じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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[今日の写真] 大学構内に出現したノボリ。この日は「平成18年 岡山大学オープンキャンパス」の1日目にあたり、大勢の高校生がキャンパスを訪れていた。

ところでこのノボリ(幟)だが、ウィキペディアでは
幟(のぼり)とは細長の旗竿にくくりつけた幕(旗)の事。日本の戦国時代、武将が戦場での目印として紋所や文字などを入れたことが起源とされている。

今日の日本では、写真にある大相撲の力士を応援するものや劇場に於ける歌舞伎、あるいは歌手等の公演の出演者の名前を記したもの、あるいはスーパーなどの商品やキャンペーンの告知、あるいは商店街などの中元・歳末の大売出しなどに使われている。
と説明されており(大文字は長谷川による)、私個人、幟を見ると何かの大売り出しをやっているのではないかと勘違いしてしまう傾向がある。もっとも、岡山市内では、こういう幟を見かけることもある。


8月3日(木)

【思ったこと】
_60803(木)[心理]崩壊?日本人のモラル(2)ゴミ投棄とモラル

 7月31日の日記で、

●料金所強行突破はモラルの低下が原因か?

について書いたが、その日の夜、NHKクローズアップ現代で「崩壊?日本人のモラル」というタイトルのもと、
  1. 高速道路の料金所を料金を払わずに突破する車。
  2. コンビニや道の駅のゴミ箱に捨てられる大量の家庭ゴミ。
  3. 図書館では本の無断持ち出しや切り抜きが相次ぐ。
という話題を取り上げていたようだ。いちおうDVDには録画しておいたのだが、まだ最初の部分しか視ていない。番組のことは別にふれるとして、このうちの2.に関して、私自身が思っていることを書き留めておくことにしたい。

 さて、コンビニや道の駅のゴミ箱に家庭ゴミが捨てられるという問題が「モラルの低下」の証拠になるのかどうかということだが、本当にモラルが低下している人ならば、道端であれ、他人の玄関口であれ、所構わずゴミをまき散らすはずである。そういうことをせずに、わざわざ所定の場所までゴミを運んでくるというのは、別のところに原因があると考えるのが自然ではなかろうか。

 この写真は早朝の散歩時に見かける不法投棄現場を撮影したものであるが、その中の3枚においても、原因はやや異なっているように見える。

 このうち写真Aは、回収日の翌日早朝に捨てられていたもので、燃えるゴミのほか、壊れた扇風機やガラス容器などが含まれていた。このスポットについては2003年5月5日の日記でも取り上げたことがあるが、依然として、指定日以外の投棄が後を絶たない。おそらく、ごく少数の常習犯がいるものと思われる。こういう場所には監視カメラを設置し、投棄される時間帯を特定した上で張り込み、いっそのこと見せしめとして「懲役5年」や「1000万円の罰金」に課してやれば効果が出てくると思う。

 いっぽう、同じ不法投棄でも、写真Bや写真Cは監視が厄介だ。このうち、写真Bは路上に放り出された紙パック、写真Cは隣接する大学構内の敷地に放り込まれたゴミである。こういうことをするヤツは、周囲への迷惑を顧みないタイプであり、おそらく自室から騒音をまきちらしたり、暴走運転を繰り返したりしているに違いない。罰的統制ばかりでなく、道路が自分の関心空間となるようにポジティブな強化をしていかないと(→まずは地域コミュニティに自発的に参加するように働きかけを強め、環境美化の大切さを実感させる)、どうにも手に負えない。

 なお、高速道路サービスエリアへの家庭ゴミ持ち込みであるが、もうすぐ始まる帰省ラッシュなどではある程度やむを得ない事情があるようにも思う。

 例えば私の住む地域では、生ゴミの回収は月曜日朝と木曜日朝の週2回となっている。もし日曜日に帰省に出発して木曜日に帰宅したとすると、出発前の木曜日午後以降日曜日朝までにたまった生ゴミは12日目の月曜日の朝まで捨てることができない。このクソ暑い時期に一週間も放置すれば、生ゴミは腐敗して悪臭を放つようになる。アパート暮らしではそんなものをベランダに置くわけにはいかない。

 そんな不衛生な状態を作らせるよりは、高速道路の主要インター入り口に生ゴミの集積場を作って一斉に回収したほうが、合理的ではないだろうか。

 ついでながら、粗大ゴミなんぞも、以前のような年数回の無料回収のほうがよかったと思う。有料化にすると、連絡が面倒な上に、自分のところでシールを貼って所定場所に捨てたゴミだけが半日程度、晒し者にされる。その一方、郊外の山林などへの不法投棄が目立つようになる。

 とにかく、「モラルの問題だ」と叫ぶだけでは問題は解決しない。いや、モラル向上自体は絶対に必要であってそのための教育を推進する必要があることはもちろんなんだが、そればかりでなく、個々の事例ごとに、問題行動が何によって強化されているのかを把握し、それに応じた行動コントロールの方策を施していかなければかけ声倒れに終わってしまうのが目に見えている。