じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 1/9の日記で、日溜まりのコスモスが正月をすぎてもまだ花をつけている写真をご紹介したが、その後の寒波にはさすがに耐えることができなかったようだ。右は10日前の写真。 [今日の写真]



1月19日(金)

【思ったこと】
_10119(金)[心理]イギス料理、「鯖ずし」と「ばらずし」、魚へんに祭.....

 2月に私自身が講師をつとめることになっている、自治体主催の生涯学習大学の講座(12/8の日記参照)に出席。今回は、食品栄養学の先生による「ケ」(日常食)と「ハレ」(行事食)についてのお話。関連する話題の中にもいくつか興味をひくものがあった。

 1つは、「イギス料理」。以前、テレビ番組で「食べられるイギリスってなあに?」というようなクイズを見たことがあったが、これは長崎県島原半島の料理であり、呼称に「」が入っただけで基本は同じ。イギスという海藻を米ぬか汁で煮て固める郷土料理で、瀬戸内海沿岸地域で古くから作られていたという。博多名物の「オキュウト」もこれに近いが、こちらはエゴネリという日本海系の海藻が主体になっているとか。

 イギスは寒天と違って米ぬか汁、大豆(生大豆粉)、ミソなどと一緒に煮溶かさないとドロドロにならない。種々の化学分析により、ぬかなどに含まれる「フチン酸」のイオン化作用?に海藻に含まれる多糖類を溶かす効果があるとことが解明されたという。ただし専門的な内容は理解できなかった。ちなみに海藻の多糖類には未だに正体不明のものがあるらしいが、それに足をつっこむと一生をはまりこむ恐れがあるらしく、積極的に取り組む研究者がなかなか現れないとか。低カロリー食品の開発などで有望な分野のようにも思えるのだが.....。

 2つ目、岡山県内における「鯖ずし」と「ばらずし」の分布も興味深い内容だった。県北は「鯖ずし」(日本海から)、県南は「ばらずし」でその境界は吉備高原にあるという。今なら車でたやすく往来できる吉備高原であるが、かつての魚介類の流通には大きな障壁となっていたのかもしれない。このほか、同じ岡山県内でも、正月雑煮、雑煮材料としてスルメとブリが使われる分布なども興味深い。スルメ使用が県の北東部に片寄っているのは高瀬舟が備前米を出荷する帰りに軽量の海産物を持ち帰ったことにも関係しているらしい。

 「鯖ずし」と「ばらずし」に関連して、「つなし」という魚のことが取り上げられた。「つなし」は漢字では「魚へんに祭」と書くが、漢字そのもののめでたさと異なり、焼くと火葬のニオイがするとか、切腹の前にこの魚が出されるなどの言い伝えがあり、かならずしもお祝い行事に使われるわけではないという。ちなみに、前に娘から「魚へんに祭ってなあに」というクイズを出されたことがあったが、図鑑などで調べた限りでは、正解はコノシロ(若魚はコハダ)であった。同じ魚なのか、私の聞き間違いなのか、確認できていない。

 このほか、岡山県南東部では漬け物が少ないという話も聞いた。確かに、風水害や積雪の恐れが少なく、旬の食材に恵まれていれば、わざわざ保存食づくりに精を出す必要もなかろう。

 講座参加の主目的に関する話題は、時間が無くなったので明日にまわすことにしたい。
【ちょっと思ったこと】

学校教育2題

 文部科学省関連のニュースを2件聞いた。
  • 1/19夜のNHKニュースによれば、英語教育に関連して文法重視から「話す意欲を高める」授業を重視するという提言がなされたとか。高校の授業で、小さな文法ミスを気にせず会話ができるような教育をするという意味らしい
  • 1/20の朝日新聞記事によれば、文部科学省の国立教育政策研究所は18日、小中高校生を対象に、学習意欲の実態調査に乗り出すことを決めた。子ども、保護者、教員らを対象に、意欲の有無や意欲が下がったり高まったりした時の理由などをアンケートし、さらに個別に聞き取り調査をするということらしい。
どちらも今後の取り組みに期待したいところだが、もし、行動が停滞する原因に未だに「意欲」とか「やる気」を説明概念に持ち込もうとしているのであれば、大いに問題。前者の英語に関して言えば、文法ミスがあっても許容されるような英会話行動をどう強化するか、そういう場所をどう作っていくかが課題。後者に関しては、子どもたちの多様な努力に対して具体的で適度な大きさの結果をどう与えられているのか(あるいは与えられていないのか)を「直前→行動→結果」という随伴性のダイアグラムの中で調べていかなければ実りある結論は引き出せないと思う。




ドラクエ7

 正月以降毎日3時間近くドラクエ7に熱中していた息子がようやくエンディングに到達した。これで少しは静かになるかとおもいきや、「裏面」に進むために残り一枚の石版を探さなければならないとか.....。ちなみに、私はだいぶ昔にドラクエ1・2(SFC版)と5をクリアした経験がある。最近全く遊ばなくなってしまったのは、やはりWeb日記執筆で時間をとられているためだろう。