じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真] 4月19日の日記でクサイチゴの花の写真を掲載したが、あれから50日ほど経って、ちらほらと赤い実が見られるようになった。試しに口に入れてみたがなかなかの美味。


6月6日(火)

【ちょっと思ったこと】


左肩あがりの村上世彰氏

 6月5日に逮捕された村上世彰容疑者(46)の各種報道を目にしていて、左肩を上げて、左上に視線を向けている写真が多いことにふと気づいた。これって村上氏の意図的なポーズなのだろうか、それとも何かの特性を表しているのだろうか。

 まず考えられるのは、この種の職業ではしばしば、電話の受話器を肩に挟んで通話をしながら端末操作をするという行動をとる人が多いことだ。長年そういう姿勢をとり続けたことで、肩が斜めになってしまったという可能性がある。

 次に考えられるのが大脳半球との関連だ。いっぱんにデジタル思考が得意な人は左半球優位、よって右視野優位などと言われる。但し、村上氏の写真では、眼球そのものが左を向いていることが多く、右視野で物を見ているかどうかは定かではない。

 第三は、村上氏自身の意図的なポーズであるという可能性。こちらの論文リビューにもあるように、肖像画や写真では、顔が右向き、左向きの時で与える印象が異なるという。顔の右半分を多く見せると、(左半球の活動を反映して)理性的、論理的な印象を与えるという可能性がある(←このあたりのことは専門外なので、科学的な裏付けがどの程度あるのか、私には分からない)。

 第四も、同じく村上氏自身の意図的なポーズであるという説。左肩を上げ、左上方向に視線を向けるということは、対面している人から見れば、右上がりの印象を与えやすいということだ。株価などの経済指標の推移は、いっぱんに、左から右に時間が流れる座標軸の第一象限でグラフ化されるため、右上がりは上昇をイメージさせやすいからである。

 余談だが、いま保釈中のホリエモンは、村上氏に比べると、右向き、右肩上がりの写真が多いように思えるが気のせいだどうか。





割り箸異変

 夕食時にNHKクローズアップ現代「割りばしに異変ありを視た。

 番組によれば、日本で1年間に使用される割り箸は248億膳にものぼるという。1人あたり240膳も使うというのはちょっと信じられないが、外食産業やコンビニ弁当産業の成長で、1980年代より大幅に需要が増えた。当初は南アフリカや米国からの輸入が多かったものの、コストの安い中国産が次第にシェアを拡大し、いまや97%と圧倒的比率を占めるに至った。しかし、その材料は、白樺など貴重な森林資源を侵食した。このこともあって今、中国産割り箸の輸入が困難になりつつあるという。

 私がよく利用する生協食堂では、割り箸と塗り箸の両方が容易されており、どちらを使うかは利用者に任されている。但し、生協で使われる割り箸は、国産の間伐材利用のものでありむしろ、森林を育てるために貢献していると説明されてきた(例えばこちらの記事参照)。また使用済みの割り箸は、割り箸専用の回収箱に入れられて再利用される。いっぽう、塗り箸のほうは、いっけん環境に優しいように見えるが、実際には、洗剤で洗ったり熱消毒することでやはり環境に負荷をかける。ということもあって、私個人は一貫して割り箸を使用してきた。

 しかし、一般の食堂、レストラン、あるいは駅弁などを利用する時は、どうやら、間伐材ではなく、白樺丸ごと伐採により作られた輸入物を知らず知らずのうちに使っていたようだ。というか、97%は中国産だというから驚きである。

 番組の終わりのほうで、内橋克人氏 (経済評論家) が、「自覚的消費者」ということを強調しておられた。単に安いからいいというのではなく、値段がどのように構成されているのか、長期的視点でその価格の中味をどう評価するのかといった視点を持った消費者という意味のようだ。例えば、商品Aと商品Bのうち、Bのほうが価格は高いが環境にやさしい商品であったとする。消費者の多くがAばかりを買い求めている限りは、Bは普及しない。しかし、自覚的消費者がBのほうをたくさん買い求めれば、結果的にBは大量生産されAよりも安値になっていく(←長谷川の聞き取りのため不確か)。もちろんこのプロセスには政府のコントロールもある程度必要だ(例えば、グリーン商品を優先購入するとか、生産者に税制上の優遇措置を与えるとか)。今回の割り箸に限らず、例えば、ガソリン車かハイブリッド車かというのも同じ問題としてとらえることができる。

 いちばんの課題は「自覚的消費者」をどうやって増やすかということだろう。単なる宣伝、説得では実効性が無い。何らかの「エコポイント」のような付加的強化により、行動を変えていくほかはあるまいと思う。