じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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昨日の日記に続き、日出・日入の話題。9月27日の朝は雲が出ていて日の出を眺めることができなかったが、その後よく晴れ、写真左のように、建物の間から何とか日の入りの様子を眺めることができた。写真右は、翌28日朝の日の出。28日朝は薄雲があり、太陽は日の丸そっくりに見えていた。すでに述べた通り、岡山では9月127日の日の入りは17時55分、また28日の日の出は05時56分となっているが、山があるため、予報時刻とは10分前後のズレがある。なお、天文学的には「日の出入りは太陽の上辺が地平線に一致する瞬間」と定義されているので、その瞬間にはまだ太陽は現れていない。 |
【思ったこと】 _70927(木)[心理]日本心理学会第71回大会(9)構造構成主義の展開(3) 9月25日の日記の続き。 ●21世紀の思想と人間科学のあり方〜構造構成主義の展開〜 というシンポジウムでは、西條氏に引き続いて、竹田青嗣氏による話題提供があった。竹田氏のお話を直接拝聴するのは3月11日に続いて2回目であったが、今回は時間が短く、また哲学の話ということもあって、今回が初めてという方々には少々分かりにくかったのではないかと思う。 但し、もともとこのシンポは、西條氏のブログの直前告知に「このシンポジウムは、『構造構成主義の展開 21世紀の思想のあり方(現代のエスプリ)』をもとに開かれるものです。」と記されているように、 西條剛央・京極 真・池田清彦(2007).『構造構成主義の展開―21世紀の思想のあり方 現代のエスプリ475』ISBN:9784784354757 に依拠して話題提供がなされるというようにも予告されていた。他の関連書を含めて、事前にある程度の知識を持っている人であればエッセンスは理解できたと思う。 今回の話題提供では、「宗教は、協同体の外に出ると役に立たない」、「現代思想は相対主義」、「事実というものは存在しない。存在するのは解釈だけである。(ニーチェの言葉)」、「3つの契機(自己意識、関係意識、集合意識)を実存主義でとらえようとすると失敗」というようなことに言及されていたが、あれから10日間が過ぎてしまって、どういう展開であったか、記憶が薄れてしまった。このシンポに限らないが、何かに出席した時は、可能な限り1週間以内に感想・報告をWeb日記にまとめておくべきであると思っているが、なかなか、先に進まない。 3番目は、松聲館・甲野善紀氏による、古武術の実演を交えたユニークな話題提供であった。そこで披露された秘技?の一部は、上掲の『構造構成主義の展開 21世紀の思想のあり方(現代のエスプリ)』にも写真付きで紹介されているのでそちらをご覧いただきたい。 こうした実演は、学会シンポの話題提供としては異例であり、多くの聴衆に強いインパクトを与えたと思われる。もっとも、この秘技が「古典力学的に解説のしようがない」などと言われると、うーむどうかなあ、という気がしてくる。実際、フロアからの質疑の際にも、重心の移動とテコの原理で説明できるのでは?という発言が寄せられたが、明快な解答は無かったように思う。 甲野善紀氏は、ご自身の単著のほか、養老孟司氏との対談本なども出されておられるが、私自身は拝読していない。従って、9月24日の日記に記したとおり、「読まないで批判する」ことは差し控えたいと思う。但し、素朴な印象として、秘技の実演のあと、「古典力学的に解説のしようがない」などと言われると、超能力と同様、まずは「超能力は存在しない。現代物理学で解明可能」という作業仮説のもと、地道に分析を進めてみる必要があるのでは?という気持ちが強くなってくる。 いつの時代にあっても、物理現象のすべてが解明し尽くされるということはない(←そうなったら、それで科学の発展は停止してしまう)。仮に、100通りの現象のうち70通りは解明できたが、30通りは謎のまま、という時代があったとする。その後、科学の知識・技術が発展すれば、100通りのすべてが解明できるようになるが、知識が増えたことで、新たな現象に直面する機会も増え、今度は500通りのうち、450通りが解明され、残り50通りは謎という時代になる。そしてさらに知識が増えれば、1000通りのうち100通りが新たな謎になる、...というように、科学というのは常に、未知の領域や謎を残しつつ発展していくものである。甲野氏が実演されたような現象は、おそらく、近い将来、精密で高速の測定装置やデータ処理技術が進歩し、適切なモデルが考案されることによって、既存の枠内の科学のロジックで十分に解説可能になるのではないかという気がした。 次回に続く。 |