BR> 【小さな話題】「史上最強の新弟子」旭富士(バトツェツェゲ・オチルサイハン)登場/四股名に「富士」が含まれる力士
11月11日、伊勢ケ浜親方(元・横綱照ノ富士)が正面解説の時に、部屋の新弟子『旭富士』のことが話題になった。旭富士と言えば先代の伊勢ケ浜親方の横綱旭富士が思い浮かぶが、その横綱の四股名を前相撲の時から名乗るというのは異例であった。照ノ富士は、先代が認めたのでいいと思うが少し早すぎるかもしれないというように語っていた【←記憶あやふや。BS4KのためNHKプラスでは配信されていないようだ。NHK総合は国会中継】。
ネットで検索したところ、旭富士のデビューは各種ニュースやYouTubeでもすでに話題になっていた。
- 日刊スポーツ 入門から4年半待ってデビュー“史上最強新弟子”旭富士に師匠の伊勢ケ浜親方「辛抱してくれた」[2025年11月11日14時8分]
- 日刊スポーツ “史上最強新弟子”旭富士が白星デビュー 審判の元稀勢の里も「まだまだ良くなる」と将来性評価
- 【YouTube】ラグ相撲ch【旭富士】前相撲とは思えない貫禄!オチルサイハンデビュー戦
- 【YouTube】相撲一番【オチルサイハン】豊昇龍「まさか負けるとは思わなかった…」現役横綱に勝った最強の新弟子(旭富士)を徹底解説!
- 【YouTube】元力士・松チャンネル前相撲に怪物登場 シコ名は何と旭富士! 2025.11.12
- 【YouTube】い 助太郎【目を離すな】旭富士、稽古では幕内力士と互角…異例中の異例で横綱名継承【九州場所 三日目|sumo】
前相撲段階から横綱の四股名を受け継ぐのも異例中の異例だが、この力士は相当の実力の持ち主で、上掲のYouTube動画でも言及されているように、稽古では幕内力士と互角、さらに豊昇龍にも勝ったというからすごい。
そんな実力の持ち主である旭富士は、なぜデビューまで4年半も待たされたのか? 一番の理由は大相撲の、
●外国出身力士は1部屋1人まで
という規定にあるようだ。言うまでもなく伊勢ヶ浜部屋にはモンゴル出身の照ノ富士が現役で活躍していた。照ノ富士は今年1月の初場所で引退したが、その後も、
- 外国出身力士に必要な半年間の研修
- 秋場所前の新弟子検査を受検
- 興行ビザの取得に1場所必要
という手順を踏んだため、4年半も待たされることになった。
ChatGPTにより詳細な経緯を調べてもらったところ以下のようになった。
## バトツェツェゲ・オチルサイハン(新四股名:旭富士(オチルサイハン))の「4年半デビューまで待った」具体的経緯
以下、報道を元に整理した、彼が“入門から約4年半を要して初土俵(前相撲)”に至った主な要因と流れです。
### 入門までの背景
- オチルサイハン氏はモンゴル・ウランバートル出身、2002年5月17日生まれ。報道によれば高校(神奈川・旭丘高)にて相撲留学し、2018年春に来日。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
- 高校卒業後、2021年春に伊勢ケ浜部屋に入門。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
### デビューまで「4年半」を要した主な理由
- **部屋・協会ルール「外国出身力士1部屋1人まで」の制限**
* 入門時、彼の所属部屋には既に「外国出身力士」が在籍しており、部屋(及び協会)の枠が埋まっていたため、すぐに「新弟子検査→初土俵」という通常の流れに乗れなかった旨の報道があります。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
* 記事では「高校卒業後の2021年春入門…外国出身力士は1部屋1人までというルールによってデビューできずにいた」ことが明記されています。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
- **新弟子検査・研修・在留・ビザ関連の手続き**
- 報道によると、2025年9月に新弟子検査を受検・合格。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
- 更には「興行ビザの取得に1場所を要した」という記述があります。 ([nikkansports.com][2])
* つまり、入門してから「実際に出場可能な資格を得るまで」の期間が通常より延びたと見られます。
- **稽古・準備期間・師匠・部屋のタイミング**
- 師匠(宮城野 正也=元横綱)によれば「長く待って、辛抱してくれた。その間も欠かさず稽古していた」状態だったとコメントしています。 ([nikkansports.com][2])
- また、彼は高校時代に大きなタイトルを取っていたわけではなく、「下級から部屋で鍛えられて強くなった」という文脈で紹介されています。 ([nikkansports.com][2])
- **しこ名・襲名のタイミング**
- 入門後、2025年5月頃には「しこ名を旭富士(横綱)から受け継ぐ」ことが既に決まっていたと報じられています。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
- このような「名跡受継ぎ+大きな期待」の背景も、部屋・協会が慎重に育成を進めていた可能性があります。
### 流れを整理すると
- 2021年春:伊勢ケ浜部屋に入門。
- その後数年間:入門しているものの、部屋・協会枠の関係や在留手続き・稽古準備などで「初土俵まで待機」状態。
- 2025年9月:新弟子検査を受けて合格。 ([スポニチ Sponichi Annex][1])
- 2025年11月(九州場所):前相撲を白星で飾り、デビュー。 ([nikkansports.com][2])
### 補足・留意点
- この「4年半」という数字は、入門時(2021春)から初土俵までの期間をざっと見たもので、報道上も「入門から4年半待ってデビュー」という記述があります。 ([nikkansports.com][2])
- 「待たされた=悪いこと」というわけではなく、部屋・協会として「外国出身力士枠」など制度的・運営的な背景を踏まえて慎重に育成を進めた結果とも取れます。
- また、彼自身が高校・アマチュアでの大きな実績がなかったことも、部屋として“まず土台を作る”期間を設けた理由の一つと報じられています。 ([nikkansports.com][2])
[1]: https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2025/11/10/articles/20251110s00005000282000c.html?utm_source=chatgpt.com "オチルサイハンのしこ名は「旭富士」に決定!“伊勢ケ浜部屋の最終 ..."
