じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa


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[今日の写真] スノーフレーク。スノードロップ(マツユキソウ)と似ているが、花の形は和名の「鈴蘭水仙」そのもの。


3月27日(月)

【思ったこと】
_00327(月)[心理]「行動随伴性に基づく人間理解」(16)学会費の滞納を防ぐ方法

 3/27は例年より2日遅めの卒業式(3/25が土曜日のため)。4月から3月という「年度」で動く人間にとっては、3/28からが実質的な「年末年始」となる。

 さて、年度末にけっこうな額の出費となるものに学会費の納入がある。国際学会で2〜3万円、つい最近納めたところでは、日本心理学会が11000円、日本行動分析学会が7000円。諸々合わせると7〜8万円の出費になってしまう。

 日常生活では比較的規則性を取り柄にしている私だが、この学会費、しばしば滞納することが多い。請求書の封筒が送られてきても開封せずに書類の山に積んでいるうちに、どこかへ紛れてしまう。そのまま翌年になって2年分、さらには3年分と請求が来ることもしばしばだ。

 そんななか、日本行動分析学会では
2000年度の会費を4月1日までにお支払いいただいた方を対象に抽選を行い、一般・夫婦会員3名、学生会員2名に学会費をお返しいたします。
というように、早期納入者に特典を与える制度が昨年度から発足した。5〜6年前の学会の総会で学会費の納入状況が芳しくないという報告があった時に、私が「行動分析学会なんだから、学会費の早期納入行動を強化するようなシステムを導入してもよいのでは」と提案したことがその後の理事会で話題になり、いまのような形になったと記憶している。

 もっともこの返金制度が個々の会員の早期納入行動をどこまで強化しているのかは定かではない。実数として納入率が増えたことは確かだが、当然のことながら幽霊会員を引き戻す効果はない。また、当選の確率が1/100程度であること、その割に当選のメリットが小さいことが、「画期的な効果」をもたらしていない原因ではないかと思う。

 上記の行動分析学会のシステムは、「早期納入をすれば返金」という「好子出現随伴性」による強化を図ったものであるが、日本心理学会のようなメジャーな学会では、「好子消失阻止の随伴性」を設定している場合が多い。それは
  • 3/31までに納入しないと、その年の年次大会での発表資格を失う。
  • 滞納していると学会誌の送付を中止する。
  • さらに滞納した者は退会と見なす。
 もっとも、純粋に学問探究の場として設立された学会の場合には強硬措置をとりにくい事情がある。あまり強硬に納入を求めると会を辞める人が続出する恐れがあるからだ。これは会費の値上げの場合も同じ。学会活動を活発にするためにはそれなりの資金が必要だが、あまりにも高すぎると退会者が続出してしまう。

 結局のところ学会組織の盛衰は、
  • その組織が会員にどれだけ有益な学術情報を提供できるか
  • 会員の研究発表活動をどれだけ強化できるか
  • 会員の社会的な権益を守るためにどう機能しているか
といったところで決まってくるように思う。心理学関係でも、協会認定資格制度を設けるなど、研究交流以外に、会員の生活や利害に影響を与える職能団体として機能している学会のほうが会員数が拡大しているようだ。
【ちょっと思ったこと】
【今日の畑仕事】

大根、ハツカダイコン、ホウレンソウを収穫。ミニトマトのタネを蒔く。
【スクラップブック】