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「接写で楽しむ雑草の花」。今回は、ハルジオン(春紫苑)。よく似た花に、ヒメジョオンがあるが、開花時期が異なること、ハルジオンの葉は茎を抱くように付いていること、ハルジオンの蕾は垂れ下がるものが多いことなどから、容易に区別できる【こちらに詳細情報あり。】 |
【連載】#チコちゃんに叱られる!「イルカのジャンプ」、「フランスパンが細長いわけ」、「名刺はなぜ名を刺す?」 4月9日に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。 その前に、ウィキペディアで、チコちゃんの放送リストが一方的に突然削除され不便を強いられていた件だが、4月13日にアクセスしたところ、めでたく復活していることが確認できた。3月21日に述べたように、放送リストは、
番組の内容に戻るが、今回は、
1.のイルカのジャンプについては、番組では、「体についたアカを落とすため」と説明された。イルカは天敵であるシャチやサメから身を守るため、高速で逃げる必要がある。金属の表面の場合は小さな渦による抵抗力が働いて移動を妨げるのに対して、イルカの皮膚は弾力があるため渦ができにくい。しかし、イルカは角化細胞が厚く、1日に12回も皮膚が入れ替わるため、アカができやすい。アカがつくと、渦が発生しやすくなるため、それを落とすためにジャンプするということであった。 行動分析学から言えば、イルカのジャンプはオペラント行動に分類されるはずだ。なので、アカの除去という結果ばかりでなく、エサを与えることでも強化される。このことから、各地の水族館で行われているようなイルカショーが可能となる。【2018年10月11日の日記に関連記事あり】 2.のフランスパンの形状については、番組では「サンドイッチをパンパン作るため」と説明された。日本ではフランスパンというと細長い形状がすぐに連想されるが、これは「バゲット」と呼ばれているものであり、他にもいろいろな形状があった。細長いパンが広まったのは、サンドイッチを手早く作る際に便利という事情によるという。なお、ウィキペディアでは、 もっとも知られるフランスパンであるバゲットが普及したのは、20世紀になってからである。これは1920年代に法規制により、パン職人が午後10時から午前4時までの間は働くことを禁じられたため、朝食までに従来の丸いパンを焼き上げることが困難となり、製造時間を短縮できる細長い形が一般的になったとされる【出典はこちら。但し有料】。と説明されているが、今回の番組を監修した山中誠史さん(創業116年のパンメーカー勤務でパンの歴史に詳しい)は、この俗説は日本語の訳が間違って伝わり広まったのではないかと指摘しておられた。 なお、このWeb日記で何度も指摘しているように、細長いフランスパン(バゲット)が開発されたきっかけと、その形状のパンが今も売れている原因は分けて考える必要がある。後者については、持ち運びやすさ、切り分けやすさ【←先日再放送された「ハウルの動く城」でも、ハウルがバゲットを切り分けてソフィーやマルクルに配っているシーンがあった】、残った部分の保存のしやすさ、などが考えられる。 最後の3.の名刺については、番組では「「刺す」が「書く」という意味だったから」と説明された。名刺はもともと中国で、紙が無かった時代に姓名を記した竹木を「刺」といったところからこの名があるという。「刺」に書くという意味があったかどうかは、漢字事典では確認できなかった。番組では3世紀頃の中国の辞典『釈名』に「筆刺紙筒之上(筆や紙や木の札の上に刺く【=書く】)」という記述があったという。なお、現在の中国語では「名刺」ではなく「名片と表記されているようだ。 |