じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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【インドネシアその30】石炭火力発電所

 ブロモ山からイジェン山に向かう途中、火力発電所の横を通過した。Googleレンズによれば、詳細は以下の通り。
ボリンゴの東約35kmに位置するパイタン石炭火力発電所です。
この広大な複合施設は、最大4,710メガワットの発電能力を持つ大規模な火力発電所です。
インドネシアは世界有数の石炭生産国および消費国であり、51.56ギガワットの総容量を持つ254の石炭火力発電所が稼働しています。
インドネシアは昨年、2040年までにすべての石炭火力発電所およびその他の化石燃料発電所を廃止するという野心的な誓約をしましたが、その後、その目標から後退しているように見え、再生可能エネルギーへの投資は遅れています。?


 インドネシアは世界有数の火山国なので、今後は地熱発電に転換できるように思う。

2025年07月29日(火)



【連載】チコちゃんに叱られる! 「同じ地名」/甲府市、山梨市、甲斐市、甲州市

 7月25日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. 「君」ってなに?
  2. なんで映像に音楽が加わるとより感動するの?
  3. 「トロフィー」ってなに?
  4. なんでややこしいのに同じ地名がたくさんあるの?
という4つの話題のうち、最後の4.について考察する。

 放送では、同じ地名がたくさんあるのは「昔はみんな地元のことしか知らなかったのでよそに同じ地名があっても混乱することがなかった。現代はいまさら変えてとは言えない」が正解であると説明された。日本の地名について詳しい歴史研究家の一坂太郎さん&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 大昔は生活の範囲が狭く、コミュニティの中のことが分かっていればよかった。だから隣のコミュニティには意識がなかった。よそに同じ地名があっても混乱しなかった。
  2. 地名がいつからつけられたのかハッキリしたことは分かっていないが、大昔は地元のことしか知らないので、地元から遠く離れた場所に同じ地名があっても混乱しなかった。
  3. 4世紀頃、ヤマト王権(大和王朝)が国を統一していくなかで、全国に同じ地名があっても特に規制や調整を行わなかった。
  4. 同じ地名になりやすい理由としては、以下の2つが考えられる。
    • 景色や建物などが同じ条件になる場所は同じ地名になりやすい。
      • 大きな窪地があると「大久保」
      • 富士山が見えると「富士見」
      • 城の正面玄関に由来する「大手町」という地名は全国各地にある。
    • 移住してきた人が自分の故郷の名前をつけた。
      • 『白浜』や『勝浦』は和歌山県の地名だが、その漁師たちが房総半島まで進出して同じ地名をつけたという説がある、
      • 明治時代に北海道の開拓のために移住してきた人は自分の出身地の名前をつけた。広島から開拓に来た人がつけた『広島村(=北広島市)』。ほかにも『釧路市鳥取』、『北見市常呂町岐阜』、『岩見沢市栗沢町岐阜』、『久遠郡せたな町愛知』などの地名がある。
      • 『福岡』という県名はもともとは岡山県の地名だった。黒田長政が筑前一国をもらって博多の西側に武家の町を作った時に黒田家のルーツだった『福岡』とつけた。
    • 地名はその地方のプライドもあるためそう簡単には変更できず、今さら変えてとは言えない。
 1970年の『自治省自治事務次官通知』には、

市の設置もしくは町を市とする処分を行う場合において,当該処分により新たに市となる普通地方公共団体の名称については,既存の市の名称と同一となり又は類似することとならないよう十分配慮すること。

と書かれている。にもかかわらず『府中市』が東京都と広島県の2か所にあるのは、どちらも1954年に1日違いで誕生したこと、自治省の通知が出る前だったことによる。なお、2つの府中市についてはこちらの動画でも解説されている。

 放送ではさらに、全国に同じ名前がたくさんある地名として『銀座』と『赤坂』が紹介された。
  • 『銀座』は江戸時代銀貨を作っていた場所を銀座役所と呼んでいたことに由来。
  • 『赤坂』は、赤土の坂があったことに由来という説がある。全国に10以上。


 ここからは私の感想・考察を述べる。
 まず放送でも言及されたように、地名はその場所の地形や歴史に由来するものが多い。なので、同じ地形があれば同じ地名になりやすいということは簡単に分かる。
 ちなみに、姓の場合はごく限られたスポットをダイレクトに反映するため、自然風景に規模を表す「大、中、小」をつけると
  • 川の近く:大川、中川、小川
  • 山の近く:大山、中山、小山
  • 林の近く:大林、中林、小林
  • 谷の近く:大谷、中谷、小谷
  • 野の近く:大野、中野、小野
  • 田の近く:大田、中田、小田
というようにポピュラーな姓が次々と生成されるが、地名のほうはもう少し広範囲な地形や文化的な背景、住民の意向なども反映しているように思われる。

 最近はまた自治体の合併によって、どう見ても私には区別できないような地名も出現した。特に覚えにくいのは山梨県の自治体で、

甲府市、山梨市、南アルプス市、甲斐市、甲州市、中央市

というように紛らわしいものが多い。そもそも山梨県は甲斐国で甲州と呼ばれていたのではなかったのか?

 次に私が住んでいる岡山市には結構、いい加減につけられた地名が多いように思う。

学南町、理大町、清心町、国体町
学南町は岡大の南、理大町は岡山理科大、清心町はノートルダム清心女子大の東(ノートルダム清心女子大自体は伊福町にある)、国体町は1962年に岡山初の国体が開催された事を記念した地名だという。

 もう1つ、今回の説明はもっぱら日本国内の地名に限って説明されていたが、外国でも同じ言語圏であればいくらでも同じ地名がある。私が訪れたことのある都市としては、パキスタンのハイデラバードがある。人口343万の大都市であるが、インドには人口681万人のハイデラバードがある。
 またアメリカ合衆国、オーストラリア、ニュージーランドなどにはイギリスと同じ地名がある。なので、日本だけに限定せず、海外の地名を含めて共通の理由をさぐるべきではなかったかと思われた。