じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] マリーゴールド。孔雀草あるいは万寿菊などとも言う。背の高いアフリカンとこの写真にあるフレンチ系がよく出回っているようだ。個人的にはこの写真にあるような一重のほうが好きだ。

昨日から当日朝の日記

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11月17日(火)

【11/18朝の生活記録】
 しし座流星群見物のため、11月18日の午前3時20分に起床。家族全員で岡山空港近くの龍王塚古墳付近の空き地に向かった。期待されたほどの数ではなかったが、午前4時前後に10数個の流星を観察、中くらいの満足度で戻ってきたところ。

 朝3時20分にセットされたアラームで目を覚まし、スキーウェアなどで防寒の装備をしたうえで車に乗り込む。アパートの外では数家族が東の空を眺めていた。

 龍王塚古墳までは約20分。到着して驚いたのは数十台の先客が居たこと。ここは一昨年春のヘールボップ彗星見物の時によく訪れた場所であったが、あの時は土曜夜でも4〜5台が来ているだけであった。平日にこれだけの人が集まるとは思ってもみなかった。事前に新聞やテレビ、Web日記(←影響力がどの程度のものか定かではない)などで騒がれたせいであろうか、32年ぶり(33年周期説に従うならばホントは1年早い?)という希少価値があったせいだろうか。

 到着した3時50分前後は、快晴で澄み切っており、またとない流星見物日和であった。北西の空にあるぎょしゃ座の五角形の中には15〜20個もの星が見えた。空がこれだけ澄んでいるのはそうザラには無い。

 到着直後にも数個の流星が流れ、歓声があがっていた。その後、4時10分頃までの間に10数個を眺めることができた。通常の明るい棒状の軌跡をとるもの、3〜4等星レベルの暗い針状の軌跡、1度だけ、ロケット花火のように閃光がひらめいてから棒状に軌跡をとるものも見られた。このほか、放射点から広がるような通常の向きとは異なって放射点の下を左から右に流れる明るい軌跡や、軌跡を描かず単に閃光だけ生じたもの(おそらくまっすぐこちらに向かって落下?)などが観察された。
 4時15分すぎからは薄雲が出てきたせいもあり、流星はほとんど見られなかった。火星から北斗七星方向に北行する3〜4等星級の人工衛星を眺めたところ(※)でうち切り。予想外の渋滞に巻き込まれたものの5時頃にはアパートに戻る。

 今回の流星群は当初期待されたほどでは無かったが、ピーク時の観測個数は、私がこれまでに眺めた流星群の中ではいちばん多かった。いろんなタイプの流れ方が見られたのでまずは満足満足。

※<11/18追記>三島さんの予報によれば、該当するのはLACROSSE 3で
  • 11/18/98 04:41:11 194.3 15.1 1777.51 672.1 * 77.32 Rise
  • 11/18/98 04:41:20 193.6 16.0 1724.23 672.0 77.65 Out of Shadow
  • 11/18/98 04:44:55 124.7 47.5 882.06 669.9 104.68 Max
  • 11/18/98 04:48:41 54.7 15.0 1787.63 667.8 123.12 Set
となっている。ちょっと遅すぎるので別の衛星かもしれないが、方位や高度は合っているようだ。
<11/19追記>三島さんから、該当衛星は「COSMOS 975ロケット部分」であるとの情報をいただいた。
【思ったこと】
981117(火)[心理]「死人テスト」からの発想と具体的であること(4)強化はなぜ循環論法にならないか
 「死人テスト」をパスした行動が定まってきたところで次に問題となるのは、その行動の原因をどこに求めるかということだ。行動分析学では、ここで「行動随伴性」という概念を持ってくるわけだが、これは非常に誤解されやすい。ちょうど、一般教育でこの話をすることになるので、この機会にまとめてみることにしたい。

