じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 このところ、毎日18時前後に通過する新幹線が、夕日に照らされてまぶしいほどの光を放っている【写真参照】。
 そんななか、7月7日の夕刻18時12分頃、ベランダの鉢に水やりをしていたところ、新大阪方面からドクターイエローが通過し、ボディ全体が黄金色に輝く現象を眺めることができた。あいにくデジカメが手もとになかったため撮影できなかったが、それはそれは美しい光景であった。
 新幹線の車体が夕日に照らされて輝く現象は、私の住んでいるところでは毎年、
  • 夏至をはさむ20日間前後
  • また観察可能な時間帯は18時前後
となっている。さらに梅雨時にもかかわらず晴れていることが絶対条件となっている。
 いっぽうドクターイエローがこの時間帯に通過するのは「のぞみ検測 下り:7日(日)、17日(水)、...」となっていて、しかも引退が予定されているため、もう一度同じ光景が見られる可能性は殆どゼロ。
 デジカメで撮影できなかったのは残念であったが、ま、肉眼でしっかりと記憶に刻みつけることができたので、これでよしとしておこう。


2024年7月8日(月)




【連載】チコちゃんに叱られる! 「ガスコンロや蝋燭の炎と星の色」

 昨日に続いて、7月5日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. なぜ七夕の日に願い事をする?
  2. なぜ高校野球の応援曲は懐メロが多い?
  3. なぜガスコンロの炎は青い?
という3つの話題のうち、最後の3.について考察する。

 この疑問について、私は単純に「星と同じように温度の高い炎は青く見えるから」だと思っていた。これでも必ずしも間違いとは言えないが、放送の中で説明されたように、「燃焼」と「星の光」は全く別の物理化学現象であり、それぞれにおいて、どういう条件でどういう仕組みで青く見えたり赤く見えたりするのかを説明する必要があることが分かった。

 まず、川村康文さん(東京理科大学)&ナレーションによる説明は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 正解は「完全燃焼しているから」。
  2. 炎というのは、可燃性の物質が空気中の酸素と結びつき化学反応を起こすことで発生。
  3. ロウソクの場合は、炭素と水素からなる「ロウ」が燃料であり、周りにある酸素と化学反応を起こしている。
  4. ロウソクは酸素が足りないので完全には燃え切っていない。炎の外側は酸素に触れているためよく燃えるが、内側までは酸素が届かず、不完全燃焼になって赤く見える。
  5. ロウソクばかりでなく、焚き火や山火事なども不完全燃焼なので赤く見えている。
  6. ガスコンロの炎が青いのは完全燃焼しているから。ガスコンロの燃料は一般には炭素と水素からなる化合物のメタン。コンロには酸素を取り込む空気孔があり、メタンと酸素を混ぜて燃焼させているので、炎の内側でも完全燃焼。炎の外側は周りの酸素に触れているので、内側も外側も完全燃焼している。
  7. 炎は温度の違いにより色が変わる。ロウソクは、炎の内側は約300℃、外側は約1400℃。ガスコンロの炎は約1800℃。光の波長は熱エネルギーが小さいと赤く(波長が長い)、大きいと青紫(波長が短い)に見える。

 しかし、太陽が黄色やオレンジに見えるのは不完全燃焼だからではない。井田茂さん(東京工業大学)&ナレーションによる説明は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 太陽の光は核融合による。
  2. 太陽の表面温度は約5500℃でガスコンロの炎より高いが、光を出す仕組みが違うので青く見えることはない。
  3. シリウスは青白く見えるが表面温度は約9700℃。いっぽうベテルギウスは赤く見えるが表面温度は約3300℃。ベテルギウスはそろそろ寿命が尽きて大爆発すると言われている。

 なお、じっさいの太陽の色は黄色やオレンジではなく、いろいろな波長の光を含んだ白色ではないかと思われる。といっても白色の画用紙には太陽を白色で描くことはできない。けっきょく肉眼でも何とか輪郭が見える日の出や日没時の色を描いていることになるのだと思う。なお「日の丸」が赤い理由については、

【ゆっくり解説】日本国旗「日の丸」はどういう意味なのか?太陽=赤なのはなぜ?を解説

に解説がある。