じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
§§ |
12月21日夕刻の月と木星。天文年鑑によれば、22日の0時2分に4°11′まで接近。 |
【ちょっと思ったこと】
いちばん長い夜はいつか? 今年の冬至は12月22日の午前02時47分。ウィキペディアにも記されているように、冬至の瞬間を含む日は「北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日。」とされている。ところが、いつも拝見している某ブログに、夜が一番長くなるのは、冬至の日の前の日から冬至の日の夜ではなくて、冬至の前々日から前の日の夜であるというような情報が書かれていた。念のため、国立天文台の各地のこよみで東京と岡山の日の出、南中、日の入りの時刻を調べてみたが、分単位で記載されているため、正確な夜の長さは分からなかった。但し、岡山の場合は、12月21日の16時57分に日の入りとなり22日の朝7時8分に日の出となる夜が、分単位の計算では一番長く、冬至を含む夜が一番長いと言ってよさそうである。
では、冬至以外の日に昼の長さが一番短いということはありうるだろうか。あくまで直観であるが、昼の長さが一番短いのは、冬至の瞬間と南中時刻が一番近い日となるはずである。通常その日は「冬至を含む日=冬至の日」となるはずであるが、仮に、ある場所で、冬至の瞬間が23時59分、南中時刻が11時30分というようなことがあった時は、冬至の瞬間と南中時刻の間が短い、冬至の翌日のほうが昼が短くなるはずである。 (冬至の日には)「北半球では太陽は真東からやや南寄りの方角から上り、真西からやや南寄りの方角に沈む。」というのも正確ではなくて、冬至の瞬間が真夜中前後である時には1日ずれる可能性があるのではないだろうか。同じ理由で、「南中高度が最も低くなる」日も1日ずれる可能性がある。 なお、昼や夜、日の出や日の入りについては過去日記でも何度か考察したことがあった。そういえば昨年もちゃんと、 冬至は昼間がいちばん短い日か? と書いたばかりであった。 ちなみに、当該日記では、ウィキペディアに ...太陽黄経が270度のときで、北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日(実際には数日ずれる。詳しくは昼を参照)。と書かれてあったはずであるが【下線は長谷川による】、現在のバージョンでは ...太陽黄経が270度のときで、12月22日ごろ。および、この日から次の節気の小寒までの期間(黄経270-285°)。北半球では太陽の南中高度が最も低く、一年の間で昼が最も短く夜が最も長くなる日。『暦便覧』では「日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也」と説明している。というように書き改めてあり、「数日ずれる」という記載は消えてしまった。どういう経緯で削除されたのかは不明。 |