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岡大構内の珊瑚樹が赤く色づいてきた。このあとさらに色合いを増すが、私自身は、今の段階の色が好み。 |
【小さな話題】歌詞が先か、メロディーが先か?/又吉直樹のヘウレーカ!:「今、僕たちには歌がいる!」 7月25日(土)の朝、NHK映像ファイル「あの人に会いたい」で、作曲家の大中恩さん(1924-2018)を取り上げていた。 大中さんは、「犬のおまわりさん」、「サッちゃん」、「おなかのへるうた」などの童謡の作曲者として知られるほか、合唱作品、器楽曲など3000を超える楽曲の創作ででも知られている。ウィキペディアのリンク先では、 作風は日本語の美しい語感を生かしたメロディとリズム、その詩に基づくイメージに即した和声を用い、「童謡だからと安易な曲作りはしない」という厳しい姿勢が貫かれている。興味深いのは、大中さんの曲というのは、まず美しい詩(=作詞)があって、そこからメロディーが創作されるという点である。番組の中からいくつかピックアップさせていただくと、
私が理解した限りでは、大中恩さんの作曲姿勢は、まず言葉が先にあり、そこからメロディーが生まれてくるということであった。このことで、おやっ?と思ったのは、少し前に視聴した、 又吉直樹のヘウレーカ!:#81 「今、僕たちには歌がいる!」 (2020年6月24日放送) で、「メロディーが先に生まれ、それにぴったりの歌詞がつけられる」というような、真逆の話との関係であった。この番組に登場された岡ノ谷先生や、ハンバート ハンバートさんは、
岡ノ谷先生はさらに、
言葉と鳥のさえずりの関係についてはこちらの連載の中でも何度か言及させていただいているので【例えば2019年3月31日】、今回は取り上げないが、歌詞が先かメロディーが先かという話はなかなか興味深いところがある。 おそらく作曲者の創作行動としては、大中恩さんのような「先に詞があってメロディーが浮かぶ」場合もあるし、ハンバートさんのように「メロディーが先に生まれてそれに適切な言葉をあてていく」という場合もあるかと思う。 いっぽう、作曲された歌を一般人が歌う時には、殆どの場合は、メロディーが主、それに歌詞がくっついてくるというように私には思われる。理由は以下の通り。
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