じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真] ミモザの蕾。実際に見頃となるのは3月中旬。



2月1日(水)

【思ったこと】
_60201(水)[心理]私はなぜ冬ソナにハマったのか(4)主題歌、挿入歌の効果

 2003年〜2004年に「冬ソナ」ブームが起こった理由について、ウィキペディア(2006.2.2.現在)は
日本では、日本のドラマではもはや見られなくなったような主婦向け昼ドラマ(米国におけるソープ・オペラ)的なストーリー展開と、映像・音楽が美しいことで主に中高年層の女性を中心にヒットしたと報道された。
と、音楽の美しさをブームの原因の1つに挙げている。私自身も、ドラマにハマる前から、主題歌のメロディの素晴らしさに惹かれていたし、DVDドラマを観るようになってからしばらくは、いくつかのメロディが一日中頭の中を駆けめぐり、仕事に支障が出たほどであった。

 しかし、上掲のウィキペディア(2006.2.2.現在)に
主題歌:最初から今まで(Ryu)
挿入歌:My Memory (Ryu)
韓国オリジナル版では、「白い恋人たち」「ダンシング・クイーン」を始めとする欧米のポピュラー音楽が多用されているが、日本では著作権法上使用できず、ユン・ソクホ監督自らが韓国の楽曲に差し替えた。2004年12月放映の完全版でも差し替えが行なわれている。
と記されているように、日本人が感動した「冬ソナ」と、韓国で放送された「冬ソナ」では、使われている音楽がかなり違っている。さらに
主題歌は雅夢の「愛はかげろう」、BGMは藤原いくろうの「deep sea (winter sea)」に旋律が類似しているとの指摘される。BGMに関しては作曲者パク・ジウォンが盗作を認めている。
という指摘もあり、私自身にはその事実を確認するすべはないが、とにかく、音楽に関してはいろいろと問題が残っているようだ。




 数日前、ネット経由で注文しておいたバーゲン!「冬のソナタ」ノーカット完全盤DVDBOX 全話7枚組 韓国盤 (10019) 期間限定セール特価! 4,999円という商品が到着した。注文時点では、これは、日本のDVDプレイヤーでは見られないので当分飾っておくだけになるかと思っていたが、たまたまパソコンのDVDドライブを韓国リージョンに設定変更することでこれを鑑賞することに成功(1月30日の日記書き日記参照)、カットシーンのほか、使われている音楽の違いを確認することができた。

 その中で特に違和感があったのは、ラストシーン直前、ユジンが不可能の家をめざして坂を上がっていく時、韓国盤では「白い恋人たち」が流れていた部分である。「白い恋人たち」は、高校時代のシーンを初め、韓国盤各所で流されているそうだ。その蓄積があればラストシーンで最後に流れる「白い恋人たち」はムードを最高に盛り上げてくれるのだと思うけれども、そういう経緯なしに、いきなりラストシーンだけを視ると、季節感も違って全く場違いという印象が否めなかった。




 ちなみに「白い恋人たち/グルノーブルの13日 」は1968年、私が高校1年の時の冬季五輪記録映画でヒットした音楽であった。私自身はこの音楽に関して特に楽しい思い出も辛い思い出も持ち合わせていないが、当時の時代背景、ベトナム戦争、ソンミ虐殺、キング牧師暗殺、ロバート・ケネディー上院議員暗殺、東大・安田講堂占拠など、どちらかと言えば暗いイメージと結びついた音楽になっている。

 1968年といえば韓国は朴正煕・政権下にあり、いろいろ暗い出来事もあったはずだ。私と同じ世代の韓国の人たちは「白い恋人たち」の音楽にどのようなイメージをもっているのだろうか。冬ソナを見たときにそのイメージと重なることはなかったのだろうか。聞いてみたくなる。