じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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楽天版じぶん更新日記|
[今日の写真]
 農学部・農場の洋梨の花。一週間ほど前から見頃となっているがそろそろ終わり。代わって、銀杏並木の新緑が目立つようになってきた。



4月16日(月)

【ちょっと思ったこと】

学外とつながらないと学内メイルも読めない

 16日のお昼から20時すぎまで、SINET岡山大学ノードで障害が発生し、学外とつながらない状況が続いた。学外との常時接続を前提に仕事をしている私としては思いも寄らぬ被害を受けた。

 まず、私は、日々の予定をすべて、Yahooカレンダーに書き込んでいる。手帳等は一切使っていない。学外に接続できないということは、この予定表を見られないということであり、その日にどういう会議があるのかが全く分からなくなってしまうのである。

 また、こちらの図解にもあるように、私は、大学公用アドレス宛に届いたメイルをすべて、Yahooの迷惑メイル防止フィルターを通してから受信するようにしている。学内から発信されたメイルであっても、瞬時にYahooアドレスに転送してしまうため受信ができなくなるのである。転送設定を変えるのも面倒なので、その日の午後はEメイルによるやりとりを諦めた。

 ちなみに、Yahooの迷惑メイル防止フィルターは、なかなかのスグレモノであり、時たまタイトルを一覧してみた限りでは、迷惑メイルと判断・分類された中には、特段、重要な連絡メイルは全く含まれていない(タイトルの中には、【重要】とか【緊急】とか【必ずお読みください】などというタイトルも混じっているようだが、そんなもの誰が読むもんか)。普段は自動削除(タイトル閲覧せず、ボタン1つで一括削除)してしまっているので確実とは言えないが、これを透過させることによる不都合は今のところ起こっていない。


【思ったこと】
_70416(月)[教育]第13回大学教育研究フォーラム(7)大山氏の話題提供(1)「専門職」をめぐる問題


 執筆が大幅に遅れてしまっているが、3月27日に行われた

●シンポジウム 14:25〜17:00 「大学教育の再構築−専門職化と教養教育再編の狭間で−」
の4番目は、大山氏による

●専門職化と教養教育の葛藤−問題の所在はどこか?−

という話題提供であった。

 大山氏はまず、これまでの大学教育改革の発想が
  • 護送船団方式からプロジェクト方式へ:
  • 産業界、社会との連携の強化:「役立つ」教育
  • 育種学(優生学)的原理:良いものを重点的に育てる
という3点にあることを指摘された。しかし、プロジェクト評価に移行する中で、アリバイ作りや辻褄合わせの横行とか、報告書の山といった負の側面が出ており、また、資源が無尽蔵だという幻想にとりつかれている面もある。専門職化と教養教育を切り口としてみるとこれらの問題点が鮮明になる。

 1998年「21世紀の大学像と今後の改革方針について」で打ち出され、2003年から発足した「専門職大学院」では「社会的・国際的に通用する高度専門職業人養成に対する期待」(平成14年「大学院における高度専門職業人養成について」)が求められているが、既存大学院と併存上の問題、一般能力(コミュニケーション、分析能力、人格陶冶、スペシャリストかつゼネラリスト)がかなり求められている点、などにおいて、教養教育や他の教育課程との整合性の問題が出ていると指摘されていた。

 いずれにせよ、日本では「専門職」の概念は未成立であり、一般には、技術者や教育関係者や医療福祉関係者のことを示していると思われがちである。また「事務職」の中の専門的領域の概念が希薄という問題もある。そう言えば、大学の事務職員に「専門職員」という職名があるが、実際は、特定業務のスペシャリストというより、係長待遇ポストという印象が強い。

 このほか、日本型企業ではむしろ「何でも屋」的な人材が求められており、新たに養成される「専門職」がどう位置づけられるのかという問題がある。

 ウィキペディアの当該項目には、専門職大学院としてはすでに
  • 法科大学院 - 法曹養成のための大学院で、修了者は司法試験を受験できる。
  • 会計大学院 - 会計分野を中心に展開する大学院で、修了者は公認会計士の受験科目が一部免除される。
  • 知的財産大学院 - 知的財産権分野の専門家を養成するための大学院で、修了者は弁理士の受験科目が一部免除される見込みである。
  • 公共政策大学院
  • 技術経営大学院 - MOT(技術経営)を専門とする大学院。
  • 公衆衛生大学院
  • 教職大学院
が挙げられているが、その教育内容や出口の問題をめぐっては、まだまだいろいろな問題が残っているとの印象を受けた。

 次回に続く。