じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 4月10日(日)の午前中、NHK杯将棋トーナメントの対局が終わったところでチャンネルを切り替えたところ、NHK総合の「どーも、NHK」という番組で、新年度から導入されたというUDフォント(ユニバーサルデザイン書体)と、色を見分けにくい人に配慮した気象情報画面が紹介されていた。
  • A:横画を太くした書体
  • B:濁点と半濁点を区別しやすくする工夫
  • C:実際の文章における一般的なフォントとUDフォントの比較
  • D:変更前の気象情報画面。右側に例示されているように、色を見分けにくい人では、晴れのオレンジ色と海の部分が区別しにくい。
  • E:変更後の気象情報画面。海の色を変えたことで、色を見分けにくい人でも、区別しやすくなった。
 個人的な印象として、UDフォントで濁点と半濁点が区別しやすくなった点はありがたく思っているが、横画を太くした点は、かえって横画の多い文字は黒っぽくなって、つぶれて見えてしまうためかえって見えにくい。また、もし印刷媒体にUDフォントを使った場合は、横画が太くなった分だけインクの使用量が増えて環境に悪影響を与えるように思われた。

2022年4月11日(月)



【連載】チコちゃんに叱られる!「六曜のウソホント」「揺るぎないこだわり」

 4月8日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. キャンプでカレーを作るのはなぜ?
  2. テレビはなぜ映る?
  3. カレンダーに「大安」や「仏滅」が書かれているのはなぜ?
  4. 揺るぎないこだわり
という4つの話題のうち、残りの3.と4.について考察する。

 まず3.の六曜が書かれている理由については、放送では「“ヤミカレンダー”が作られたから」と説明された。
 下村育世先生(一橋大学)によれば、江戸時代のカレンダーには詳細な占いが記されていたが、その中で六曜はマイナーな存在に過ぎなかった。じっさい1864年の伊勢暦には3種類5つの占いが書かれており、「結婚、旅行、井戸掘り、薬の飲み始め、種まきは吉、衣類裁断、お見合い、土の掘り起こし、葬儀、樹木を切る行為は凶」というように細々とした日常生活行動について吉や凶が割り当てられていた。そのいっぽう、六曜はシンプルなため、また占いとしては新しかったため好まれておらず、当時の暦にも記載されていなかったという。ところが明治に入ると、太陽暦への改暦が行われ、それと同時に、科学的根拠がない吉凶をカレンダーに掲載することが禁止された。しかし人々の間では長年の占いに頼って生活を変えきれず、取締の目をかいくぐり、占いの載った“ヤミカレンダー”が作られるようになった。そのヤミカレンダーに、それまでマイナーであった六曜が載せられるようになり広まっていった。政府によるカレンダーの規制は1873年から終戦まで続き、戦後になってようやくカレンダーの発行が自由化された。戦後は人々の生活が近代化して占いに頼って行動を決めることは無くなってきたが、六曜だけは、
  • 専門的な知識が不要
  • 種類が6つ
  • 字面から意味がわかる
といった特徴から、特に「結婚式は大安に行い、友引の日は葬式をしない」というように冠婚葬祭業と強く結びついて残った、と説明された。

 ところで、放送によれば、六曜はそのひ全体の吉凶ではなく、時間帯による吉凶を特徴づけるものであり、
  • 先勝:6時から12時までは吉、12時から18時までは凶
  • 友引:6時から18時までの時間帯のうち11時から13時は凶、残りは吉
  • 先負:6時から12時までは凶、12時から18時までは吉
  • 仏滅:0時から24時まで凶
  • 大安:0時から24時まで吉
  • 赤口:6時から18時までの時間帯のうち11時から13時は吉、残りは凶
とされているという。この占いに従うと、友引の日に結婚式を行ったとしても、式が11時から13時までに行われた場合は凶になるのではないかという気もする。また、仏滅と大安以外の日では、18時から翌日6時までの時間帯の吉凶は定まっておらず、友引の日の夜に歓迎会をしたからといって吉にはならないような気もする。なおこのほかの詳細はウィキペディアにある。

 六曜のインチキさや矛盾については、このWeb日記の執筆を開始した頃に何度か取り上げており、当時私が担当していた「行動科学概論」などの教養科目では、クリティカルシンキングの一環とし取り上げたことがあった。ざっと検索してみると、 などがヒットした。1998年4月5日の日記で、
昨年の授業で実施したアンケートによれば、「六曜」が「人間の行動の予測や理解に役立つと思う」と考える人の比率は、岡大文学部、医学部、歯学部の学生でそれぞれ、4.8%、5.3%、9.8%、非常勤講師をやっているS短大では16.9%に達している。「血液型性格判断」が「役立つと思う」比率は、順に30.2%、21.1%、45.1%、72.3%であるから、それに比べればマシなほうかもしれない。
と記したように、当時の若者の間では六曜はマイナーな占いになっていたおり、じきに廃れると思っていたが、あれから四半世紀経った今でも、多くのカレンダーに残っているというのはまことに意外である。おそらく、

●自分自身では六曜は全く信じていないが、自分が幹事となって歓迎会や祝典などの日取りを決める際には、六曜を気にする人が含まれていることに配慮して大安や友引の日を指定する。そうすることで、何かトラブルが起こっても幹事がとがめられることは少ない。

という事なかれ主義によるものと思われる。




 最後の4.の「揺るぎないこだわり」は「ひだまりの縁側で・・・」で視聴者の皆さんからのお手紙として紹介されたものであり、
  • 視聴者の嬉し涙じゃじゃ丸さん:パイナップルを「パインアップル」と呼ぶこと。パイン(松ぼっくり)のような見た目でアップル(りんごのような味)だから。
  • キョエちゃん:目上の人には「了解しました」ではなく「承知しました」と言う。
  • 岡村さん:「靴を左から履く」
と紹介された。チコちゃんからは「こだわりあってもいいと思うし、これはやめようって思うのも肩の荷が降りて楽になるのもある」とコメントされた。

 私自身もいくつかこだわりがあり、またこだわりを止めたものもある。思いつくままに挙げてみると、
  • Eメールのことを「Eメイル」と表記していた。このほうがmailの発音に近いのだが、大勢には逆らえず、最近は「メール」と表記している。
  • 朝ドラや大河ドラマは一切観ない。ハマると時間を拘束されるからというのが最大の理由。但し、例外として、『純と愛』、『天璋院篤姫』などがあり、これらはすべての回を録画・視聴した。
  • 『NHK紅白歌合戦』は観ない。そもそも出場歌手の名前は殆ど知らない。
  • スマホは使わない。←最近ますます不便になってきているので将来的にはシンプルなものを購入するかもしれない。
  • プロ野球中継やサッカーは一切観ない。←単に興味が無いから。
  • Web日記(楽天版)に複数のコメントが寄せられた場合は、まとめて1件だけリプライする。
  • ツイッターでフォローされても、その返礼としてフォローすることはない。
  • Eメールをもらった時には返事を書くが、再度相手からメールがあってもそれ以上は返事しない(無限ループを避けるため)。
  • 年賀状は一切出さない。賀状を貰っても返事をしない。
  • 床屋の店から出る時にはかならず大声で「ありがとうございました」と言う。これは小学生時代からの習慣。
などなど、挙げればキリがなく、私が以下にこだわりを持っているかがよく分かってきた。