 まず、そもそも強化とは何ぞや?ということであるが、杉山他『行動分析学入門』(産業図書、1998, 28頁)の言葉を借りれば、
ある行動の直後に好子【“コウシ”、長谷川注:正の強化子」のこと】が随伴し、その結果、その行動がより起こりやすくなる事実そのものを指す。
ということになる。
 この定義だけから見ると、「ある行動が増えたのは強化されたからだ」というのは、「ある行動が増えたのはそれをしたいという欲求が高まったからだ」、「それをする気が増えたからだ」、「それをしたいという意識が高まったからだ」などと同様の循環論に陥ってしまう。では、なぜ「強化」は循環論に陥らないのか。
  • ひとつは、好子や嫌子(負の強化子)が操作可能であること。好子や嫌子を同定できれば、それを操作することで行動を変えることができる。
  • 特定個人の中では好子や嫌子は比較的安定的に作用するため、ある行動を強化している好子が別の行動の好子になる可能性がきわめて高いということ。これによって、一度も生じたことの無いような行動を形成することも可能となる。


 ひとくちに「行動の原因」といっても、行動が生じるための十分条件(=十分原因)と必要条件(必要原因)があり、控えめに物を言うならば、行動随伴性を検討するということは必要原因の中でも特に操作可能な要因を見つけだす作業ということにもなるだろう。
 とはいえ、たとえば遺伝子や脳の損傷に発達障害の原因を求めたところ自立的な行動の形成には役立たない。痴呆の原因が脳血管性のものかアルツハイマー性のものかが分かれば予後は予測できるかもしれないが、現実の痴呆老人の問題行動の改善にはつながらない。そういう意味では、行動随伴性の視点から「行動の原因」を探るということは、解釈ではなく変革の立場から人間の理解を目ざすものであると言える。

 余談だが、行動分析学が禁句としているものには次のようなものがある。いずれも上掲の『行動分析学入門』からの引用・翻案。これらは、循環論や科学的説明の節約性という視点から「これを言ったらおしまいよ」とされているものであるが、変革の立場から見ても妥当性を欠くものであると言える。
  • それをしたのは「〜すれば〜になる」という関係がわかったから。
  • それをしたのは〜を期待したから
  • それをしたのは「〜すれば〜になる」と思ったから
  • それをしたのは〜という目的があったから
  • それをしたのは〜と〜を結びつけたから
  • それをしたのは〜したかったから。
【ちょっと思ったこと】
  • 日記猿人の累積得票が11/18未明の時点で10000票を超えた。これまでの暖かいご支援に感謝いたします。
【新しく知ったこと】
  • 11/18朝のNHK「情報あさいちばん」で退職願の落とし穴を話題にしていた。リストラなどで会社を辞めさせられる場合、うっかり「一身上の都合により」という理由を付して退職願を出してしまうことがある。ところが、自己都合による退職は解雇による退職の場合と違って、解雇関連の手当や退職金割り増しが無かったり失業等給付が3カ月遅れるなど不利益を被ることが多いという。中には、「解雇でやめると次の就職が不利になるから自己都合退職にしたほうがよい」とか、「自主的に辞めなければ懲戒解雇にするぞ」などと言われる場合があるが、再就職の際に退職理由が問われることはなく、また就業規則違反が顕著で無い限り懲戒になることは無いそうだ。
    たいがいの企業ではリストラ協力者にはそれなりの見返りを与えるものだと思うが、悪巧みもあるかもしれないので注意が必要だろう。
    ちなみに、私は大学院博士課程3年経過時に「一身上の都合」により「退学願」を書かされたことがあった。まだ学位もとれておらず、研究・生活の都合上も留年したほうがベターだったのだが、留年の前例を作ると定員オーバーで後輩に迷惑をかけるというような理由から、泣く泣く「退学願い」を出して研修員にさせてもらったことがあった。ちなみに私のオーバードクター期間は学術振興会の特別研究員、奨励研究員期間を含めて合計6年であった。
【夕食後の夫婦の散歩】------59日目(妻は57日)。ピカチュウ万歩計で3018歩。----
 100円均一ショップに行ったあと、流星見物の準備。
【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】