じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2009年版・岡山大学構内でお花見(23)大学構内の桜の名所

 岡大・一般教育棟中庭の桜(写真上)。入学式が終わったあと、新入生歓迎のサークル関係者で大賑わいであった。写真下は同じ時間帯の文学部中庭。ひっそりとしていたが、夕刻に2グループがお花見をしていた。ちなみに、この2カ所とも夜間の使用は禁止。また新入生歓迎行事でのアルコール提供は厳禁となっている。



4月8日(水)

【ちょっと思ったこと】

追加経済対策はまさに行動随伴性操作

 4月8日、政府・与党は、追加経済対策の財政支出規模を15兆円とすることを決めた。各種報道によれば、その内容には
  • 環境対応車(エコカー)の購入促進に最大25万円を補助
  • 地デジ対応テレビの購入額の13%、最大3万9000円相当を「ポイント」で補助
  • 住宅購入時に限り、贈与税の非課税枠を現行の年110万円とは別枠で500万円拡大
といった項目が盛り込まれる見込みだというが、これって、要するに、ある行動をすれば好子(コウシ)を付加、もしくは(物を買うことで財布の中からお金が消えるという)好子消失を阻止する随伴性のコントロールではないかなあ。

 これに限らないが、自由主義社会では、社会全般の行動を政治の力で変えようとする時には、規制か補助かどちらかを選択するのが一般的である。規制というのは「○○をすれば罰を与える」という「嫌子出現による弱化」であり、いっぽう補助、支援などと呼ばれるものは「○○をすればお金をあげましょう」(もしくは「○○をすればお金を減らさずに済みます」)という「好子出現による強化」(もしくは「好子消失阻止による強化」)の随伴性に対応している。よって、それらの施策が功を奏するかどうかは、当該の行動随伴性がうまく機能しているかどうかという問題として検証することができる。

 3月29日の日記で取り上げた土日祝日の「高速道路1000円化」なども、行動分析学の格好の検討材料となるだろう。最近のニュースによれば、瀬戸大橋の1000円化により、橋の途中にある与島では、割引日にはかなりの人出で賑わっているという。四国の観光地も同様らしい。もっとも、土日祝日に賑わう分、平日の人出は減っているのではないだろうか。

 もう1つ、上掲のニュースの中の「環境対応車(エコカー)の購入促進に最大25万円」という項目だが、詳細記事によれば、なんでも、
購入後13年以上経過した自動車を廃車して、新車を買う場合には、普通・小型車で1台あたり25万円、軽自動車は12.5万円の奨励金を出す。
という内容が含まれているらしい。しかしこれって、購入後10年程度経過した車を持っている人から見れば、すぐに買い換えるよりも(たぶん、いま持っている車の査定はゼロ円、場合によっては廃車費用を請求される)、13年間持ち続けて、その上で買い換えたほうがお得という意味にもとれそうだ。ま、現実には車検やメンテの費用もかさんでくるので、10年以上持ち続けることによる負担は相当あるけれど。