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北九州のウォーキングコース沿いで見かけたナンジャモンジャの樹(ヒトツバタゴ)。 |
【連載】チコちゃんに叱られる!「七福神の由来」「ネコの目が暗闇で光る仕組み」「役不足と力不足」 昨日に続いて、4月30日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
まず2.の七福神については、放送では「室町時代の2次元アイドルユニット」であると説明された。「2次元アイドル」などと言われても昔人間の私には何のことやら分からないが、どうやら2次元で描かれたアイドル、つまり7人の神様が描かれた絵が室町時代以降に信仰を集めたものであるという。神様の数が7人となったのは、7が縁起の良い数とされていたことなどによる。その後、七福神のうちの福禄寿と寿老人は同一人物の南極老人がルーツであることが判明したとか、吉祥天を含めた八福神とする地方などもあり、成り立ちや変遷については諸説あるという説明であった。 念のためウィキペディア等で検索したみたところ、七福神の含まれる神様のうち「○○天」で呼ばれる呼称は、 ...仏教において天界に住む者の総称。天、諸天部、天部神ともいう。インドの古来の神が仏教に取り入れられて護法神となったものである。ということであったという。そのいっぽう、布袋のように、実在したとされる伝説的な高僧がそのまま七福神に含まれている場合もある。 私自身に馴染みがあるのは、修学院離宮の隣にある赤山禅院の一角にまつられている福禄寿であり、都七福神の1つに数えられている。興味深いのは、都七福神がまつられている社寺は、仏教諸派であったり神社であったりしてマチマチであるということ。なので、手を合わせて拝むのか、二拝二拍手一拝の神社の作法で拝礼するのかよく分からないところがある。赤山禅院で尋ねたところでは、拝殿に鈴がぶら下がっている場合は二拝二拍手一拝が正しいということになるようだ。 このほか、世界三大黄金像の1つ(長谷川が勝手に選定)である大黒天像が馴染み深い。なお大黒天は「大黒様」とも呼ばれ、因幡の白兎の童謡でもお馴染みだが、大国主命は本来はルーツが全く異なるはずだ。ウィキペディアによれば、「「大国」はダイコクとも読めることから同じ音である大黒天(大黒様)と習合していった。」と説明されている。 ここからは私の考えになるが、七福神が流行した背景には、現世での御利益を願う一般庶民のニーズに応えるという一面、それと、それぞれの地域で「七福神連合」を形成することで参拝者を呼び込み、寺社の経営基盤を固めるという現実的な宣伝戦略があったためと思われる。 次の3.の「なんでネコの目は暗闇で光るの?」については、放送では「「目の中に反射板があるから」と説明された。反射板というのは、タペタム(輝板)と呼ばれる構造物であり、多くの夜行性の動物の目の中に存在し、暗いところでもモノがよく見える機能を持つ。リンク先によれば、タペタムには、細胞性輝板(食肉類や原猿類)と線維性輝板(食肉類や原猿類)の2種類があるという。暗いところでもよく見えるということは、逆に日中はまぶしすぎるというデメリットがあるが、ネコの場合は瞳孔を細くすることで目に入る光の量を減らしている。また、夜行性動物でもカバのように肉食動物に襲われる危険の少ない大型動物にはタペタムは存在しないという。 最後の4.はナレーション原稿の間違いを反省するコーナーであり、今回は、「こんな重要な仕事は君では役不足だ。」ではなく「こんな重要な仕事は君では力不足だ。」が正しいと説明された。 |