じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 4月27日の夕刻、備前富士のすぐ右側から満月(12時32分)が、薄雲越しに、うっすらと昇る様子を眺めることができた。備前富士の真上から昇るのを期待していたが、少しズレてしまった。
 理論上、月が昇る方位が備前富士に重なる日は29.5日のうちに2回あるはずだが、備前富士の真上から満月が昇る瞬間は、極めて稀にしか起こらない。しかも東の空に雲がないことが前提。
 満月ではないが、こちらの表によれば、来月は5月24日の16時31分過ぎに、月齢12.3の月が、備前富士の頂上付近から昇ると予想されており、期待したい。

2021年4月28日(水)



【連載】#チコちゃんに叱られる!「イヌに種類が多いわけ」「亀の子たわし」「フィギュアスケートの選手が目が回らないわけ」

 4月24日に初回放送された、NHK チコちゃんに叱られる!の感想と考察。なお、4月23日(金)の夜は、1都3府県に緊急事態宣言が出されたことに伴う菅義偉首相記者会見のため放送中止となった。

 なお、このところ、ウィキディアの当該項目で、この番組の放送リスト(毎回の出演者、問題、解答、VTRゲストの一覧)を書き加える執筆者と、リストの掲載を絶対に認めないという別の執筆者の間で対立があり、今回も、いったん、放送リストが更新されたあと【履歴から閲覧可能】、後者の立場を主張する者によってまたまた放送リストが削除されてしまった。放送リストが有用であることは、4月14日の日記ほかでも述べた通りであり、また、同種の雑学系番組では放送リストがちゃんと掲載されているものもあり[]、チコちゃんの番組の放送リストを絶対に認めないというような主張は、根拠が薄弱であり、かつ、ウィキペディアの利用者に提供されるはずの有用かつ貴重な情報を遮断し、結果的に多くの利用者の不利益をもたらしているだけであるように思えてならない。
例えば又吉直樹のヘウレーカ!とか、歴史秘話ヒストリアなど。もちろん、サイエンスZEROや、ヒューマニエンスのように、今のところ放送リストがついていないものもあるが、これは単に執筆者が居ないためであろう。

 元の話に戻るが、4月24日の番組では、
  1. なんでイヌはあんなに種類がいるの?
  2. なんでたわしは亀みたいな形をしているの?
  3. なんでフィギュアスケートの選手は目が回らないの?
という3つの疑問が取り上げられた。このうち、2.の疑問は、以前にもチコちゃんで取り上げられたような記憶があったが、どうやら別の雑学系番組であったようだ【こういう確認のためにも、ウィキペディアの放送リストは大いに役に立つ】。

 まず1.の疑問については、番組では「遺伝子が緩いから」と説明された。番組によれば、ネコは世界中で約100種類いると言われているのに対して、イヌは約800種類もあり、大きさも姿・形もバラバラである。例えば、セント・バーナードはチワワの体高の5倍以上、体重は45倍以上もあるという。人間に喩えると、岡村さんの身長(156cm)の5倍にあたる約8mの身長の人がいてもおかしくないことになる。
 解説の菊水教授(麻布大学獣医学部)によれば、イヌの大きさを決める遺伝子はIGF1(アイジーエフワン)だが、イヌのIGF1がヒトやネコより突然変異しやすいとのこと。まだ研究中だが、イヌのIGF1は遺伝子のかたまりが緩んでいて外部の刺激により変化しやすい構造になっている。また、人間がイヌを連れて世界各地に拡散していくなかで、その土地の環境や、狩猟などの目的に応じて交配したことが、さまざまな種類をもたらしたと説明された。
 ここからは私の感想になるが、イヌの種類が多いことについては、私は単純に、人間が意図的に交配した結果であろうと思っていた。しかしどのように交配を試みても、遺伝子が緩くなければ、変異は生まれにくい。もちろん、ネコの場合も、放射線を当てて強引に遺伝子を変異させることができるかもしれないが、今の世の中では動物愛護上そういう遺伝子操作は許されないであろうし、またイヌに比べるとネコは、群れで暮らす習性が無いため、狩りや牧畜のために利用することができないので(せいぜいネズミを獲ることだけ)、もっぱらペットとしての魅力を高める方向にしか交配されず、種類が限られているものと推測される。




 次の2.については、番組では「妻が障子のサンを掃除したから」と説明された。亀の子たわしの開発秘話については以前にも聴いたことがあり、ウィキペディアでもその経緯が紹介されている。なお今回の番組では、亀の子たわしは、売り出し当初は正体不明の生き物のように見えたためあまり売れなかったが、足もとではなく束ねてぶら下げて打ったところ大ヒットに繋がったというエピソードも紹介された。亀の子たわしの誕生秘話は株式会社亀の子束子西尾商店の公式サイトにも紹介されている。




 最後の3については、番組では「脳から目が回らない物質が出るから」と説明された。目が回らない物質というのはGABA(γ-アミノ酪酸)であり、フィギュアスケートの選手がスピンの練習を繰り返すとこの物質が出て、目が回らなくなるという。
 興味深いのは、スピンの練習は左回りが普通だが、左回りの練習を積んだ選手が右回りをした時にはGABAは分泌されないという。このことは、番組の中の実験で、フィギュアスケーターの村上佳菜子さんが、右回りをしたあとに平均台を歩こうとしてよろめいたことから証明された。

 ここからは私の感想になるが、私自身は回転して目が回ることと、船酔いなどの乗り物酔いが起こる仕組は同じようなものかと思っていた。しかし、少なくとも、船の乗組員が船酔いしなかったり、大概の人は半日から1日以内に船の揺れに慣れたりするのは、どうやら、GABAが分泌されることとは別のようである。ウィキペディアでは、「乗り物酔いが発生する仕組みは諸説存在するが、完全には解明されていない」となっていた。
 なお、私自身は、5年ほど前に、朝、目が覚めて起き上がろうとした時に天井がぐるぐる周り、その後吐き気が止まらなくなったことがあった。しかし、「めまいによって生じる吐き気は船酔いと同じものだ【なので、めまいと吐き気を分離し、めまいだけを感じるようにすることができる】」と自己暗示をかけたところ、その後、目まいがあっても吐き気は殆ど生じなくなった。ちなみに、その後いろいろ試してみたところ、起床時の目まいはどうやら耳石に由来するものであり(なので耳鳴りや難聴は起こらない)、頭を傾ける体操で簡単に解消することに気づいた。幸い、ここ3年くらいは、目まいそのものが起こっていない。