じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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文学部耐震改修二期工事の状況(2)生き延びる「アンデスの乙女」と八重咲きハナモモ
 10月15日には、1号館北半分を取り囲むフェンスが張り巡らされた。写真はいずれも西側出入口付近の様子。このあたりの空き地には、実生の「アンデスの乙女」や八重咲きハナモモなどがあったが、ご配慮をいただいたせいか、設置の際に伐採されることなく何とか生き延びている。

10月15日(月)

【思ったこと】
_c1015(月)「選択」について考える授業(3)Barry Schwartz:The paradox of choice.(1)

 10月9日の続き。

 授業では、選択に関するTEDのプレゼン3編を紹介した。
  1. Sheena Iyengar (2010).The art of choosing.
  2. Barry Schwartz (2006).The paradox of choice.
  3. Sheena Iyengar (2011).How to make choosing easier.
 今回は、2.の、

Barry Schwartz (2006).The paradox of choice.

について、取り上げることにしたい。【なお、1.については、すでにこちらの連載を参照】

 さて、このBarry Schwartzという心理学者であるが、ウィキペディアによれば、1946年のお生まれとなっている。ということは、今年まだ66歳ということになる。実験的行動分析の研究者として名が知られており、私が大学院生の頃からいくつか文献を引用させていただいたことがあるので、もっと年配の方かと思っていたが、実際には私より6歳年上にすぎない。かなり若い頃から活躍されていた証であろう。

 私自身が引用した論文としては、
  • Schwartz, B. (1980). Development of complex stereotyped behavior in pigeons. Journal of the Experimental Analysis of Behavior, 33,153.166.
  • Schwartz, B. (1982a). Failure to produce response variability with reinforcement. Journal of the Experimental Analysis of Behavior, 37,171.181.
  • Schwartz, B. (1982b). Reinforcement-induced behavioral stereotypy: How not to teach people to discover rules. Journal of Experimental Psychology: General, 111, 23.59.
などである。もっとも、行動変動性(behavioral variability)の条件づけについては否定的な考えをお持ちであり、私自身とは正反対の立場を貫いておられた。

 SeligmanRachlinなどもそうだと思うが、かつて動物を使った実験研究で業績を重ねた方の中には、50〜60歳ぐらいになってから、興味の対象が人間世界にガラッと変わり、むしろそちらのほうで世間から注目されるようになった方というのが少なくないように思う。じっさい、このBarry_Schwartzも、最近では、

Practical Wisdom

というような本を共著で出しておられる。またTEDでも、 などのプレゼンがWeb公開されている。


 次回に続く。