じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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6月23日の岡山は、最高気温が34.9℃となり、猛暑日まであと一歩となった。その後も20時頃まで30℃以上の暑さが残り、翌24日の最低気温は25.1℃で、今年初の熱帯夜となった。写真は、23日の日没後の田んぼ。暑いこともあって熱帯地方の水田のように見えてしまう。 |
【思ったこと】 _b0623(木)2011年版・高齢者の心と行動(23) 困難な状況をすべて先延ばしし、何もしないでゴロゴロするだけの退屈な生活を避ける方法(3)形式上の阻止の随伴性と、それを支える実質的な随伴性 6月22日の日記の続き。 行動の直後に環境の変化が伴わないため、「阻止の随伴性」によって直接的に行動が変わることは殆ど無い。防災訓練の場合は災害の恐ろしさを、交通安全啓発の場合は交通事故の恐ろしさを、また、平和運動の場合は戦争の悲惨さを訴えることで、当該の行動の活発化を図ろうとしている。 これらは形式上は(手続的定義上は)、「いま行動しなければ災害や交通事故や戦争といった嫌子が出現するが、行動すればそれらの出現が阻止できる」という嫌子出現阻止の随伴性による強化であると考えられるが、実際には、嫌子の恐ろしさや悲惨さを訴えるということが嫌子の働きを強める確立操作となっており、かつ、「想定される恐怖」という形の嫌子を目の前につきつけ、それを消失させなければならないという「嫌子消失の随伴性(逃避の随伴性)」で行動を強化しようとしている可能性がきわめて高い。 これは、好子消失阻止の随伴性による強化の場合でも言えることだ。例えば、ダイヤの指輪が盗まれないように金庫に入れて厳重に保管するというのは、形式上は、ダイヤという好子が消失することを阻止する随伴性で強化されていると言えるが、そのためには、その指輪が貴重で高価であることを「実感」させるような何らかの確立操作が必要である。作物が虫に食べられないように(虫が出現する前に予防的に)殺虫剤を散布するとか、鳥がやってこないように(鳥が飛来する前に予防的に)ネットを貼ったり袋をかぶせるというのも好子消失阻止の随伴性であるが、この場合も、その作物が生活を支える習得性好子であるということが別のところで条件づけられていなければならない。 次回に続く。 |