じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
事務室内で大型のトンボを見かけた。胴体に白い輪があり、羽根の付け根には何か黒いものをつけているように見えたが、動きが速くなかなか確認できなかった。5分ほど経って、天井の蛍光灯に停まったところでやっと1枚。図鑑で確認したところ、どうやらコシアキトンボ(こちらや、こちらに解説あり)という名前で、それほど珍しくないトンボであることが分かった。
とはいえ、開いているドアからトンボが紛れ込んでくるというのは、いかにも、自然ゆたかな岡大らしい。 |
【思ったこと】 _60623(金)[心理]宗教がもたらす家族関係の亀裂 チラシ広告につられて某レストランに行ったところ、隣の席の若い女性たちが、まわりにも充分聞こえるような大きな声で、某宗教団体を批判するような会話をしていた。少し前に、子が親を刺し殺すという事件が起こったが(←具体的にどの事件のことかは不明)、その原因は「信心が足りない」と言われたためである、...しかしテレビや新聞では、某宗教団体からの政治的圧力によって、そのような真相が全く伝えられていないというような中味であった。女性たちはその後も、同じ宗教団体のことを批判していた。何も食事中にそんな会話をしなくてもよかろうという気もしたが、宗教が原因で家族が対立し、離婚や親子断絶、時には殺傷事件までエスカレートするということは可能性としてはありうるなあとは思った。 特に、肉親を殺傷するようなむごたらしい事件が報道され、いくらなんでもそこまでしなくても...と感じることが多い。そんな時に、「あれは実は、家族間の宗教的な対立が原因だった。しかしテレビや新聞では、宗教団体の圧力によってそのことが覆い隠されている」など言われると、それが真実であれデマであれ、なんとなく、ああそうだったのか、と説明されたような気になってしまう。 このほか、逮捕された容疑者に関して「幼いときに両親が離婚」と伝えられることがあるが、これも、「性格の不一致」や、浮気や借金が原因で離婚したのではなくて、ひょっとして、夫婦の一方がどこかの宗教団体に入信し、それがきっかけで離婚したというケースがかなりの数にのぼるのではないだろうか。 テロや霊感商法などの犯罪を引き起こすカルト宗教団体を除けば、いっぱんに、宗教には、個人の悩みや不安を取り除いてくれるという効果があると受け止められている。私個人もこうした肯定的側面は否定しない。しかし、宗教がポジティブな効果をもたらすのは、一個人、もしくは、同一の信仰をもつ夫婦や家族内に限ってのことである。そうでない場合は逆に、家族内の対立や、人間関係上の障壁をもたらす恐れもある。思いつくままにいくつかのケースを挙げてみるに、例えば、
ま、そうは言っても、今の日本では、宗派上の対立が原因となるようなテロや紛争は起こっていない。また、過去にはキリシタン弾圧や廃仏毀釈などもあったが、日本にはおおむね、多種多様な宗教の共存を受け入れる伝統文化があった。多くの家庭では、初詣、お盆やお彼岸の行事、クリスマスのお祝い、...というように、ある意味では無節操な、ある意味では寛容な宗教観を持ち続けている。上に想定したような種々の家庭内対立は、主として、セクト性の高い新興宗教が持ち込まれた時に起こっているようにも見える。 |