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散歩道沿いで見かけたカルガモ。岡山市内の用水路でたまに見かける。又吉直樹のヘウレーカ!「ホントに鳥は飛びたいのか?」でも取り上げたが、カルガモの場合も同様であり、人間が横を通り過ぎる程度では飛び立つことはない。 |
【連載】 遺伝子の最新研究と心理学の将来(8)まとめ 昨日の続きでこの連載の最終回。 第2集の終わりの部分では、
以上をふまえて山中先生は、 長い時間をかけて環境に適応する「進化」、短期間の環境の変化を乗り越える「DNAスイッチ」→その組み合わせで人類は生き延びてきた。とコメントしておられた。 ここからは、この連載のタイトルである「遺伝子の最新研究と心理学の将来」の話題になるが、DNAスイッチの研究が知られていなかった段階では、
[※]但し、1970年代にはエソロジーの影響もあり、学習の生物的制約論議が活発に行われたこともあった。 例えば、これまでは強化の原理に基づいてスキルアップを図ってきたような課題に、ある段階で、DNAスイッチをonにするような別の訓練を挿入したほうが、より効果が上げられるかもしれない。あるいは、DNAスイッチのオンオフタイプに合わせて、それぞれに適合した異なる訓練法を実施するという可能性もある。とはいえ、これまで積み上げられてきた訓練法のノウハウや効果検証の手順がムダになることは全くない。むしろ、タイプ別訓練ということになれば、単一事例の効果検証の方法がより活用されるようになるであろう。 もっとも、DNAスイッチのオンオフは、本人の選択に委ねられるべきであろう。「性同一性障害」もある種のスイッチのオンオフに起因するものと推測されるが、最近では「性同一性障害」が「国際疾病分類」の精神障害から外され、かつ名称の変更が検討されていると聞く。5月20日のノーナレ「恋愛圏外」に関連していると思われる無性愛 asexualityも同様であろう。【但し、地球上での何らかの環境変化、環境ホルモンの影響などによって人類の大半が無性愛化してしまい極端な少子化が進んだような場合は、DNAスイッチを切り替えるための何らかの施策がとられるかもしれないが。】 次回に続く。 |