じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _70317(土)[心理]第一回構造構成主義シンポジウム(7)池田清彦氏、竹田青嗣氏、西條剛央氏による鼎談(2)うるさい日本のマイノリティ/言葉の問題 3月11日に早稲田大学で開催された ●第一回構造構成主義シンポジウム:わかりあうための思想をわかちあうためのシンポジウム の感想の6回目。 鼎談の中で池田氏は、知人(お友達? 論敵?)の中島義道氏の著作や日頃の行いなどを例に挙げて、「わかりあい」の難しさを説いておられた。なお池田氏は、なぜか、この方のことを一貫して「ぎどう」(正式には「よしみち」)と発音しておられた。 なお、鼎談終了後の質疑の中でも話題になったが、自分の身の回りの騒音、景観、タバコなどに対する不快の程度には、個々人によって著しい差違がある。「これはうるさい日本の諸悪の根源だ」と言って路上のアンプをぶっ壊したとしても、例えば「ぎどう」氏のような著名な方ならば大目に見られるだろうが、無名人の場合には、器物破損で訴えられるのがオチである。また中には、そういう攻撃的な行動ができず、周囲の騒音に耐えられずに自殺してしまう人もいるかもしれない。そういう問題に哲学はどう応えられるかというような質問も出されたが、そのことについてのシンポジストからの明快な回答はなかったように思う。 池田氏はまた、科学論などにおける「言葉」の問題について論じておられた。
うーむ、このあたりは、言語行動についての行動分析学の視点と全く同じように思えるのだがなあ。このあと西條氏からもソシュールへの言及があったが、どちらの方からもスキナーへの言及が無かったのはまことに残念であった。 次回に続く。 |