じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 数日前、ウォーキングコース沿いでアオサギに遭遇した。他のサギ類やドバト、スズメなどについても同様であるが、街中に住む鳥類は人間が近づいても直ちには逃げない。
 彼らは人間の目玉に注目しており、視線が自分のほうに向けられない限りは逃げようとはしない。おそらく「視線が向けられていない→自分の姿は気づかれていない→いちいち逃げる必要はない」という方略でいちいち舞い上がることによるエネルギーの無駄遣いを避けているものと思われる。

 この方略を逆手に取れば、アオサギには2メートルくらいまでは接近することができる。そのコツは、全く別のほうに向いたまま、デジカメだけをアオサギの方向に向け、同じ速度で歩きながらシャッターを押すことである。

 この写真の撮影時も1.5メートルくらいまで接近したが、けっきょくアオサギは動かないままだった。


2025年08月4日(月)



【連載】チコちゃんに叱られる! かき氷のシャリシャリとふわふわ/冷たい物を食べる効果は限定的

 昨日に続いて、8月1日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察【岡山では金曜日は別番組となり、8月2日(土)朝の再放送のみ視聴することができた】。本日は以下の3つの話題のうち、2.について考察する。
  1. なんでコンサートでペン型ライトを振るようになったの?
  2. なんで家のかき氷はシャリシャリなのにお店のかき氷はふわふわなの?
  3. 海のニオイってなに?


 放送では、家のかき氷はシャリシャリなのにお店のかき氷はふわふわなのは「氷をゆっくり凍らせてとけ始めを削っているから」が正解であると説明された。鈴木徹さん(食品冷凍技術推進機構、東京海洋大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. お店で出される氷の殆どは氷工場で作られている。
  2. 放送では実際に氷工場を取材した。
    • アイス缶に、ろ過・殺菌した地下水を入れて凍らせる。
    • ゆっくり凍らせ、不要な成分を取り除く。
    • かき氷に使う水は、ろ過しても空気・マグネシウム・カルシウムなど不要な成分が残る。不要な成分が含まれる氷は水分子の結合が妨げられているため壊れやすくとけにくい。家で作る氷は急速に冷やされたものであるため、空気や不要な成分が残って白くなってしまう。ゆっくり凍らせれば、不要な成分は氷の外に追い出されるため、丈夫で純度の高い氷になる。取材先の工場ではアイス缶を−10℃の不凍液に入れて外側からゆっくり凍らせている。また空気を送って水を動かすことで(エアレーション)不要な成分をアイス缶の中心に集めて吸い出して取り除いている。
    • できあがった氷を切り分けながら、わずかに不要な部分が残る中心部分を削り出す。
  3. 放送ではさらに、不要な成分がある氷と無い氷をじっさいに削って比較した。「シャリシャリ」と「ふわふわ」の違いが出ることが確認された。
  4. かき氷をふわふわに仕上げるためには、表面が少しとけるくらいの温度で削ることが重要。とけ始めの氷は水分子の結合が弱まっているが、刃の力で氷が薄く伸びて変形し、いったん結合が切れるが、すぐに隣の水分子と再び結合することで氷がちぎれず、ふわふわに仕上がる。
 放送ではさらに自宅でふわふわなカキ氷を作る方法が紹介された。
    水道水を10分沸騰させ空気を取り除く。
  1. お湯を陶器の器に入れ冷ましラップで密封。
  2. キッチンペーパーでふたをして急に凍るのを防ぐ。
  3. 冷凍庫で約10時間冷やし、中心の水を捨てて完成。


 ここからは私の感想・考察を述べる。

 まず、私自身はかき氷を殆ど食べたことがない。いちばんの理由は私が子どもの頃はまだ衛生状態が悪く、また発がん性のありそうな派手な色の着色料が使われていて、親が食べさせなかったことにあった。
 いずれにしても、いまのような暑い時期に冷たい物を食べるとしたらソフトクリームが一番であり、かき氷は選択肢にはない。

 ところで、暑い時期に冷たい物を食べる効果だが、以前これは「脳の錯覚に過ぎない」と聞いたことがあった。そこでChatGPTに、

アイスクリームやかき氷は一口食べただけで涼しさを感じますが、いくら冷たいからといってそのような少量で体温が下がるとは思えません。ということは、涼しさを感じるのは、単なる脳の錯覚ということでしょうか?

