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【小さな話題】令和の寺子屋「生命って何だろう 生物学者・福岡伸一」その4 全ての生物はなぜ死ぬか(1) 昨日に続いて、NHK-Eテレで1月30日の16:15〜17:00に放送された表記の番組についての感想。 この寺子屋はどうやら2日間の日程であり、講義の1日目は、 ●【原子や分子が常に入れ替わっていることから分かるように】体は常にリニューアルして、体のあらゆる部分が作り替えられているにもかかわらず、どうして最後は死んでしまわないといけないのか。 という宿題で終了した。いつもリニューアルされているからいつまでも生きられるように思えるが、でもなぜか全ての生物は寿命があり必ず死んでしまう。なぜ全ての生物に必ず死がやってくるのだろうか。 このことについては、いくつかのアイデアが示された。まず参加者の1人が家の中でお母さんと一緒に考えた時には、
ここから先は私の考えになるが、まず、生物が必ず死ぬということに関して、無性生殖をするゾウリムシは、環境悪化などの事故が無ければ永久に死なないという話を小学生の頃に聞いたことがあった。しかしこちらの記事によれば、 今からちょうど50年前の1954年、米国のソネボーンという研究者がゾウリムシの1匹が分裂して2匹になったら、それぞれ分けて1匹ずつ別の容器に入れ、その次分裂したらまた分けて、と繰り返して絶対に接合しないようにしてやったところ、約350回分裂したところでそれ以上分裂しなくなり、やがて死にました(当時、アポトーシスかネクローシスか、という考え方はありませんでしたが、今見直すとアポトーシス的です)。とのことである。じっさいウィキペディアにも、 無性生殖は分裂による。他の繊毛虫同様、体軸方向の前後の部分に分かれるようにして分裂する。有性生殖としては細胞の接合が行われるが、その方法はやや特殊である。接合に先立ち、大核が消失するとともに生殖核である小核が減数分裂を行い、4つの核に分かれる。このうち3つは消失し、残った1つがさらに2つに分裂し、このうち1つの核を互いに交換する。その後、それぞれの細胞内の2核が融合することで接合は完了する。この間、2個体のゾウリムシは互いに同一方向を向いて寄り添うが、細胞間に連絡を持つだけで細胞そのものの融合は行われない。なお、接合後に大核は小核を元に改めて形成される。と説明されており、やはり、地球上に存続し続けるには有性生殖が不可欠であるようだ。 上記の引用の中でも言及されているが、多細胞生物では、アポトーシスやネクローシスというように、細胞レベルでいくつかの死に方がある。また、細胞が分裂するたびにカウンターが増えていき、有限の回数に達すると分裂できなくなる仕組みも備わっている(有性生殖が行われればカウンターはリセットされる)。なので、地球上に生物が存在しているということと、生物は必ず死ぬということは表裏一体と考えるべき、というのが私の宿題への答案になるかと思う。なお、科学がさらに発展すれば、人為的にはカウンターを巻き戻すこともできそうだが、おそらくそうなると、癌の塊のようになってしまって最後は自己崩壊してしまうものと思われる。 なお、死についてはヒューマニエンスでも取り上げられていたが、
次回に続く。 |