じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2011年版・岡山大学構内でお花見(37)クスノキの花と落花 この時期に地味な花を咲かせるクスノキ。直前まで降っていた雨のせいか、早くも落花が始まっていた。 クスノキは常緑樹であるが、年に3回落とすモノがあり、けっこう掃き掃除が大変な樹木である。1回目は春落葉。そして2回目がこの落花。3回目は10月〜11月頃に熟す黒い実である。 |
【思ったこと】 _b0522(日)2011年版・高齢者の心と行動(4) 行動を活発にして、喜びを獲得する仕組み(2) 昨日の日記で、生きがい(←但し原文では「Happiness」)についてのスキナーの主張を引用した。 Happiness does not lie in the possession of positive reinforcers; it lies in behaving because positive reinforcers have then followed.これは、日本語に訳せば「生きがいとは、好子(コウシ)を手にしていることではなく、それが結果としてもたらされたがゆえに行動することである。」、要するに、「欲しい物を手にするだけでは決して幸せにはなりません。幸せは行動の中にあります。それも、能動的に働きかける行動、そして結果(=好子)が伴う行動の中にある。」という意味になる。 なお、上掲のスキナーの講演録はタイトルが「The Non-Punitive Society(罰なき社会)」となっていることから、しばしば、「嫌子出現による弱化」や「好子消失による弱化」といった罰的統制を避けることを主張しているというように誤解される。もちろん、そうした「罰」も「刑務所のように、してはいけない行動を罰するだけではダメだ」という形で否定されているが、論点の中心はむしろ、「好子消失阻止の随伴性」を罰であるととらえ、それを批判しているところにあるのではないかと思う。じっさい、講演録の中でスキナーは Industrial incentives are really punitive, We think of a weekly wage as a kind of reward, but it does not work that way. II establishes a standard of living from which a worker can be cut off by being discharged, workers do not work on Monday morning because of the pay they will receive at the end of the week; they work because a supervisor will discharge them if they do not. Under most incentive systems, workers do not work for things but to avoid loosing them.という形で、賃金労働が好子出現による強化ではなく、好子消失阻止の随伴性で強化されていることを指摘し、これを罰的統制として批判している。 さて、上掲のスキナーの主張については、著名な行動分析学者の中からも疑問や異論が出ている。行動分析学はスキナーを教祖とする宗教ではないので、創始者のお言葉であるからといって無批判に受け入れるわけにはいかない。それらの主要な論点は以下のように分類することができるのではないかと思う。
次回に続く。 |