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今年も旧・京山タワーと夕日がピッタリ重なる「京山皆既日食現象」が見られるようになってきた。この現象が見られる場所は日々移動するが、私の住んでいるところでは概ね冬至の2週間前と2週間後のあたりが好機となっている。但し、京山タワーのシルエットより太陽のほうが大きいため、太陽の一部がはみ出してしまい、正確には「京山金環食現象」となる。 |
【連載】笑わない数学(7)超越数(3)eとπが超越数であることの証明/オバQは幽霊であることの証明 昨日に続いて、11月8日にNHK総合で初回放送された、『笑わない数学 シーズン2』: ●超越数 についてのメモと感想。 放送ではリウヴィル数に続いて、eやπが超越数であることがどのように証明されたのか、解説された。 まず、eが超越数であることは、1873年、シャルル・エルミート(1822-1901)によって証明された。エルミートはeが超越数ではなく代数的数であると仮定すると矛盾が起きることを示した。もしeが代数的数であるとすると、 ane+an-1en-1+・・・+a0=0 【an、・・・、a0は整数】 が成り立つはずであるが、じっさいは「ものすごく大きい数」になるか、「かなり小さい数」になるか、という矛盾が生じる。このことからeは代数的数ではなく超越数であると証明された。 放送ではこれ以上の解説はなかったが、こちらの動画でその詳細を学ぶことができる。 いっぽうπが超越数であることの証明は、12月7日にも言及したリンデマンによってなされた。但しリンデマンがπが超越数であることを直接証明したのではなく、代わりに αが代数的数ならばeαは超越数である(但しα≠0) という『エルミート・リンデマンの定理』を証明した。なお、ウィキペディアには『エルミート・リンデマンの定理』という項目は存在せず、代わりに『リンデマンの定理(リンデマン=ワイエルシュトラスの定理)』として解説されていた。内容は同じだが、『リンデマンの定理=ワイエルシュトラスの定理』のほうがより一般化されていた。 放送では続いて、なんと尾形さんご自身が、πが超越数であることを証明した。その手順は、
ここからは私の感想・考察になるが、このWeb日記で何度か述べているように、背理法というのは、
じっさい、この背理法のロジックを使えば、
※これに関連して言えば、無理数は「有理数ではない実数」という定義以外にいろいろな性質が分かっているし、虚数も「実数ではない複素数」もそれなりの性質が分かっている。 次回に続く。 |