じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



05月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る
§§ 2012年版・岡山大学構内でお花見(21)アヤメとダッチアイリス

 岡大西門・西側花壇で、アヤメとダッチアイリスがほぼ同時に開花した。こちらの情報によれば、アヤメの名前の由来は「剣形の葉がきちんと並んで生える葉の様子から文目(筋道、模様の意)の名がついた」という葉っぱ説と、花弁の基の黄色部分の 縞模様を「綾目」の字で表現したという説があるらしい。

 ダッチアイリスは「オランダあやめ」とも呼ばれる。アヤメは根茎で殖えるが、ダッチアイリスのほうは球根。

 ※岡山大学構内の花だよりのアルバム(追記更新型)をLife-Xに公開中です。随時追加していきますので、時たま覗いていただければ光栄です。




5月2日(水)

【思ったこと】
_c0502(水)社会と科学技術の関係(2)「miss」と「false alarm」の深刻さの比較

 昨日も述べたように、この番組の1回目では、英国BSE事件を例としてとりあげ、はっきりした証拠が得られない段階において、科学者や行政は、国民にどのような情報を伝えればよいのかという議論があった。

 放送時間が限られていたこともあるのか、番組では、
  1. 事実に関する情報をどういう表現で、どういう形で、いつ国民に伝えるのか?
  2. 近い将来に起こるかもしれないという予報や警報を、どういう形で、いつ国民に伝えるのか?(あるいは伝えずに隠しておくのか?)
  3. 不確実な情報しか得られていない段階で、行政はどう対応するべきなのか?(あるいは何も動かなくてよいのか?)
という議論が混在していたように思えた。

 このうち1.は、地震速報、火山活動、気象情報(いまどういう天気なのか)などが該当すると思うが、できるだけ迅速かつ正確に実状を国民に知らせることが第一であり、それをどう利用するのかは、受信者側のニーズ、判断に委ねればそれでよいと思われる。

 2.は、天気予報や緊急地震速報などがこれにあたる。あくまで予想であるので、当たる場合もあれば外れる場合もあるが、結局は、信号検出理論でいうところの「hit」、「miss」、「false alarm」、「correct rejection」の4通りの結果が起こった場合のそれぞれの損害や利益の大きさを考慮した上で、人命に関わるような大きな被害を最小限に食い止めるように行動するほかはないと思う。例えば、天気予報でその日の午後の降水確率40%という予報が出た場合、その日に運動会を予定している学校であればそのまま決行するであろうが、山登りの遠足を予定していた場合は、雨による遭難のリスクも考えて中止を決めるかもしれない。緊急地震速報の場合も、観測された震度よりも大きな震度を予想して外れてしまった場合の損失よりも(こちらに関連資料あり)、警報を発出しないで大地震におそわれた時の被害のほうがはるかに甚大であることは疑いの余地が無い。そういうケースでは、100回のうち99回が「false alarm」になってしまったとしても、残り1回のリスクを最小限に食い止めるために警報を出し続けるべきではないかと思う。もちろん、受け手側の心理的な反応(誤報が多すぎると、情報を信頼しなくなること)にも考慮する必要があるが。

 次回に続く。