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1月20日は大寒であったが、岡山では寒さがやわらぎ、最低気温は3.4℃、最高気温は12.8℃となった。平年値で言えば、最低気温が3.4℃になるのは3月10日すぎ、最高気温が12.8℃になるのは3月12日頃であり、暖冬傾向を示している。 半田山植物園では、寒紅梅と白梅が3分咲きとなり、紅白の梅が揃った。 |
【連載】#チコちゃんに叱られる!「スーツの襟の穴」、「日本語でなくて国語」、「水滴のぽちゃん」 1月17日放送のNHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。この回は、
このうち1.の疑問は 「なぜジーンズには小さいポケットが?」(2018年7月13日放送)とか、「なんで詰め襟の学生服に白いカラーをつけるの? 」と同種の、衣服の由来に関するカテゴリーであった。この種の疑問では、元々の由来とともに、いま現在それがどのように使われているのか、どう役立っているのかという点から考察する必要がある。番組では「もともとは軍服。今では花を挿すために使われている」というような説明であった。 このほか、現在では、議員バッジ(この日記を書いている時にたまたま安倍首相の施政方針演説の映像が流れたが、この穴にバッジをつけていることが確認できた)や会社のバッジをつける穴として活用されているようである。なお、念のため私の一張羅をチェックしてみたところ、確かに縫い目は付けられていたが、ボタンをはめるような穴にはなっていなかった。 2.の「日本語ではなく国語」については、明治以前は各地の方言の違いにより言葉が通じなることがあったので標準語を制定する必要があり、「日本を一つにするため」という意味で「国語」と呼ばれるようになったと説明された。しかし、その目的だけであるなら「日本語」という表現でも構わないように思われた。 ちなみに私が学生の頃は、文学部の専攻名として「国語学」のほか、「国文学」、「国史学」といった呼称が多く使われていたようであったが、最近では、殆どの大学で、「国語・国文学」は「日本語・日本文学」、「国史学」は「日本史学」というように看板が架け替えられているようである。どういう経緯で名称変更が行われたのか詳しいことは分からないが、言語の使われる範囲と国という単位は別々であり、研究対象としては「国」という文字が入らないほうが望ましいという考え方が主流を占めたためではないかと推測している。そのこともあって、「母国語」に代わって「母語」がよく使われるようになった。 3.の「ぽちゃん」は"ぽちゃん"ではなく、"ぽ"と"ちゃん"であることがつい最近の研究で判明したという。「ぽちゃん」は水滴が水面と衝突した時の音だと思っていたが、番組によれば、衝突の音ではなく、衝突の際に発生した気泡が水面から切り離された瞬間、いびつな形の気泡が球体になろうとする時、表面のたわみの振動が水面に伝わって音を出すというような説明であった。但し、その段階で発生する音は「ぽっ」だけであり、なんどか跳ね返っても「ぽっ、ぴっ」という音になってしまう。「ぽぴっ」ではなく「ぽちゃん」となるメカニズムについてはまだ解明されていないという。 あくまで素人の推測であるが、私には、発生する音はあくまで「ぽぴっ」であり、その音が(水滴の落ちる)洞窟や水瓶などで更なる振動を起こして「ちゃん」というように聞こえているのではないかと思われる。じっさい、シーンという音の場合もそうだが、我々が耳で感じる音というのは、物理的に発生した音そのものではない。聴覚器官の特性によって違う聞こえ方になったり、外有毛細胞の働きだけで音が聞こえてしまうこともある。なお、「ぽちゃん」は日本語特有の擬声語であって、英語にはそのままでは翻訳できないようである。試しにGoogle翻訳で「水滴がぽちゃんと落ちた」を英語にしてみたが、「The water drops fell down.」となって、「水滴が落ちた」の英訳「Water drops fell.」に「down」がくっついただけの訳になってしまった【中国語への訳では「水滴掉下来了」になった】。番組では取り上げられていなかったが、外国人が水滴の音をどう聞き取っているのかも調べておく必要がある。 |