がある。
  3. 認知症になっても、楽しい、うれしい、悲しい、痛い、といった感情は残っているので、それぞれのレベルでも、まだあれもできる、これもできると思っていけば生活は豊かなものになる。


 次回に続く。