じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真]  八王子・大学セミナーハウスの森。子どもの頃、一度だけ、「高幡不動〜平山城址公園〜野猿峠」というハイキングコースを歩いたことがあった。その後の宅地造成でハイキングコースは消滅してしまったが、セミナーハウスの森一帯だけは、まだその時の面影を残している。

 なお、昨日掲載した写真は、セミナーハウス内の遠来荘でした。


2月6日(日)

【ちょっと思ったこと】

偽のホームページ?

 2月7日朝のNHKニュースによれば、インターネットに接続した家庭や企業のコンピューターあわせて41台に、アメリカやカナダオーストラリアの銀行などの偽のホームページが作られているのが見つかった、コンピューターの所有者は作られたページに全く気づいていなかったということである。

 このニュースでよく分からないのは、「家庭のコンピューターにホームページ」という意味である。パソコンをサーバーとして勝手に使っていたという意味だろうか。

 ところで、偽のホームページだが、私自身が警戒しているのは、航空券の購入である。

 これらはあまり頻繁には利用しないため、ついついGoogleで「JAL」とか「ANA」と入れて検索し、最上位でヒットしたサイトを何の疑いもなく利用してしまう。もし、これらが、オリジナルそっくりの偽ページであったら、たぶん、IDや暗証番号を入れてしまうし。座席確保後にクレジットカード購入もしてしまうかもしれない。

 こういう時のいちばんよい確認手段は、一回目にわざと偽の暗証番号を入れてしまうことだろう。偽のホームページなら何を入れても通るはずだからだ。

 偽のホームページでもう1つ不安に思うのが、国際会議などの申し込みサイトである。銀行経由だと手数料がかかるため、こちらのほうも、ついついクレジットカードで参加費を払い込んでしまうのだが、カード番号を入れるだけで引き落としになるというのはちょっと気味悪い。

【思ったこと】
_50206(日)[教育]我が国の高等教育の将来像(1)

 2月6日に東京八王子・大学セミナーハウスで行われた、

●「我が国の高等教育の将来像」

というセミナーに参加した。
セミナーの様子は、早くもこちらに公開されている。どうでもよいことだが、上から8枚目の「会場」という写真で、右端から3番目(窓際)に頭だけ写っているのが私。




 今回の話題の中心は、平成17年1月28日に中央教育審議会から答申のあった、

●我が国の高等教育の将来像

に関わるものであった(※)。
 答申の内容はこちらにWeb公開(pdf形式)されているので、まずはそちらを御覧いただきたいと思う。


 記録サイトにも紹介されているように、このセミナーでは、今回の答申のとりまとめにあたった文部科学省大臣官房審議官や中教審大学分科会委員との間で3時間にも及ぶ率直な質疑交換が行われ、たいへん有意義であり、また貴重な情報をいただくことができた。

 なお、今回は、テーマの性格上、Web日記として公開しにくい内容にも言及されていたため、話題提供元や質疑の直接引用は一切せず、あくまで、話題とされた内容に関する個人的感想を述べるだけにとどめておきたいと思う。




 さて、なぜ今の時期にこのようなタイトルの答申が出されたのか。その背景には、

●1998年のいわゆる「21世紀答申」
21世紀の大学像と今後の改革方策について(答申)−競争的環境の中で個性が輝く大学−

●2000年答申
大学審議会「グローバル化時代に求められる高等教育の在り方について」(答申)

以降の変化があったようだ。そもそも、1998年の「21世紀答申」が出された時点では、国立大学法人化や法科大学院設置などは、まだ具体的日程にも上っていなかった。またそれらは、どちらかと言えば規制緩和や種々の外圧で実現されたきらいがある。このあたりで、外部から押されっぱなしの変化に対する体勢を立て直し、主体的な改革の道筋を明らかにしようという意図があったものと思われる。

 ところでタイトルの「将来像」だが、もともとは「グランドデザイン」に由来しているらしい。「グランドデザイン」では委員各位の定義がマチマチ、また、カタカナ語氾濫もよろしくないということから、分かり易い「将来像」に落ち着いたようだ。もっともそのことが災いして、上記2つの答申タイトルのような「競争的環境の中で個性が輝く」とか「グローバル化時代」といった特徴づけがない。50年前でも20年前でも、全く同じタイトルをつけることができるという点で、アピールの力がイマイチであるようにも思えた。

 次回に続く。