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昨日に続いて、宵の空の金星と木星の写真。昨日と比較すると、わずか1日の間に位置関係が大きく変わっていることが分かる。なお撮影時刻は、3月2日が18時53分、3月3日が19時であり、7分ほどの違いがある。 |
【連載】対話型AIの可能性を探る(2)Bing初体験(2)日本の行動分析学の発展に貢献した5人は? 昨日に続いて、対話型AIを搭載した新しいBingの話題。 ネット上で得た情報によると、BingはChatGPTに比べると、検索結果に基づいた回答を行っているため、知識的な疑問【←推論を必要としないような疑問】について情報収集をするような場合は、尋ね方を工夫すればかなり正確な回答を得られるというような話を聞いたことがあった。実際はどうだろうか? ということでまず、 ●日本の行動分析学の発展に貢献した研究者を5名挙げてください。 と尋ねたところ、 日本の行動分析学の発展に貢献した研究者は多くいますが、以下の5名を挙げることができます。という5名が挙げられた。 このうち、仁藤、奥田、山本の3先生については私もお名前を存じ上げており、確かに日本の行動分析学の発展に貢献されているとは思うが、学会の役職に関してはかなりデタラメであった。また、川上英輔、岡本直人というお二人については、ネットで検索しても、行動分析学の関係者と思われる方は見つからなかった。 ちなみに、Bingでは、質問文がちょっと違っていたり、質問をした日によっても回答内容が微妙に異なってくるようである。少し前にも一度、上記と同じ質問をしたことがあったが、その時の回答は、 日本の行動分析学の発展に貢献した研究者は、以下のような方々が挙げられます。という5名が挙げられていた。私の質問では「日本の行動分析学の発展に貢献した研究者」を尋ねており「日本の行動分析学の発展に貢献した日本の研究者」という聞き方ではなかったため、スキナーが筆頭にあげられたものと思われる。 それはそれとして、スキナーは「問題箱の実験で有名」とあるが、問題箱はソーンダイクであって。スキナーの装置はスキナーボックスであったはずだ。 驚いたのは、日本行動分析学会の会長が、初代:仁藤二郎、二代目が奥田健次、三代目が川上英輔【←正体不明】、四代目が山本淳一【いずれも敬称略】というのは初耳であった。そもそも日本行動分析学会には理事長はいるが会長という役職は無かったはずで、なぜこうした回答が作成されたのかはよく分からない。 あと、山本淳一先生が「盆栽ダイアグラム」を開発したと回答されているが、「盆栽ダイアグラム」の提唱者は現理事長の武藤崇先生だったはず。 ちなみに、今回と似たような質問はChatGPTにも尋ねたことがあった。リンク先に記したように、当初の回答は、 日本の行動分析学の発展・普及に多大な貢献をした人物には、高田裕子先生、藤田恒夫先生、藤田和夫先生などが挙げられます。 高田裕子先生は、日本の行動分析学界で最も重要な人物の一人で、日本において行動分析学が本格的に研究・教育されるきっかけを作り、多くの行動分析学者を育てました。彼女は、行動分析学の理論・実践を結びつけることによって、行動分析学が日本において広く認知されるように尽力しました。という全くデタラメなものであり、これまた、どういうプロセスで、実在しない名前が挙げられたのかはよく分からない。 不定期ながら次回に続く。 |