[2]: https://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/202511110000585.html?utm_source=chatgpt.com "入門から4年半待ってデビュー“史上最強新弟子”旭富士に師匠の ..."
なお、外国出身力士枠のルールの変遷は以下の通り。
- 1. 外国出身力士枠のルール概要
- 1992年、大島部屋が一度に6人のモンゴル出身力士を入門させたことで、協会が「外国出身力士募集・受け入れの在り方を見直す」という動きになりました。
- その後、1998年頃に「1つの部屋あたり外国出身力士2名まで」「協会全体の外国出身枠40名まで」という非公式/公式混在の制限が導入されました。
- 2002年、正式に「1部屋に外国出身力士は1人まで」というルールが導入されました。
- なお、2010年2月23日には「外国出身(外国国籍者ではなく、出生地が日本国外)という定義」を明確化し、たとえ日本国籍を取得していても“出生が日本国外”であれば枠の対象となるという解釈が示されました。
- この枠の目的として、協会/部屋として「外国人力士ばかりが偏在するのではなく、日本出身力士とのバランスを保つ」「部屋内での日本語・日本社会文化への馴染みを助ける」「部屋生活・枠内構造の健全性を保つ」という趣旨が指摘されています。
今の大相撲界では、横綱・豊昇龍を初め、次の大関候補の一番手として期待されている安青錦、鉄人・玉鷲など、外国出身力士なしには成り立たない現状であり、また最近では照ノ富士、琴欧洲、蒼国来などのように、現役引退後も親方として活躍している人もいる。もう少し外国出身力士枠を広げてもいいのではないかと思う。
ここからは話題が変わるが、旭富士つながりで、現役の力士の中で「富士」が四股名に含まれる力士が何人いるか調べてみた。ChatGPTに調べてもらったところでは、
- 義ノ富士 直哉 — 前頭(幕内)。
- 熱海富士 朔太郎 — 前頭(幕内)。
- 翠富士 一成 — 前頭(幕内)。
- 錦富士 隆聖 — 前頭(幕内)。
- 尊富士 弥輝也 — 十両。
- 富士東 和佳 — 三段目(幕下以下)。【玉ノ井部屋】
- 夢之富士 雄大 — 三段目。
- 実富士 (みのるふじ) — 三段目。
- 絢ノ富士 — 三段目。
- 柾富士 — 序二段。
- 都留樹富士 — 序二段。【高田川部屋】
という11力士となっていた。今回取り上げた旭富士はまだ番付に載っていないので含まれていない。
もっとも上掲のリストには見落としがあり、相撲協会公式サイトの部屋別力士で調べたところでは他に、
- 富士の山 幕下【藤島部屋】
- 克乃富士 三段目【境川部屋】
- 鈴ノ富士 三段目
- 良ノ富士 序二段【かずのふじ】
- 富士泉 序二段【錦戸部屋】
- 鶴ノ富士 序二段
- 駒ノ富士 序二段
- 満富士 序二段
- 香富士 序二段【春日野部屋】
- 優富士 序ノ口
- 富士の輝 【尾上部屋】
- 兔富士 序ノ口
- 蒼富士 序ノ口
- 宮富士 序ノ口
が見つかった【2力士欠落。後日追加】
公式サイトの力士名検索では、「富士」を四股名に含む力士は、全部で29力士となっていたが、なぜか琴勝峰や千代翔馬が含まれていた。この2名を差し引くと以下のようになった。
- 幕内 4人【検索では琴勝峰、千代翔馬を入れて6人】
- 十両 1人
- 幕下 2人
- 三段目 6人
- 序二段 9人
- 序ノ口 5人
ということで、どうやら27人が現役の力士として活躍しておられるようだ。
上掲のリストで【 】で付記した以外の力士はすべて伊勢ヶ浜部屋所属となっている。かつては「○○富士」というと「北の富士」、「千代の富士」、「北勝富士」など、伊勢ヶ浜部屋以外の力士も多数活躍していたが、最近は旭富士の名を受け継いで「○○富士」と言えば伊勢ヶ浜部屋というイメージが強くなっている。
このほか、上掲の四股名で興味深いのは以下の通り。
- 『富士の山』は文字通り富士山。
- 『良ノ富士』は「かずのふじ」と読む。「よしのふじ」は『義ノ富士』。
- 『都留樹富士』と『鶴ノ富士』は一文字違い。同じ序二段のようだがぜひ対戦を観たいものだ。
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