じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

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[今日の写真] 大学構内で、アガパンサスの蜜を吸っているナガサキアゲハ(♀)を目撃した。岡山市内でこの蝶を見たのは1999年10月10日に次いで2回目。今回の蝶は、図鑑で見る限りは奄美大島産によく似ている。尾状突起は見られない。温暖化の表れか。


7月13日(水)

【ちょっと思ったこと】

海外登山ツアーなのに、年休は1日も使わず

 この日記でも何度か言及しているように、今年の夏休みは、イラン最高峰ダマバント山(5671m)登頂ツアーへの参加を計画しているところであるが、そのための休暇として、年休(年次休暇)は1日たりとも含まれない見込みであることが判明した。理由は、土日出張の代休(5日分)と、夏期特別休暇(年休とは別に7〜9月期に与えられる3日分)だけで旅行期間を十分に満たすことができたためである。

 国立大学法人化に伴って、雇用契約上のいろいろな規則が変更された次第であるが、その1つとして、土日に公的な仕事に従事した場合(※教員が個人的な仕事のために土日に研究室に出向く場合は含まれない)には、必ず代休をとらなければならないことが義務づけられた。もし、代休をとらないと、土日は超過勤務扱いとなり、大学側としては特別手当を出さなければならない。しかし、そんな金はどこにも無いので、本人がいやだと言っても代休を取らざるを得ないことになったのである。

 ところが私の場合、前期は、月曜日から金曜日まで毎日1コマ〜3コマの授業を担当しているので、平日に代休をとることは不可能。そこで、土日に出張した分のうち5日分が8月の平日に割り当てられることになった次第だ。

 じゃあ、これで何か得をすることがあるかと言えば、それほどヒマではない。現在、年休は36日分余っており、20日分は翌年繰り越しするとしても、16日分は今年中に消化しなければならない。といっても、年末は修論締切間際のため私だけ勝手に休むわけにもいかない。けっきょく、16日分の大半は、繰り越し不可能により自動消滅してしまうだけのことだ。しかも、代休はちゃんととっているので、土日出張に関わる手当は一銭もつかない。ま、だから困ったという性質のものでもないが、何だかなあという気持ちにならないわけでもない。




世界一受けたい授業/そろそろ知育の効果検証を

 数日前に妻が録画していた世界一受けたい授業(7/9)の一部を視た。

 3番目に登場した

●『赤池学先生の「自然は偉大な発明家!」 〜サメで金メダル!蓮で一兆円!!〜』

というのはなかなかタメになった。新幹線の先頭車両の形がカワセミの嘴をヒントにしているとか、パンタグラフにフクロウの低騒音飛行の秘密が活かされているというのはなかなか興味深い。ネットで検索したところ500系新幹線に生かされた野鳥の形態という記事に詳しい解説があった。

 このほか、昆虫のサバイバルの技術というのもスゴイ。現存する昆虫というのは、人類より遙かに長い進化の歴史の中で生き残った勝ち組ばかりである。しかも、人工的な熱や圧力を加えないで素晴らしい素材を作り上げる。まさに、自然に優しい先端技術であると言えよう。

 ところで、赤池先生が登場する前、『頭の体操』や知育ドリルで有名な多湖先生が出演されていたが、プロフィールを拝見すると、今年で79歳におなりになることが分かった。まだまだ現役で活躍されているというのはスゴイ。

 このことでふと思ったが、多湖先生のドリルを含め、今から20年以上前に開発・宣伝されていた各種知育教材を使った子どもたちは、そろそろ大学生、大学院生として活躍を始めている頃のはずだ。

 ネットで検索すると、今でも、やれ右脳だとか、間脳だとか、いろいろな本が出版されているようだが、当時、そういう教育を受けた子どもたちが今どう育っているのか、そろそろ検証をしても良い頃ではないかと思う。ノーベル賞クラスの大発見・大発明をした研究者が過去に何らかの知育を受けていたのであれば、何も宣伝しなくてもその評判は高まる。逆に、そういう研究者が、幼少時にそのような教育を何も受けていなかったとしたら、いくら天才脳を育てるなどと言っても信用されないだろう。

 もっとも1つの知育法だけで育てられるケースは稀であり、また、成功談だけを抜き出して紹介しても、その影にある失敗談との比較検討がなされていなければ科学的な検証とは言えない。そのような実証作業は現実には困難かも。