じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
田植えに合わせて、今年もまた岡大構内を流れる用水路に水が引かれるようになった。写真は、この用水路から一昨年の秋に捕獲したスジエビが「逆立ち」して水槽の底に落ちた餌を拾っているところ(2006年1月11日の日記に同じ個体の写真あり)。
ネットで検索したところでは、「スジエビの寿命は1年以内」と書かれているものあれば、「2年以上3年以内」と書かれているものもある。この個体は、遅くても一昨年の夏には生まれているはずなので「2年以上」生きていることになる。 |
【ちょっと思ったこと】
大学教員に質問メイルを送るのは「調べた」ことにはならない この季節になると、高校生から「総合学習」の授業で「○○について調べることになったので教えてください」というようなEメイルが寄せられることがある。担任教員に何も相談せずぶっつけで質問を送りつけてくる積極性は評価できるのだが、質問の中味がいまいち感心できない。 先日送られてきた質問は、以下のような形式のものであった(アイデア盗用を避けるため、ここでは具体的な中味には触れず、一般的な形に書き換えておく)。
いずれのご質問も、まず関連する図書をネットで検索し、それをお読みになった上でまとめられることをオススメします。特に2.の場合は、心理学の教員から答えを教えてもらうのではなく、まさに総合学習の一環として、自分たちでいろいろな状況を設定し、じっさいにどういう行動をとるのかを観察記録することが肝要です。それから2週間以上になるが、その後返事は届いていない。もしかするとこの高校生(もしくは高校生グループ)は、ネットでいろいろな大学の先生に同じ質問を送りつけ、解答してくれた先生のメイルを一覧表にまとめて「発表」する予定なのかもしれない。私のメイルは「解答」には値しなかったので、返事も不要ということになるのだろう。 それぞれの高校の総合学習がどういう形で行われているのか私にはよく分からないのだが、とにかく、
大学の先生がこう答えた、ああ答えたというのは、「調べた結果」とは言えない。「大学の先生がこう言った」という発言録をまとめたところで、「確かめた」ことにはゼンゼンならない。むしろこれらは思考停止であり、悪く言えば「省エネ型の研究」と言えないこともない。 どうせ総合学習をやるなら、先生に言われたことを素直に実行するというような受身的な学習ではなく、主体的・能動的にテーマを探し、失敗を恐れずにそれに取り組む姿勢を身につけてもらいたいと思う。 |