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2月8日朝の日の出前、南東の空に金星と月が輝いていたが、金星のほうはカメラを構える直前に雲に隠されてしまった。 撮影時の月齢は27.4。旧暦では12月29日となる。 |
【連載】チコちゃんに叱られる! マズロー説の限界とそれに代わるもの(5)「自己実現」とは何か?(1) 昨日に続いて、2月2日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。引き続き、 ●おばあちゃんになるとフラダンスを踊り始めるのはなぜ? の解説に登場した、マズローの『欲求の5段階』説について考察する。 チコちゃんの番組の感想から大幅に話題が膨らんでしまったが、最後に、マズローの欲求5段階説で頂上に位置づけられていた「自己実現」について、私なりの考えをまとめておくことにしたい。 まずご本家のマズローの定義だが、放送では、 ●自分らしく、自分の持っている才能や能力、可能性などを開発して、自分の内面、内側から満たされていく欲求。 と解説されていたが、フラダンスを始めることがこの要件を満たしているかどうかについては特に説明はなかった。2月4日にも述べたが、「フラダンス=自己実現の場」というように大仰に構えている人はごく一部であり、大多数は単に日常のしがらみからの逃避、あるいは友だちとの交流【「愛と所属の欲求」レベル?】のために参加しているのではないかという気もする。 残念ながら、現職時代に研究費で取り揃えたマズローの一連の著書は定年退職時に図書館に返却してしまったので、マズローの考え方はネット上の二次資料から窺い知るほかはない。その中の1つこちらのサイトでは、
ネット上で『自己実現』を検索すると、マズロー以外にも色々な立場からの主張が紹介されていることがわかる。JANSpedia‐看護学を構成する重要な用語集‐では、「自己実現とは、自己の発達の可能性を成就することをいう。」とした上で、
看護では、人間の基本的欲求の最終段階において、その人らしい生活を最大限に実現して生きるときに自己実現を用いることが多い。看護の対象となる人々は、疾患、障害、健康課題などを様々な脆弱性を抱えている。それゆえに、看護職者は個々の人の立場に立って、その人らしい自己実現か可能となるよう、専門的知識と看護援助技術を活用して支援していくことが求められているというように記されていた。この立場は、病人であっても「その人らしい自己実現が可能」であるとしており、また上掲の「社会貢献」については特に必要要件には含めていないように思われる。 次回に続く。 |