じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 妻の実家にあった梅のつぼみ。しだれ梅系のせいか、まだ花を開いていない。ちなみに、こちらのデータにもあるように、北九州では2月8日から13日までのあいだは曇りか雨の日ばかりが続き、日照時間は6日間で4.2時間にとどまっている。また2月9日から11日までと、13日の計4日、計39ミリの雨を記録した。


2月14日(日)

【思ったこと】
_a0214(日)[一般]おもしろ人物ファイル:内橋克人氏(2)FEC自給圏、交易損失

 2月7日の日記の続き。一週間も経ってしまって記憶があやふやになってきたので、大急ぎで備忘録を作っておきたい。

 さて、内橋氏はかつてより「FEC自給圏」という考えを提唱しておられるという。FECとは
  • Food:食糧
  • Energy:エネルギー
  • Care:介護・福祉・人間関係・医療・教育
を国内の基幹産業として位置づけ、外国に依存しない社会を作ろうというような構想らしい。

 このうちの食糧の自給にすいてはしばしば、保護主義ではないかという批判が出てくるが、この点に関して内橋氏は「世界全体の交易額の3分の2は、超国家・多国籍企業内部の国境を超えた取引(同一資本の親会社と子会社間取引など)、あるいは多国籍企業同士の取引によって占められており、純粋に貿易の名に値する取引は、わずかに残り3分の1にすぎない。」と指摘しておられた(こちらに関連記事あり)。また、これに関連して「交易損失」といことも強調しておられた。このあたりは素人の私にはよく理解できなかったが、こちらのブログに、今回の番組で内橋氏が発言されたこととほぼ同じ内容が再現されていたので引用させていただく【原文の改行部分等は一部改変】。
そこで第三の課題として「交易損失」、貿易ですね。輸入する原材料の価格は上がるのに、加工して輸出する製品の価格が持続的に下落していく、と。この差額が交易損失なんですが、これが大きくなりまして、昨年はGDP(国内総生産)の5%に達してしまいました。

比べてみますと、ヨーロッパ、EUですが、わずか0,4%。アメリカは0,8%。つまりその域内、あるいは国内で需要供給がマッチしているという状況がわかりますね。

日本とは大きく違うんだ、と。
ですから、私達の国の場合は「働けば働くほど、富が国の外へ流出してしまう」という構造、国の外に所得が移転されるという構造ですね。これをどう解決していくのか?
国民が豊かになれない仕組みが構造化し始めているのではないか、と。これが第三の課題だと。こういうふうに考えるわけです。
 次に2番目の「Energy:エネルギー」に関してはデンマークの例を紹介しておられた。詳しいことは分からなかったが、デンマークでは風力発電によるエネルギー自給のほか、(大企業や政府主導ではなく)市民が主体となってエネルギー開発を行っているというような話だったと思う。

 3番目の「Care」については、私が拝聴した範囲ではあまり話題として取り上げられなかったと思うが、教育に関しては、学歴を重視し、その下に「技術」、さらにその下に「技能」を置くという序列化を批判し、技能の大切さを強調しておられた。

次回に続く。