じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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§§  岡大・石庭の上に輝く火星と月。火星中心の露光設定したため、月のほうは明るすぎてぼやけている。火星と月は、2月10日の20時33分に9°45′まで接近した。


2月11日(土)

【思ったこと】
_c0211(土)QOL評価・向上のための複合的多項随伴性アプローチ(11)長期的分析(7)人生のカタチを描く(7)高齢者向けのセラピー・ケアの役割



 年齢を横軸にして種々の活動を埋め込みながら「人生のカタチ」を描くという作業をしていくと、人によってそれぞれの差違があるにせよ、どこかの年齢を最高点とするような山の形にならざるをえない。縦軸の可能性レベル(「Aライン」)を健康、体力、知力、技能、人間関係、収入などを考慮しながら総合的指標として描いていく限りは、これはやむを得ないことである。もちろん、歳を重ねることで経験は豊かになっていくが、「できること、できないこと」のリストを挙げれば一目瞭然、「できること」が減るに従って下降線を描くのは必然である。

 ではそれをどう受け止めるのかということになる。人生を達観できるようになれば、一年草の草花が秋になって枯れるように、あるいは、飛行機が着陸態勢に入って高度を下げていくように、人生はそういうものだ、どうにかしようとしてもどうなるものではないと、ありのままの推移に身を委ねることを厭わなくなるかもしれない。

 しかし、そうは言っても、無為自閉の状態で終末期を迎えることが唯一の道ではない。左の図のピンク色の部分は、高齢者施設などで実施可能なセラピーの意義を示すものである。自分一人で活動を続けようとしても、黄緑エリアのように「できること」レベルは下がるが、他者から、ちょっとした手助けがあれば、それを続けることもできるし、全く別の種々のレジャーを楽しむこともできる。それらは必ずしも、現役時代の活動と連続していなくてもよい。また、介護の程度や認知症の進み具合などによって、中期的な継続が可能な活動と、1回完結型の楽しみ、さらには、癒やし空間を静かに楽しむ活動というように色々な設定が可能である。

 次回に続く。