じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 立性のローズマリー。寒さに強い。この季節では稀少な青系統の花を咲かせている。


2月17日(木)

【ちょっと思ったこと】

「セントレア」開港

 中部国際空港「セントレア」が2月17日に開港した。残念ながら、岡山〜セントレア間の便は無い。ANAJALの路線図を見たところでは、米子、鳥取、あるいは四国3都市との便はあるようだ。ま、岡山〜名古屋間は新幹線で2時間、片道1万円程度なので、わざわざ航空機を利用する必要は無いが。国内線乗り継ぎと、国際線発着のオプションが増えるのはありがたい。


半月はどのように見えるか

 2月17日夜、天頂近くに半月が見えた。この日の月齢は8.6(21時現在)、視赤緯はプラス25度であった。2月13日の日記に書いたように、日本では上限の月は右半分が光っているように描かれるが、これだけ真上にあると、見る方向によって、左半分、上半分、下半分、いずれが光っているようにも見えることが実感できた。

 もっとも、半月よりやや丸くなると、肉眼でも模様(「海」と言われる黒っぽい部分)がうっすらと見えるようになる。月の拡大写真を見慣れている人であれば、模様の上下関係も固定されてしまうため、どうしても「右半分が光っている」ように見えてしまう。南米やオセアニアから留学している学生なら「左半分が光っている」ように見えるだろうか。一度尋ねてみたいと思う(関連サイト参照)。

【思ったこと】
_50217(木)[教育]我が国の高等教育の将来像(5)ガバナンスのモデル/真の学歴重視

 卒論試問などですっかり間をあけてしまったが、2月6日に東京八王子・大学セミナーハウスで行われた、

「我が国の高等教育の将来像」

というセミナーの感想の続き。

 中教審答申の内容はこちらにWeb公開(pdf形式)されているので、併せて御覧いただきたい。

 今回は、前日に行われた別企画「プロが担う大学教育ー法人化時代の教学経営の内容について、感想の残りをまとめておきたいと思う。

 大学のマネジメントを考えるにあたっては、ガバナンス、資源配分方式、それぞれの支配モデルのメリット、デメリットを考慮する必要があるというお話は、素人の私にもたいへん参考になった。

 大学のモデルには、同僚モデル、官僚モデル、市場モデル、専門モデル、政治モデルなどが考えられるという。かつての国立大学は教授支配モデル、これを徹底的にぶち壊していったのが、昨今の法人化であると言ってもよいだろう。但し、それに代わるモデルとして何が妥当か、例えば成果主義ならよいのか、考えるべき点はいろいろありそうだ。成果主義といっても、民間企業とはわけが違う。企業なら「売れる」ということが直ちに成果の証拠となるが、大学ではそうはいかない。 形骸化した数値ばかりを目標としても、市場化のつもりが結局は官僚化に結びついてしまう。

 質疑の中でも言及されたが、政策上の議論をする時には、「教育」はブラックボックスとして扱われるそうだ。教育上の成果をめざす議論をしていたら堂々巡りで永久に終わらない。

 これはあくまで私個人の考えであるが、大学教育の成果を尊重するということは、おそらく、真の学歴重視主義をめざすことに繋がるのではないだろうか。かつての「学歴重視」とは、単に、入学試験において偏差値の高い大学に入ることと同等であった。大学入学後に何を学んだのかは問われない。卒業も比較的簡単にできた。これからの「学歴」とは、文字通り、それぞれの大学でどういう教育を受け、何を身につけて卒業したかという「歴」でなければならない。かつての学歴弊害の反動として学歴無用論が横行する限りは大学教育は改善されない。真の学歴重視をめざすことこそが改革につながるのではないかと思ってみたりする。

 次回に続く。