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【連載】隠居人が楽しめる素数の話題(4)素数の「一般項」(1)Willansの式 昨日に続いて素数の話題。10日ほど前に配信された、 ●かーるのゆっくり数学 近年解明された素数の法則 6選【総集編】 を中心にメモと感想を記す。 総集編第三話では素数の規則性が取り上げられていた。まず、数列の規則性とは何かについて簡単に説明があり、その1つとして、X番目の数がf(X)という一般項で表されることが規則性を示していると解説された。例えば偶数だけの数列では 2X が一般項、ベキ数の数列では X2 が一般項となる。これですべてというわけではないが、とりあえず「数列に規則性がある」ことと「一般項が存在する」ことは同じ意味であるとして解説が進められた。 なお、この第三話は、1年ほど前に、単独で配信された時にも視聴したことがあり、2023年2月1日では YouTubeの雑学系動画で素数の一般項(nを入れるとn番目の素数が計算されるという式)が存在することを初めて知った。もっとも式をよく見ると、「nを入れて約数があるかどうかを調べ、約数があった時は、次に大きい数を検討する」といった素数判定の手順を含んだ式であって、驚くにはあたらないという気もする。というように感想を述べたことがあった。 動画では、「一般項」の式の問題点として、
ここでいったん脇道に逸れるが、この「一般項」に関しては他にもいくつかの解説動画あり、ざっと検索したところでは、 ●【数学】n番目の素数を生成する式とは【ずんだもん解説】 の中で、この「一般項」を構成するパーツについて分かりやすく解説されていることが分かった。すなわち、
なお、ウィキペディアによれば、この「一般項」は1964年に Willans C.P. が報告したウィルソンの定理に基づく公式でありこちらが出典となっている。タイトルは「On Formulae for the nth Prime Number(n番目の素数を求める公式について)」となっていて、これ自体にはウソ偽りは全く無い。 次回に続く。 |