Copyright(C)長谷川芳典 |
※クリックで全体表示。 |
津山線沿いの柵に繁茂するイシミカワ。ウィキペディアによれば 7-10月に薄緑色の花が短穂状に咲く。花後につく5mmほどの果実は熟して鮮やかな藍色となり、丸い皿状の苞葉に盛られたような外観となる。と記されており、赤紫や藍色の部分は果実そのものでは無いようだ。 |
【連載】チコちゃんに叱られる!「医学博士 元東大病院医師」による「夏休みの宿題がギリギリになるのはなぜ?」についての胡散臭い説明を検証せずに放送したNHKを批判する(4) 昨日に続いて、7月22日に初回放送された表記の番組についての感想・考察。 昨日の日記で、夏休みの宿題を先延ばししないためには「日々の宿題行動を適切に強化する」ことが重要であると述べた。これは行動分析学の原理に基づくものであり、日々の宿題行動に対して適切な大きさの好子を適切な頻度で随伴させることが基本となる。但し、以下のような点に留意する必要がある。
以上指摘した点にも含まれているが、バランスのとれた日常生活を送るためには、起床、食事、勉強(仕事)、休憩、趣味、就寝といった1日のスケジュールは可能な限り規則的にこなしていくことが望ましい。「規則的」というとストイックで堅苦しい生活スタイルのように思われがちだが、日々その日に思いついたことを実行するという「気まま」な生活に比べると、遙かに意義深い1日を過ごすことができる。生活が不規則であればあるほど、何をするか、それとも止めようかと迷ってしまい、気がついたら1日が終わってしまったということになる。もちろん、毎年、一週間程度の休みをとって日常と異なる体験(旅行、山ごもりなど)をすることは別に必要であるとは思うが、1年の大半は規則的であるほうがよい。多少面倒に感じるような行動(例えば歯磨き、掃除、整理など)であっても、規則的な行動連鎖の中に組み込まれていれば、別段個別に強化されなくても自動的に遂行される。 なおM博士が提唱した対策の中に、 ●宿題が終わったらプールに行く」というように、宿題のあとに楽しい予定を入れておくと、やる気が出て宿題もはかどる。 というのがあったが、これはプレマックの原理と呼ばれるものであり、同じ規則的な生活といっても「プールに行ってから宿題をする」よりは「宿題を終えたらプールに行く」のほうが実行されやすく、かつ長続きしやすい可能性を示している。プレマックの原理自体は、「低頻度の行動A」から「高頻度の行動B」への移行に遅延があり、しかも、「低頻度の行動A」をそのつど強化しているわけではないので、どうやら「強化の原理」ではなく、動機づけの原理として機能しているのではないかと思われるが、いずれにせよ、規則的な生活設計においては、高頻度に起こりやすい行動(=「楽しい」行動)の前に、なかなか起こりにくい行動(=「面倒で先延ばししたくなるような行動』)を配置したほうが望ましいことは間違いない。 |