じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 4月9日(火)は半田山植物園が休園日のため、岡大構内を歩いた(楽天版参照)。
 途中、東西通りに面した食べ物屋のうち1軒が『岡山ハラールレストラン』に変わっていたことに気づいた。ハッキリ覚えていないが、ここには唐揚げ屋があったはずだとGoogleストリートビューで確認したところ【写真下】、2022年4月に撮影された写真には確かに『大分からあげ わん』が営業していたことが分かった。東西通りは週に1〜2回は車で通行しているが、運転中は横断者などに気を取られていて店の看板までは目に入らなかったためこれまで気づかなかった。
 店の看板にはパキスタンの国旗が描かれているが、ネット情報ではインド料理という記述もあった。私自身は『ハラール』と銘打ったレストランに行ったことはないが、昨年11月に訪れたパキスタンで食べた料理【例えばこちら】は、概ねハラール料理であったものと思われる。
 私が岡大に赴任した1991年頃は、東西通りのほか学裏一帯に小規模な食べ物屋があり賑わっていたが、岡大生協設立による生協食堂の拡充、さらにミールカードによる実質的な「囲い込み」(←生協営業日であれば、一定金額の範囲でカードだけで食事ができるため、利用しないと損になる)が行われたため、岡大周辺の民間食堂は衰退していった。
 ということもあって、生協食堂と共存するためには生協とは別のメニューを提供する必要がある。ハラールもその1つと思われる。岡大にはイスラム圏からの留学生が通っており、また近隣には岡山イスラミックセンター(岡山マスジド)があることから、それなりの来店者は確保できるのではないかと推測される。



2024年4月10日(水)




【連載】隠居人が楽しめる素数の話題(6)メルセンヌ素数と完全数(1)偶数と奇数はどちらが多い?

 昨日に続いて素数の話題。

●かーるのゆっくり数学 近年解明された素数の法則 6選【総集編】

を中心にメモと感想を記す。

 総集編第四話では、素数そのものではなく、完全数を中心とした話題が取り上げられていた。概要は、
  1. 10進数以外で素数を表した時に何か特徴はないか?
  2. メルセンヌ数の紹介
  3. メルセンヌ素数の紹介
  4. 完全数の紹介
  5. メルセンヌ素数と完全数。メルセンヌ素数から完全数を作る
  6. 「奇数の完全数は存在するか?」という未解決問題
  7. GIMPSプロジェクトの紹介
  8. 現代社会におけるメルセンヌ素数の役割(暗号技術、疑似乱数生成)
  9. メルセンヌ素数の拡張
といった構成になっていた。

 本日の日記では、本題に入る前に、「奇数の完全数は存在するか?」について最近考えたことをメモしておく。それは、

●偶数と奇数は同じ個数か?

という問題であった。もちろん、自然数を1から順番に並べていけば、偶数と奇数は半々となる(←厳密に言えば、偶数個まで並べた時)。しかし、それぞれの数が書かれた玉が壺の中に入れられていて、その中からランダム1個を取り出し、元に戻すという操作を繰り返すものとする。もっとも、自然数は無限にあるため、「無限個の中からランダムに取り出す」という操作は現実には不可能。そこで便宜上、玉の個数は1から100までの100個というように限定しておく。
 さて、この壺から1個の玉を取りだした時、その玉に書かれていた数が奇数である確率は1/2となる。
 では、この壺から玉を2回取り出して(←1回ずつ取り出して元に戻す操作を繰り返す)、玉に書かれていた2つの数の積を求めるとどうなるか? この場合、積が奇数となるのは、2つの数が両方とも奇数であった場合に限られるので1/4となる。
 さらに、3回、4回というように取り出す回数を増やしていくと、それらの積が奇数である確率は、1/8、1/16、...というように限りなく小さくなっていく。

 こうしてみると、何だか、この世界にある合成数は殆どが偶数であるように思えてしまう。なぜなら、任意の数をいくつか選んでそれらを掛け合わせて新しい数を作る時には、その中に1つでも偶数が含まれているだけで新しい数は偶数になってしまうからである。

 こうしたことが現実に起こるかどうか? ということだが、例えば、あるホテルにn人のお客がやってきてm泊するという場合、nとmが一定の範囲でランダムであったとすると、延べ宿泊人数n×m人は偶数になりやすいということは言えるかもしれない【←現実には、nやmの値は矩形分布にはならないのでこの通りにはならないが】。

 では、

●任意の合成数Xを選んで素因数分解した時に、その中に2が含まれている確率は?

とした場合はどうなるか? 例えば、Xを素因数分解した結果、

X=a・b・c2・d 【但しa<b<c<d】

となったとする。それぞれの素因数は素数のなかからランダムに選ばれたと考えると、最小値aが2である確率はきわめて小さく、また素数は2を除いてすべて奇数であることから、Xが奇数だけの積となる確率、つまりXも奇数であるという確率がきわめて高くなるようにも思えてしまう。ま、これは、確率計算の前提に間違いがあるためと考えられるが。

 なお、

●n個石が入っている袋から1個以上無作為に取り出したとき、偶数個と奇数個どちらの確率が高い?

という類似問題については、2022年2月9日の日記【続編あり】で考察したことがあった。これまた奧が深い。

 次回に続く。