と質問したところ以下のような回答をいただいた。

とても良い観察ですね。ご指摘の通り、**アイスクリームやかき氷を一口食べただけで体温が実際に下がることはほとんどありません**。それにもかかわらず「涼しい」と感じるのは、**脳が感覚情報をもとにした「体感温度の変化」を知覚しているから**です。これは「錯覚」とも言えますし、もう少し正確に言えば「感覚の処理の結果」とも言えます。
以下の要素が関係しています:
  1. **口腔内の温度センサーの刺激**
    口の中には温度を感じ取る\*\*温度受容器(熱受容器・冷受容器)\*\*があり、冷たいものが入るとそれらが反応して「冷たい」という信号が脳に送られます。
    * とくに「かき氷」や「アイス」のように0度に近いものは、冷受容器を強く刺激します。
    * この信号により、**身体全体が冷やされたかのような錯覚を脳が引き起こす**ことがあります。
  2. **「脳の冷却」説**
    脳の中にある視床下部という部分が体温調節を担っています。アイスや氷を口に含んだとき、冷たい血液が口の周囲の血管から脳に流れ、**一時的に視床下部が冷やされることで「涼しい」と感じる**という説もあります(実際の体温が大きく下がるわけではありません)。
  3. **心理的・連想的な影響**
    アイスクリームやかき氷=夏の風物詩=涼しさ、という経験的・文化的な記憶が脳にあり、それが**連想的に「涼しい感じ」を生む**という心理的効果もあります。
  4. **錯覚と知覚の違い**
    「錯覚」と言うと間違った知覚のように聞こえますが、実際にはこれは\*\*脳が入力された情報を合理的に処理した結果としての「正当な知覚」\*\*ともいえます。つまり、あなたの脳は、冷たさという刺激を「体全体が冷えたかのように」解釈することで、**あたかも本当に涼しくなったかのような感覚を作り出している**のです。
  5. ### ??まとめ
    アイスやかき氷で感じる「涼しさ」は、実際の体温変化ではなく、**口腔内の冷感受容器の刺激・視床下部の反応・心理的連想**などを通じた**脳の感覚的処理の産物**です。
    ですから、「錯覚」と言っても誤りではありませんが、\*\*体にとっては意味のある「感覚の演出」\*\*でもあります。


 さらにこれに関連して、

熱中症にかかりそうな時にアイスクリームを食べても効果がないと言えますか?

と尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。

非常に重要な問いです。結論から言うと:
?? **熱中症にかかりそうなときに、アイスクリームを食べても「根本的な対策にはならず、効果は限定的」です。**
ただし、**一時的・補助的な効果はある**場合もあるので、状況に応じて考える必要があります。以下で詳しく説明します。
  • ## ?? 熱中症の本質的な問題点
    熱中症のリスクがある状況では、主に次の2点が問題です:
    1. **体温の上昇(中枢がオーバーヒートしている)**
    2. **水分と電解質(ナトリウムなど)の不足**
    この2つに対応しなければ、熱中症の予防や改善はできません。
  • ## ?? アイスクリームの効果と限界
    • ### ? 効果がある点(補助的)
      * **一時的に口腔内や消化器を冷やす**ことで、**脳の体温調節中枢(視床下部)に冷却の刺激**を与えることはできます。
      * 体感としては「楽になった」と感じるかもしれません。
      * **カロリー補給**という点では、消耗した体にエネルギー源を与える効果もあります。
    • ### ? 限界と危険性
      * アイスクリームの冷たさは**体の深部温度を下げるほどの冷却効果はない**。
      * \*\*水分が少ない(乳製品+糖分)\*\*ため、**脱水状態の改善には不十分**。
      * **ナトリウムなどの電解質も補えない**。
      * 甘くて濃厚なものを食べると、**逆に胃腸に負担**をかける可能性も。

  • ## ? 本当に必要な対応
    熱中症のリスクが高まっている時は、次の対応が基本です:
    | 対策 | 内容 |
    | ------ | ----------------------------------- |
    | ? 冷却 | 首、わきの下、足の付け根などの大きな血管を冷やす(氷、冷却シートなど) |
    | ? 水分補給 | **経口補水液(OS-1など)やスポーツドリンク**で水分と塩分を補う |
    | ? 休息 | すぐに涼しい場所に移動し、日差しを避ける |
    | ? 衣服調整 | 通気性のよい服にして、熱のこもりを防ぐ |

  • ## ??まとめ:アイスは「気休め」程度
    • アイスクリームやかき氷は、**熱中症対策としては補助的な手段にすぎません**。
    • 食べて「涼しく感じる」ことはできますが、**脱水や体温の上昇という本質的な問題には効果が乏しい**。
    • むしろ、**冷たい水や経口補水液の方が遥かに有効**です。

  • ### ?? したがって:
    **「アイスを食べたから大丈夫」と安心せず、必ず水分・塩分補給と冷却を行うことが重要です。**

    熱中症は命に関わることもあるので、対策は正しく行ってくださいね。


 このほか氷に関連した話題として思い浮かぶのは、

2020年9月18日 なんでレストランの氷は穴があいてるの?

という疑問があった。あと、

アイスクリームには、食品表示基準により賞味期限の表示が免除されています。-18℃以下の冷凍保管では、細菌が増殖しにくく、品質劣化が極めて小さいためです。

というネタもある。

 次回に続く。