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到津の森公園のシマウマ。シマウマというと、白地に黒い縞があるのか、それとも黒地に白い縞があるのか、雑学番組で話題になることがあるが、↓のヒューマニエンスの番組によれば、白と黒の縞それぞれの色のでき方を表す数式が存在するという。↓の記事参照。 |
【連載】ヒューマニエンス「“数字” 世界の秘密を読み解くチカラ」(4)花びらの数(続き)、動物の縞模様と斑点の形成 昨日に続いて、11月15日に初回放送された、 NHK ニューマニエンス「“数字” 世界の秘密を読み解くチカラ」 についてのメモと感想。 昨日の日記で花びらの数とフィボナッチ数の話題を取り上げたところであるが、ウォーキングコース沿いに咲くツワブキの花を観察したところ、花びらは8枚であり、フィボナッチ数であることが確認できた[※]。ツワブキの花はたまに撮影しているが、これまで花びらの数が何枚であるのかは全く注意を向けたことが無かった。他の草花についての随時、観察してみたいと思う。 [※追記]その後、花びらが11枚や13枚のツワブキを目撃した。なので、上記の「ツワブキ=8枚」は必ずしも成り立たないことがあり訂正させていただく。また、翌日の日記に写真と追記あり。 なお、この件についてネットで検索したところ、フィボナッチ(伊)がウサギの出生率の計算からフィボナッチ数列を導出しましたが、この数が花びらの数を表すという根拠はありません。と指摘されていることが分かった。以下、一部を引用させていただく。 ...アブラナやダイコンの花びらは 4 枚で、種子植物 219 科のうち 4 弁の花は 38 科あり、全体の 17.4%になります(西山豊『自然界にひそむ「5」の謎』筑摩書房)が、4 の花が含まれていません。生物学では、花を構成するガク弁、おしべ、花弁の数が 3 または 3 の倍数を 3 数性、4 または 4 の倍数を 4 数性、5 または 5 の倍数を 5 数性として分類しています(牧野富太郎)。キク科の花は集合花であり、中央の管状花は小さな 5 弁の花の集合であり、周辺の舌状花は 5 弁の花の 4 弁が退化したものです。舌状花の数は個体差があり、幅をもって分布しているので、13, 21, 34, 55 などと特定の数にはなりません。いっぽう、放送の終わりのあたりでは、花びらの数とフィボナッチ数との関係について、
専門的なことは分からないが、「すべての(or 殆どの)種類の花びらの数がフィボナッチ数である」とするのはアブラナ科の4枚の花が多いことからみて、教養雑学番組の解説としては誤解を招く恐れがあるように思う。花びらの数を決める仕組みは、おそらく上掲の基本法則のほか、種類によってはこれとは別のプロセスをたどるものもある。さらに環境要因やその個体の成長速度などによって個体差が生じると考えるべきであろう。 さて、花びらの話題に続いて取り上げられたのが、シマウマの縞やチーターの斑点模様の形成を示す数式であった。 チューリングは亡くなる2年前の論文で、シマウマの縞の増え方が、
この縞模様生成の法則性が正しいことは、放送にも出演されていた近藤滋先生らの論文であった。近藤先生たちは、キンチャクダイの仲間の観察を通してこれを実証した。成長するにつれて、キンチャクダイの縞は、縞の分岐点がチャックを開くように2本に分かれていくように増えていくという。 チューリングの数式による縞の増え方はシミュレーションでも示すことができる。また数値の入れ方を変えると斑点模様にもなる。縞と斑点はどちらの波の現れ方である。生物は、等間隔を実現する最も簡便な方法として波を利用しているとのことであった。 次回に続く。 |